ニッポン景観論 の商品レビュー
外国人から見た日本の景観の残念さについてシニカルに写真付きで紹介した本。 自然の美しい景色を写真に収めようとして、電線や電柱や、カラフルな看板が景観を台無しにしているという経験は、日本人の誰もが経験していることで、著者の視点に大いに共感した。 と同時に、西洋の価値観が日本に入っ...
外国人から見た日本の景観の残念さについてシニカルに写真付きで紹介した本。 自然の美しい景色を写真に収めようとして、電線や電柱や、カラフルな看板が景観を台無しにしているという経験は、日本人の誰もが経験していることで、著者の視点に大いに共感した。 と同時に、西洋の価値観が日本に入ってきて、西洋を目指し伝統的なものを否定し、近代化してきたのに、その西洋人にその方向性を否定されるという皮肉を感じた。
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読みながら、なぜか恥ずかしいという気持ちが湧き上がってきた。 「愛しているならば、怒らねばならない」と白洲正子がいった。 日本人は日本を本当に愛していますか?という問いかけにたじろぐ。 どこに行っても、同じような街の景色。川辺や海沿いは、コンクリートで固められている。看板はだした...
読みながら、なぜか恥ずかしいという気持ちが湧き上がってきた。 「愛しているならば、怒らねばならない」と白洲正子がいった。 日本人は日本を本当に愛していますか?という問いかけにたじろぐ。 どこに行っても、同じような街の景色。川辺や海沿いは、コンクリートで固められている。看板はだしたいだけだす。〇〇をしてはいけないという注意書き。街路の木は病気のように丸裸。 自然に対して、あるがままが、なぜそんなに嫌いなのですか? 禅の言葉「明珠在掌」は、昔ある人が、世界一ひかる珠を探して、何十年も諸国を周り、結局珠は見つけられず、最後は自分の掌の中にあった。 日本は「光る珠」だよとアレックスカーに教えられた。 日本ではない日本を受け入れていたことに気がつかされた。
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ちょっとした衝撃。 日本の景観が醜いのは分かっていたが、じゃあどうすればよいのか、というのは分からなかったのだが、本書はそれをクリアにしてくれた。 欧米の価値観だと言われればそれまでだが、やはり世界 学ぶ必要がある。
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『兵庫の遺産』を考える連続シンポジウム ◇「美しき日本を求めて」アレックス・カー ◇地理情報システム(GIS)を活用した県立大学の学生さんの発表 ◇パネルディスカッション 八木 雅夫氏 国立高等専門学校機構教授 山崎 整氏 神戸市立博物館副館長 下間 久美子氏 文化庁主任文...
『兵庫の遺産』を考える連続シンポジウム ◇「美しき日本を求めて」アレックス・カー ◇地理情報システム(GIS)を活用した県立大学の学生さんの発表 ◇パネルディスカッション 八木 雅夫氏 国立高等専門学校機構教授 山崎 整氏 神戸市立博物館副館長 下間 久美子氏 文化庁主任文化財調査官 小泉 寛明氏 神戸R不動産、有限会社Lusie代表 奥村 弘氏 神戸大学大学院人文学研究科長、地域連携推進室副室長 観光地に便利に行けるように 自然に手を入れて変えていくことが良いことばかりではない 行くのに困難なところでも道のりに魅力を感じることもある
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改めて怒りに震えつつ、焦燥感に、あわわわわ、となる 良い本でした 日本人は季節を大事にし自然と共存しているなんて信じてる人、そんなの絶対に嘘だと気付いてる人、どっちも読んでみてくださいな よくわかりましたので焦る
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色々な道を走っていると、よくこんな所に道路通したなぁ、と思えるような場所を通ることがあります。それは山の中だったり、海沿いだったり様々です。もちろん現地の人の生活に欠かせない道路も多いのですが、なんでこんなとこにこんな巨大な道路??と思える場所も多々あります。 日本は土建国家なの...
