場の思想 新装版 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
結構昔から気になっていたしみずさんの場関連の書籍。最初の卵メタファーとかはけっこう面白かったんですよ。でも中盤以降のITとかバブルへの批判の部分は全然場の思想とかと関連していない気がする。弱いのは、専門外の話を専門家の文体で語るというスタイルなのだろうなと思う。しかも、与えられているメタファーはとても良質で、しかも、西洋対東洋などの図式も出てきて大学生が読んじゃうような仕掛けがたくさん。自己言及とかね。ただ、ロジックは定まらない。定まらないというか、ロジック定めちゃ西洋になっちゃうからだめというような記述も。つまり、読んで感じろと。でもその手法は文学とか、そういったジャンルのものなので、それならば村上春樹だとか、中沢新一を読んだほうがよいということになるかと。ちょっと期待を高くしすぎたので評論が辛口になっているところはあるかも。最初の30ページくらいは、とても刺激的に読みました。
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