地熱工学入門 の商品レビュー
141227 中央図書館 「地熱工学」であって、「地熱発電工学」ではない。 地熱はエネルギー源として大きな期待を受けている。しかし、我々は地球内部のことは、核物理学以上によく知らないことに注意が必要だ。確かに地球そのものには膨大なエネルギーがあるが、その利用は、たまたま地表付近に...
141227 中央図書館 「地熱工学」であって、「地熱発電工学」ではない。 地熱はエネルギー源として大きな期待を受けている。しかし、我々は地球内部のことは、核物理学以上によく知らないことに注意が必要だ。確かに地球そのものには膨大なエネルギーがあるが、その利用は、たまたま地表付近に顔を出す火山由来のものが少しだけなのだ。(都市の空調などに用いることのできる熱源は除く)。 まだ、ほとんどは理学・サイエンスの領域であって、工学的にはコンベンショナルな蒸気発電で細々とやるしかない。個々の熱水井の持続可能性の見極めも、まだまだ難しいことが、本書でわかる。億単位の人口の社会をきっちり支えるエネルギー源として利用するのは、ほぼ無理だと思う。技術開発の継続はもちろん必要だが、他の技術に比べて、極めてハードルが高い。
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