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伽藍堂の殺人 の商品レビュー

3.3

16件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

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2014/10/12

堂シリーズ四作目。 伽堂、藍堂それぞれの館で起きた殺人事件。 今回も、ものすごい物理トリックいや建築トリック。 さすがに四作目なので物理トリックがあることを疑わないけど、これは予想以上。 神と、十和田と宮司兄妹の関係性が少しずつ明らかに。 「あの事件」の真実を早く知りたい。

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2014/10/09

トリックに途中で気がついてしまった?というか、まさかちがうよなぁと思っていたら、そうだったので、すこし残念でした。でも最後の犯人には驚きました!

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2014/11/27

被害者二人が『百舌鳥のはやにえ』のようにマイクスタンドに刺さっていたという不可解な状況と、入り口が遠く離れた二つの部屋をどうやって移動したのかという二点がメイン。物理トリックは既視感ありますしアンフェアギリギリのような気がしましたが、これ迄の四作の中で一番良かったと思います。 し...

被害者二人が『百舌鳥のはやにえ』のようにマイクスタンドに刺さっていたという不可解な状況と、入り口が遠く離れた二つの部屋をどうやって移動したのかという二点がメイン。物理トリックは既視感ありますしアンフェアギリギリのような気がしましたが、これ迄の四作の中で一番良かったと思います。 しかし、キーとなる部分が説明不足で満足出来る内容ではありませんでした。特に動機が「リーマンの定理だ」の一言で片付けられているのが納得出来ません。煙に巻くようなやりとりが多く苛立ってしまいました。 ラストも微妙でした。有耶無耶にしたまま次回作へ持ち込む幕引きだと本作への満足感は半減してしまいます。作者自らハードルを上げてしまった次回作はどうなるのか見物です。

Posted byブクログ

2014/09/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

 十和田只人、ちょっとそこなおれ、正座しろ正座。  がっつりネタバレ、ご注意を。  あーのさぁ、いやまあ、今作はあれです、館というより島の図面を見てもトリックには気づけなかったけど、死体図を見て仕掛けに気づけちゃうという新たな試み。試み? そうなるにはどうならないといけないか、と考えたら自然と行きつく結論ですわな、堂が転がるっての。  いや、うん、トリックはおもしろい、壮大でたまらないすごい好き。好きなんだけど、何が納得いかねぇかって、十和田只人、お前だお前。何最後、善知鳥神に罪なすりつけようとしてんだ、なんだそれ、そうしろって御大の指示か? 美しくない、まったくもって美しくない。少なくとも本格推理小説の犯人における理想の姿からはかけ離れてる! 零点! っていうところに一人で憤っております。  神くんを犯人だと指摘する部分がどうにもお粗末だなとは思っていたし、最後に真犯人が出てくるというパターンは好きな部類ではあるんだけど。  なんだろうなぁ、至高のものを求めて常識を越えた行動をするってのは別にいいんだけどさぁ、その割にはやってることがちっせぇんだよなぁ……だからどうにも存在自体が矛盾してるように思える。整合性が見えない、作者としては超越したところを歩かせたいんだけど失敗してるキャラクタに見えちゃう……。うーん。いや、名前に只人ってつけてるから人間でいさせたいんだろうけど、なんだろう、とにかくやってることが気に食わない。今作のことがなければ別になんとも思わなかったんだけどさぁ、ほんと「その咎を神くんに引き受けてもらった」ってなんだそれ。『ザ・ブック』を読むためにってことか、今警察に捕まるわけにはいかないってか。  なんだろう、ネタも筋も好きなんだけど、書き方が好みじゃないんだな、たぶん。で、きっともっと自分が好きになる書き方があるってのが分かるから腹立ってるのかもしれない。ああそれだ、もったいねぇえええ、だ。折角の良いオチなんだから、もうちょっと、こう演出の仕方、あったろ!! 勿体ない、ほんともったいない! 書きようによっては鳥肌級だってのが分かるからさぁ……感覚が絶対的に合わないんだろうな、この作者と。  最後、神くんが言ってた宗派を変えろってのはあれか、藤御大信仰ではなく私のところにいらっしゃいってことか。  抜粋。  だから私はここにいるのね――解っていたけれど。  この一文、最後まで読んで戻ったらすごいうわぁ、って思うわ。このシリーズで一番可哀そうな子って神くんじゃね?

