ラテンアメリカ 越境する美術 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ラテンアメリカの美術に対するイメージが変わりました。 個人的には、新世界の聖母、バロックの極限、あたりがおもしろかったです。 ラテンアメリカの美術、と聞くとナスカの地上絵やマチュピチュなどを思い浮かべる人が多いかもしれない。そういったラテンアメリカの先住民の美術は、征服され破壊されて消えてしまった訳ではなく、また、ヨーロッパの美術によって完全に上書きされてしまった訳でもない。征服される側の反応も、適応しようとするもの、抵抗するもの、逆手に取って利用しようとするものなど、さまざまだった。独立後には、自国のアイデンティティを模索する中で、先住民的なものにその源泉をもとめた。 移動し、発見し、支配する側に立つ人びとと、その対象になる人びとの線引きが、まさに世界的な規模でなされていく時代に、その文化の境界領域に生み出された美術を、異文化交渉のダイナミズムから見直すこと。それは、「グローバリゼイション」の大きなうねりのなかを生きるわれわれにとって、問うに値する問題なのではないか。
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ラテンアメリカが欧州人に征服され、独立をする中でどのように芸術(絵画)の文化を育てて、独自のものにしていったかがよく分かる。混血の仕方による明確な社会階層の違いと、それを分かりやすく図解したものが、絵画になったなんてのも興味深い。もうちょっと美術やラテンアメリカ史の知識があれば、...
ラテンアメリカが欧州人に征服され、独立をする中でどのように芸術(絵画)の文化を育てて、独自のものにしていったかがよく分かる。混血の仕方による明確な社会階層の違いと、それを分かりやすく図解したものが、絵画になったなんてのも興味深い。もうちょっと美術やラテンアメリカ史の知識があれば、さらに楽しく読めそう。
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