色々な道を走っていると、よくこんな所に道路通したなぁ、と思えるような場所を通ることがあります。それは山の中だったり、海沿いだったり様々です。もちろん現地の人の生活に欠かせない道路も多いのですが、なんでこんなとこにこんな巨大な道路??と思える場所も多々あります。 日本は土建国家なので、なんだかんだと理由を付けて土木工事をやりたがるのです。 でもそれで良いのか。 明治維新以来、そして終戦以来現在に至るまで、日本は必要性の不明な土木工事で、伝統的で美しい景観を壊してきました。この本はそのことをとてもよくわからせてくれます。特に写真が多いので、ははぁ、コリャダメだなぁ、と一目瞭然。こんなの見る度に、現代日本人って底が浅いなぁ、と思ってしまいますね。 写真が多いのでどんどん読めます。是非皆さんもご一読ください。
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経済成長期からいつまでも抜け出せない日本の異常な景観が、ユーモアたっぷりに斬られていく。片っ端から。 だからといってヨーロッパを目指したところで、それは外国に憧れ日本のものを恥とした明治の始まりと変わらない。とは言え、日本らしい、その地域らしい景観づくりに取り組まなければ、すぐに...
経済成長期からいつまでも抜け出せない日本の異常な景観が、ユーモアたっぷりに斬られていく。片っ端から。 だからといってヨーロッパを目指したところで、それは外国に憧れ日本のものを恥とした明治の始まりと変わらない。とは言え、日本らしい、その地域らしい景観づくりに取り組まなければ、すぐにアジアで一番古くさい国になる。なんて、2年ぶりのマカティで思う。 #ニッポン景観論 #読書記録2018 #読書記録
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日本の景観について外国人が提言するといった感じ。古き良き日本の風景を大切にというのを基調に美しい日本の風景を大切にしようという話。どうして外国の市街地が美しいかの実例などもあり面白い。ほっといてくれよ(笑)と思うところもある。が、この人が具体的に関わった工事を見るとなるほどなと思...
日本の景観について外国人が提言するといった感じ。古き良き日本の風景を大切にというのを基調に美しい日本の風景を大切にしようという話。どうして外国の市街地が美しいかの実例などもあり面白い。ほっといてくれよ(笑)と思うところもある。が、この人が具体的に関わった工事を見るとなるほどなと思う。ただ、これは頷けるところとそうでないところがある。こういう議論が広く行われて景観ヒステリーみたいなのにならないようにしながら、外国人にも喜んでもらえる日本らしい景観と調和した国土を模索したらどうかなと思った。
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確かにニッポンの景観は醜悪。 ごもっともな指摘ばかり。 皮肉がキツイので身内の悪口を言われているような気分にもなるけれど、ニッポン人も成長から成熟へと向かっていけるように、少しずつやっていくしかない。
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今まで日本の景観をぶち壊しにしてきた無法者に知って欲しい。それは今も続いているのだ・・・そんな著者の憤りを感じさせ、共感もする。 著者アレックス・カー氏は亀岡、バンコク、徳島県祖谷などを拠点とする多地域居住者だ。 日本は製造業の時代がピークを過ぎ、今後は観光業育成が課題だが、日...
今まで日本の景観をぶち壊しにしてきた無法者に知って欲しい。それは今も続いているのだ・・・そんな著者の憤りを感じさせ、共感もする。 著者アレックス・カー氏は亀岡、バンコク、徳島県祖谷などを拠点とする多地域居住者だ。 日本は製造業の時代がピークを過ぎ、今後は観光業育成が課題だが、日本の景観に対する認識に対し、疑問を持つ著者。 奇抜なデザインで歴史や自然を圧倒する土木構造物・建築物を対象とした「アレックス景観賞」。皮肉たっぷりの解説を楽しめる。 日本は戦後の70年で見事なまでに国土を汚してしまいました。かつてあった「何もない魅力」が失われている。ブルーシートがない、ビニールハウスがない、看板や電線や鉄塔がない、コンクリートの法面がないそんな景観を復元するために、国土の大掃除が求められているという。 確かに暮らしの中の景観は人間のメンタルから影響が及んでいると感じる。
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