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五番街の白やぎさん(2) の商品レビュー

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2014/11/11

口の中でほろりと溶け、柔らかい甘さを広げ、それでいて、嫌なくどさを全く残していない、良質のざらめ糖から作る綿飴を連想させる画、物静かで淡々としているけど、決して停滞してはいなくて、人も時間も着実に僅かでも前に進んでいると伝わってくるストーリーが、読み手を自然に作品に引き込む 廃れ...

口の中でほろりと溶け、柔らかい甘さを広げ、それでいて、嫌なくどさを全く残していない、良質のざらめ糖から作る綿飴を連想させる画、物静かで淡々としているけど、決して停滞してはいなくて、人も時間も着実に僅かでも前に進んでいると伝わってくるストーリーが、読み手を自然に作品に引き込む 廃れようとも、決して書き手がいなくならないであろう“手紙”がテーマってのが好いよな、と一巻を読んだ時よりも強く感じた 五番街の存在理由、黒やぎ・黒崎の登場により、白やぎ・白山さんの過去が明らかになり、同時に托の他人も自分も今だに直せないズレが語られたり、と先に述べたように、ほんの少しだが、隠れていた謎も見えだした ドジ属性があって危なっかしいのは白やぎさんだが、托の場合、危うい。しかも、自分がいつか、崩壊してしまうって事を自覚があるから余計にハラハラするのだ 白やぎさんも、托もいつか、引っ掛かったままの小骨が取れるとイイ また、そんな托にどうしようもなく惹かれてしまっている音子先ぱいの不器用な恋路の行く末も、この『五番街の白やぎさん』を、私が楽しく読める理由 初めて知る嫉妬、独占衝動、残酷なほどに優しい托を自分がどれだけ好いているか、を自覚した音子先ぱいの心は一先ず、落ち着きを取り戻したようだけど、これから、まだまだ荒らされそうだ オマケ漫画が、じんわりと読み手を笑わせてくるのも好きだ

Posted byブクログ