Humanitude 老いと介護の画期的な書 の商品レビュー
単に介護の問題に言及しているのではなく、人間とはどういうものかという問いを起 点としている。介護に関してだけでなく、人間として人とかかわっていくうえで欠かせ ないものは何かを教えてくれる重要な本である。 また、各種メディアで「魔法」「奇跡」などと取り上げられていたユマニチュード...
単に介護の問題に言及しているのではなく、人間とはどういうものかという問いを起 点としている。介護に関してだけでなく、人間として人とかかわっていくうえで欠かせ ないものは何かを教えてくれる重要な本である。 また、各種メディアで「魔法」「奇跡」などと取り上げられていたユマニチュードの技法 は、著者らが築きあげた介護哲学に深く根ざすものであることがわかる。この哲学な くして技法はない。この本にはその哲学の全容が記されている。 読んでいる途中に涙が出た。これまでの介護が辿ってきた不遇の道のりに思いをめ ぐらせ、この先待ち構える高齢化社会に一筋の希望をみたからであろうか。 目次は以下の通りである。 (「、、、」は省略部分) 第1章 人間-ユマニチュード 野生児ヴィクトル、人間とは何か、二度生まれ る、ユマニチュードの一員となる、、、 触れられて感じること、発育途上の個体、、、 第2章 人間関係のなかの人間-初めての事態 革命的変化(高齢者が増え、人生が長くなる、 何歳から老齢に入るか、、、)、 課題(人に変化が起きているのに、専門家はい ったい、、。「老人問題」とは、、、) 第3章 老人 体験していないことがわかるだろうか、自律性 の課題、老いと変化、老いの 経験、高齢者の ことば 第4章 同じ人間でも似て非なる世界 「野生の老人」、似て非なる世界(「痴呆です 、、、」、認知記憶症候群に関する用語のいく つか、3つの領域、ライスベルクの評価尺度、、 、) 第5章 介護者 重くのしかかる過去、どのような介護、負の遺 産、施設、介護の哲学をめざして 第6章 ユマニチュードの哲学 介護者とは何か(職業人、権利と義務、職業人 介護者の職権、役割、技術規範、褥瘡の予防、、、) 第7章 介護 歴史、立つことができる状態で生きて死ぬ、体 を洗うこと、介護と行動障害、「まだですか」 から「どんな具合ですか」へ
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