JAL 虚構の再生 の商品レビュー
JALの再生関係の資料をあさっていて、まず手に取った本。 実際のところ、JALで何が起こったのか?について、 結構客観的に書いてあるんじゃないかと思わされる本です。 結構、稲盛さんの手腕が評価されがちですが、 それ以前に冨山さんを始めとしたタスクフォースありーの、 企業再生支援...
JALの再生関係の資料をあさっていて、まず手に取った本。 実際のところ、JALで何が起こったのか?について、 結構客観的に書いてあるんじゃないかと思わされる本です。 結構、稲盛さんの手腕が評価されがちですが、 それ以前に冨山さんを始めとしたタスクフォースありーの、 企業再生支援機構ありーの、民主党の思惑ありーので、 かなり利害関係が複雑化しています。 あまりに複雑化し過ぎていて、素人には完全理解とまではいきませんが (でも、ちゃっとゆっくり読み込めばわかります)、 この混とんとした関係性を丁寧に著者はひも解いてくれています。 しかし、国民の一人として言わせてもらうと、 みんな自分のことしか考えていない人が多くて、 とてつもなく非効率。。正直、アホらし、と思ってしまう。 例えば、「タスクフォースの分析って、結局、意味あったの?」とか。 (タスクフォースと企業再生支援機構、どっちも自分のことしか考えてないことない?) 一方、航空業界の二大巨頭の一つともなれば、 これほどまでの関係者が入り乱れるのか、という 追体験はできました。 (中々、こんな業界・会社ないよね。。 やっぱインフラ系ですかね。) そして、最初は威勢良く関与していたのに、 途中から尻すぼみ感出まくりで残念な(旧)民主党。。 彼らも残念過ぎます。。 ただ、CEOに稲盛さんを持ってきたのは、ある意味正解だったのかも。 稲盛さんは当時、民主党支持だったので、 民主党のお偉いさん方も稲盛さんに意見されたら、 言い返せなかったそうな。 これで、一つの利害関係者が封じ込まれました。 最後に著者の見解としてナルホドと思わされたのが、 JALを助けることで、ANAを苦境に陥れてはダメだってこと。 確かに、大局的に見て、JALの債権(借金)が棒引きされて、 新たな投資も得られて、ガチンコでANAと戦ったら、 ANAの立場からすると、「ふざけんな~」と 言いたくなるのも理解できます。 まさしく、「正義の反対は別の正義」の世界観。 JALのケースを通じて、こういった複雑系の世界を 追体験できる貴重な本です。 (少なくとも、半沢の世界観のように単純な正義vs悪の世界観ではないですね。。) ※銀翼のイカロス https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4167909170#comment あと、より現場での改革事例が知りたい方は、 こちらの「JALの現場力」をどうぞ。 ※JALの現場力 https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4822239454#comment 他には「JALの奇跡」も。 ※JALの奇跡 https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4800911893#comment
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世の中で語られることは、 分かりやすく仕立てられた物語に過ぎない。 ビジュアル的に好まれる人が客前に押し出され、 真実の姿はその背景に紛れる。 グレーやブラックな出来事は、 無かったかのように葬り去られる。 どこから見つめるかによって、 出来事はその姿は形を変える。 その人が拠...
世の中で語られることは、 分かりやすく仕立てられた物語に過ぎない。 ビジュアル的に好まれる人が客前に押し出され、 真実の姿はその背景に紛れる。 グレーやブラックな出来事は、 無かったかのように葬り去られる。 どこから見つめるかによって、 出来事はその姿は形を変える。 その人が拠って立つものによっても、 その見え方は大きく異なる。 同じように見えることがないとなると、 揺るぎない真実などは、 この世にないのかもしれない。 JAL再生を描くドキュメント。 コロナ禍で再び窮地に陥る航空業界。 その10年前に起きた 日本航空の経営破綻について、 真実の姿を浮かびあがらせる試み。 稲盛和夫さんによる鮮やかな再生。 表舞台の華やかな印象の裏で、 大企業の事情、事業の構造、政治の思惑、 そうした大きな力がうねり、 ぶつかり合う姿が迫力をもって語られる。 様々な人たちの叡智と矜持、 感情と思考のぶつかり合い。 今、都心の真上の空を飛行機が行き交う。 様々な思惑と葛藤の結果が、 そこに反映されているはずだ。 何が起き、どのような戦いがそこにあったのか。 空はすべてを飲み込み、青いまま佇む。
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JALのような大手企業でも経営破綻してしまうですね。まさに、今もコロナの影響でANA、JALなどの航空会社がまた厳しい局面を迎えていますし。 なんとか踏ん張ってほしいですけど、コロナがいつまで続くかわからないのが本当に辛いところ。 早く海外に行きたいですよー!!
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あの破綻劇から4年――。「JAL奇跡のV字回復」の舞台裏では、国家の過剰支援が潜み、日本の空には深刻な国際競争力の低下が迫っている。稲盛和夫CEOの経営手腕を手放しで賛美するだけでは、問題の本質を見抜けない! 世間の常識を覆す、告発のドキュメント。『巨象の漂流 JALという罠』を...
あの破綻劇から4年――。「JAL奇跡のV字回復」の舞台裏では、国家の過剰支援が潜み、日本の空には深刻な国際競争力の低下が迫っている。稲盛和夫CEOの経営手腕を手放しで賛美するだけでは、問題の本質を見抜けない! 世間の常識を覆す、告発のドキュメント。『巨象の漂流 JALという罠』を改題。
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JAL再生ってそんな経緯で今にいたるのね。国交省、財務省、自民党、民主党政権、全日空、再生機構、様々に絡み合った糸をほどいて紡ぎ直す、しかも時間は、流れて行くって大変なことだね。正解はないしね。おまけに、前の会社のOBが2人も実名で出てきて発見でした。楽しく読ませていただきました...
JAL再生ってそんな経緯で今にいたるのね。国交省、財務省、自民党、民主党政権、全日空、再生機構、様々に絡み合った糸をほどいて紡ぎ直す、しかも時間は、流れて行くって大変なことだね。正解はないしね。おまけに、前の会社のOBが2人も実名で出てきて発見でした。楽しく読ませていただきました。2014/11読了。
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