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ビッチマグネット の商品レビュー

3.5

16件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2023/09/01

舞城作品の中で特に好き。 これまでの舞城作品では、どこかしらファンタジー的だったり、SF的な要素があったが本作はそういったものがほぼない。かなりリアリティラインが高く 設定されている。本作の主人公は、ひたすらうじうじ悩むタイプ。卑屈さこそないけれど、自分で考えを広げた先から否定し...

舞城作品の中で特に好き。 これまでの舞城作品では、どこかしらファンタジー的だったり、SF的な要素があったが本作はそういったものがほぼない。かなりリアリティラインが高く 設定されている。本作の主人公は、ひたすらうじうじ悩むタイプ。卑屈さこそないけれど、自分で考えを広げた先から否定してその先に進もうとしない思考回路は、ドストエフスキーの『地下室の手記』を思い出した。序盤で登場する「夜の闇の中で、線路に沿って歩いていこうとするんだけれどその先がどうなっているかわからないといって引き換えしてしまう夢」は象徴的。そういった「象徴的な闇」に向かっておそるおそる一歩を踏み出すまでの、主人公の成長を描いた小説だった。

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2022/01/16

今まで読んだ中で1番くらい、 時の進みが速い小説だった。 喋りが達者なのがめちゃくちゃ特徴的。 人に勧められた、自分では選ばない本。 かなり新しい体験でした。

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2017/12/18

芥川賞の候補作だったらしい。推した委員もいたそうだけど受賞には至らず。そういった作品だったみたい。否定的な評のいいたいことはわかる気はする。わかるけど、そういった批判を差し引いても素直に面白かったと思う。こっちとあっちをブリッジできてると思う。こっちの人には評判悪いかもしれないけ...

芥川賞の候補作だったらしい。推した委員もいたそうだけど受賞には至らず。そういった作品だったみたい。否定的な評のいいたいことはわかる気はする。わかるけど、そういった批判を差し引いても素直に面白かったと思う。こっちとあっちをブリッジできてると思う。こっちの人には評判悪いかもしれないけどあっちの人にも伝えようという意気込みと企みをこの作品には感じた。面白い感じで人が出入りする。多少ご都合的な展開かもしれないけど気にならないくらいの文章の面白さがある。面白いから読んでみたら?と普段読まない人にも薦められる。そして、普段読まないような人が読んでもきっと面白いだろうし、純粋に小説が好きな本好きが読んでも面白い作品になっていると思う。ちょっと変わったお姉ちゃんのお話。なんか結構共感してしまい面白かった。

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2016/08/31

ストーリーにすると特になんてことのない話だが、それを面白くするのがこの舞城。 …まあ、そこまで面白くはないんだけどね。

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2015/10/20

単行本でも読んでいたんですけれども、今回もう一度読みたくなって文庫版買っちゃいました…。 まあ、内容は知ってはいたんですけれども、うーん…そこまで、つまりは再読したくなるくらいの内容ではなかったかも…しれませんけれども、舞城氏の作品で女性主人公というのはなかなかに珍しいものがあ...

単行本でも読んでいたんですけれども、今回もう一度読みたくなって文庫版買っちゃいました…。 まあ、内容は知ってはいたんですけれども、うーん…そこまで、つまりは再読したくなるくらいの内容ではなかったかも…しれませんけれども、舞城氏の作品で女性主人公というのはなかなかに珍しいものがあると思われ、そこは興味深く読めたような…気が致します。 ヽ(・ω・)/ズコー でもまあ、氏の純文学系の作品はやっぱしどことなく説教臭い感じがするんですよねぇ…でもまあ、笑えたからいいか、という気がします。 確信犯かどうか分かりませんけれども、会話の応酬もなんか笑えるように書いてあるような気がするんですけれどもね…ラノベ的? とも言えるような…けれども、軽い口調の会話の中にもなんか人生の核心を突いたやうな! 一言とかがあって痺れましたねぇ…。 という感じで実は割りと楽しめたかもしれないです…さようなら。 ヽ(・ω・)/ズコー

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2015/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2015/6/20 舞城節は好き。 見開き2ページ改行なしで真っ黒とかゾクゾクする。 内容も危うさがいい感じに効いてる。 でも共感はできない。 理屈っぽくうだうだ考えること自体は共感できる。

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2015/01/11

弟を持つ一人の女の子の物語。両親が離婚する話なのに、何故か暗さが無いのが良い。むしろ爽やか。 タイトル?って感じだけど、途中で分かる。本文中で解説あります。 後半は文字を太字にしてまで人生で大事な教訓を問いてくれる。全く同じ文章が二回出てきて、これが筆者の伝えたいことなんだろうな...

弟を持つ一人の女の子の物語。両親が離婚する話なのに、何故か暗さが無いのが良い。むしろ爽やか。 タイトル?って感じだけど、途中で分かる。本文中で解説あります。 後半は文字を太字にしてまで人生で大事な教訓を問いてくれる。全く同じ文章が二回出てきて、これが筆者の伝えたいことなんだろうなと思った。 でも一箇所文字でか過ぎ笑

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2014/12/11

全体の1/4辺りまでは、ウウン……と思いながら読んでいたけど後半はけっこう面白かった。が、ラストにでかい文字で「キモッ!」が来た瞬間はやはり頭を抱えそうになった。 舞城さんの作品を読むのはこれが初めてなので分からないのだが、こういう文体、手法を取っている書き手なのだろうか。それと...

全体の1/4辺りまでは、ウウン……と思いながら読んでいたけど後半はけっこう面白かった。が、ラストにでかい文字で「キモッ!」が来た瞬間はやはり頭を抱えそうになった。 舞城さんの作品を読むのはこれが初めてなので分からないのだが、こういう文体、手法を取っている書き手なのだろうか。それともこういう性格をした主人公だから? ストーリーにいろいろ盛り込みすぎな気もしたが、ラストに向かうにつれ、母や弟、そして主人公自身が変化、成長していく様を読むのはとても楽しかったし、上手いと思った。たまにハッとさせられるブロックがあって、なんだか憎めない作品だ。

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2014/10/13

正論は他人を正すためにあるのではなく、 自分の周囲を確かめるためのもの。 正論で道が開けるわけじゃあない。

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2014/10/10

舞城王太郎の作品の読後ってなぜこんなにも生きる力が湧きあがってくるのだろうか。しかも、ジワジワと…ではなく、ぐわぁぁあー!っと。エナジードリンクを飲んでも感じたことのない、この走り出したくなる気持ち。 アンビバレントな気持ち。 決定的に自分の価値を無駄にした人が、自分を振った人...

舞城王太郎の作品の読後ってなぜこんなにも生きる力が湧きあがってくるのだろうか。しかも、ジワジワと…ではなく、ぐわぁぁあー!っと。エナジードリンクを飲んでも感じたことのない、この走り出したくなる気持ち。 アンビバレントな気持ち。 決定的に自分の価値を無駄にした人が、自分を振った人だ。そんな人にまだ気持ちを持っていかれること。 人間としての価値や評価に友達の数は関係ない。 正論は正すためにあるのではなく、あくまでも自分という潜水艦の周囲の状況を確かめるために発信するソーナー。 人にはそれぞれの考え方、感じ方、価値観、行動原理があるってのは基本前提として誰にでも話も備わっているのだ。お互いの違いを認めてるからこそ、そうそう本質は変わったりはしない。皆自分の思うままに生きている。 両親のこと、恋愛のこと、彼氏とのこと、そして何より弟のことを

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