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徘徊と笑うなかれ の商品レビュー

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2014/06/26

この本を手にしたきっかけは、作詩家の藤川幸之助さんの講演会に行くことがあったからです。 認知症のお母様と向き合った藤川さんの心の声が、自らの体験を語っていただいた講演会の後に読むと本当にリアルに伝わって来た作品でした。 詩というのは、いろんな読み方があると思います。 何も考え...

この本を手にしたきっかけは、作詩家の藤川幸之助さんの講演会に行くことがあったからです。 認知症のお母様と向き合った藤川さんの心の声が、自らの体験を語っていただいた講演会の後に読むと本当にリアルに伝わって来た作品でした。 詩というのは、いろんな読み方があると思います。 何も考えず、作品を読み想像すること。 作品の背景を知って、作者の気持ちに触れそこから感じ想像すること。 私はどちらかと言うと後者でしょうか。背景を知り想像の中で作者と同調出来たら素敵だと思い詩を読みます。 認知症にかかった家族が私にもいるのですが、日々会う時は、挨拶と名前から会話が始まります。すると、笑顔を見せてくれます。 この病気は、病気になる辛さよりも、記憶を忘れていき、家族や回りの人と会話が出来ず孤独になることが一番本人にとって辛い事なのかなと日常の中で想像ではありますが感じます。 この作品の中にも、リアルに感じ涙しながら読んだ詩もいくつかありました。認知症は一人ひとり全く違うんだよとはよく言われますが、何処かでリンクする部分は必ずあるはずです。 一人で、介護にとほうもなくなってしまった方、これで良かったんかなって後悔している方に手にして欲しい本です。 この本の題で、徘徊なんてと感じる人は多いと思いますが、全てに理由は必ずあるんです。私たちもかかるかもしれない確率の高い病です。目を背けず、介護に限界が来たら、逃げ道の1つとしてこの本手にしてみて下さい。私は心が救われました。

Posted byブクログ