おふくろ八十六、おれ還暦 の商品レビュー
還暦を迎えきりりと鉢巻きを締め直すかのような著者と、いよいよ介護が必要になった老母のことなど。 これまで、老母と中年の娘といった関係の物ばかり読んできて、切羽詰まり、ある時は母を憎み、自分も体調を崩し、やっと見送ってホッとする…という本が多かったので、男性はやはり少し違うなと思...
還暦を迎えきりりと鉢巻きを締め直すかのような著者と、いよいよ介護が必要になった老母のことなど。 これまで、老母と中年の娘といった関係の物ばかり読んできて、切羽詰まり、ある時は母を憎み、自分も体調を崩し、やっと見送ってホッとする…という本が多かったので、男性はやはり少し違うなと思ったのだった。 まずは、前向きなご自身の還暦生活だが… (やっぱり団塊の世代はたくましいですね) 初タカラヅカで大いにはまったり、還暦のジュリーのコンサートを2回にわたってエッセイに物したり、俳句を始めて夫婦共通の楽しみを見つけ、娘さんから深夜のカラオケに誘われて、親子ながらお互いに気を使い合って絆を深めあったり。 詩人らしく、阪田寛夫、まどみちお、谷川俊太郎といった方々に関するお話、地元の商店街の今昔など、内容がバラエティーに富んで面白い。 しかし、後半に行くにしたがって、老いて行く母親の話が増える。 それもいたってカラッと書かれているのだが… 気が強く、「自分でやらないとボケる」と言い張り、ベッドからトイレに手押し車で往復するまで30~40分、タオルやセーターをたたむのに1時間… 針の穴に糸を通すのに30分以上、朝起きてから着替えるまでに3時間。 それでも、手を出せば怒るので見守るしかない。 気が長くならざるを得なかった著者であるが、時々はイライラするらしかった。 ただ、『還暦を過ぎたら無理をしなくては!』と頑張る著者と『やれることは自分でやる』といって介助をこばむ老母と…少し離れてみればそっくりではないかと思ったら微笑ましかった。 ただ、著者は母親と同居はしておらず、通いである。 一番ストレスをためているのは2世帯で同居している弟さんの奥さんなのではないかと思った。書かれていないけど。 ちょっと余裕をもって接することが出来るのはやはり、ちょっと離れていられるからなのだろうな、と思ってしまう。 この本の読み方はそこではないと分かってはいるけれど。
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淡々としてるけど、なんだかおかしい そして今頃気づく うちの父も86だった あたしは還暦じゃないけどね 帯でびっくり 先の話を… 気になるから次も買うけどさ
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