Posted byブクログ

2014/09/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

デビュー作の眼球堂から欠かさず追っている今シリーズ。森博嗣のS&Mシリーズを彷彿とさせるキャラやアプローチが巻を追うごとに際立っている印象が拭えませんが、今作のプロローグほど強く感じたことはありません。 絶海の孤島で交わされる、数学が得意な女子大生と天才と唄われる博士の会話。 「そこには無(=0)しかない。魅力的でしょう?」と、宮司百合子に語った善知鳥神。 「数字の中で7だけが孤独なのよ」と、西之園萌絵に語った真賀田四季。な…なんかシンクロしてる…!(゜o゜) すべF以降、森作品の各シリーズに傾倒しまくった私には、懐かしく往時の高揚感が思い出されました。 「今は夏。彼女はそれを思い出す」っていう書き出しに、めちゃくちゃ痺れたなあ…。っていう感想、前にもどこかで書いたなあ…← 天才の描写やミステリとしての評価は圧倒的にすべFに軍配が上がるのですが、それでも私の周木作品に対する評価が「森博嗣の二番煎じ」に留まらないのは、周木作品には森作品にはなかった「本格ミステリへの実験的な挑戦・こなれたミステリファンへの挑発」が既刊全てに通底していると強く感じるからです。 今シリーズに仕掛けられた「堂トリック(帯には館トリックとありますが、シリーズに敬意を表してこう書きます)」は、ミステリファンには「何となく」ネタの検討が付くんですよね。 この部分が動くんだろうな。回転かな!それともスライドかな!?←楽しい そんな読み手の予想を斜め上に裏切るトリックがすごい(語彙…)。 そして、眼球堂の衝撃のラストに象徴されていたどんでん返しが、今作でも再び味わえます。シリーズ完結を待たずにこの結末ですか…すごい…(語彙…)。 数学の薀蓄書き込み過ぎじゃないかな~説明されても分かんないし~←、とか、この天才同士の会話はなーんか物足りないな~、とか、森作品と比較するとどうしてもイマイチだなと感じる部分もあるにはあるのです。重箱の隅を突くようですが←本当に… でも、理数系ミステリを書いてて、森先生と同じ賞からデビューしてて、しかも森先生に推薦文書いてもらっちゃった時点で、比較されるのは自明だもんなあ。周木先生の執筆スタイルも、なかなか挑戦心溢れるよな~。っていうか、編集部がそういう売り出し方するか、そりゃ…。 とまれ、今後も追い続けていきたいシリーズですし、期待値は高まるばかりなのでした\(^o^)/しかし私は揺るぎない犀川先生推しだぜ\(^o^)/ 絶海の孤島、伽藍島。島に建てられた二つの館で、数学史上最大の難問に関する講演会を行うーー招待された妹・百合子に付き添って島を訪れた宮司。かつて宗教施設として使用されたその館は、教祖が瞬間移動の奇跡を行った場所だった。 超越者・善知鳥神、放浪の数学者・十和田只人も参加した講演会の直後、講演者たちが姿を消し、瞬間移動したとしか思えない状況で、奇妙な死体となって発見される。

Posted byブクログ

2014/09/20
  • ネタバレ

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数学者・十和田シリーズ第4弾 <あらすじ> 宮司警視の妹・百合子のもとに招待状が届く。 伽藍島という島でリーマン予想について講習会を行うとのこと。 主催者は藤衛(五覚堂の殺人 参照)。 それを知った宮司は妹の保護者として一緒に参加することに。 伽藍島には、伽堂と藍堂という2つの建物があり、 その建物は、BT教団という宗教団体の施設で、 20年以上前から教主不在のため一般に貸し出されている その伽堂と藍堂で講習会が行われることになった。 ―――――――――――――――――――――――― BT教団とは戦後、世界平和を理念に掲げ発足した教団で、 教主・昇待蘭童は戦後、少ない物資を目の前で複製する という奇術で団員を増やし、 また伽堂で祈りを捧げた後そこから姿を消し藍堂に現れる という瞬間移動を披露していたという。 ――――――――――――――――――――――――― 島には幾人かの数学者が招待されており、その中には 十和田只人と善知鳥神もいた。 主催者は急用で来れなくなったとのことだが、 講演会は行われることになり、伽堂藍堂の管理人で BT教団員でもある老女・品田に一同は伽堂と藍堂に案内される。 2つの建物は共に大きさが同じ立方体で、 建物の中は朱色と緑色でそれぞれ色分けされていた。 予定通り数学者Aが伽堂で講演を行い、 その数学者を残し、藍堂へ移動し数学者Bが講演を行った。 そして講演が終わり、伽堂に戻ったら 部屋の中央に数学者Aと数学者Bの死体が! 伽堂と藍堂を結ぶのは浅橋1つしかなく、抜け道もない。 一体どうやって数学者Bは藍堂から伽堂へ瞬間移動したのか? そして犯人はダレなのか? 犯人探しをしてる中、管理人・品田の死体が。。。 <オチ> 十和田が真相を暴く。 伽藍島自体が回転し、さらに伽堂がサイコロのように 縦に回転する仕掛けになっていて、殺された数学者は 2人共伽堂で講演を行っていた。 そして犯人は善知鳥神だと指摘。 善知鳥は「神を倒すには『ザ・ブック』を読まなくてはならない」 という言葉を残し逃亡。姿を消す。 事件は終わり、船を待つ一堂。 百合子は十和田と2人きりになり、百合子は十和田に告げる。 真犯人は十和田只人。 そして十和田を指示したのは藤衛で 藤衛はBT教団の教主・昇待蘭童である、と。 22年前の事件で逮捕された藤衛 時を同じく姿を消したBT教団の教主。 五覚堂の事件後、藤衛が釈放されたとき十和田は消息を絶った。 実はその時に十和田は藤衛に会って今回の指示を受け、 品田と協力し2人の数学者の殺害を実行し、 狂信者の品田は教主の指示で自殺したのだった。 十和田は言う。 『ザ・ブック』を読むためなら僕は人殺しでも何でもする。 『ザ・ブック』には世界の秘密が書かれている。 その世界の秘密とは・・・リーマンの定理だ。

Posted byブクログ