幻肢 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
激しい事故により記憶をなくした主人公は、苦しみながらも徐々に記憶を取り戻していく。しかしどうしても事故の記憶だけが戻らない。 うつ病の治療としてTMS(頭に微弱電流を流す治療)をしていくうちに、脳の特定の場所に電流を当てると恋人の幻肢が見えるようになる。 やがて恋人の幻にすがるようになってしまう。事故と恋人との関係に気付くうちに、ようやく事故の真相を思い出す。そこには隠された秘密があった。 脳科学のうんちくが面白かった。 原稿用紙の枚数をかせいでるふうな著者の文体があまり好きではなく、リアリティもなかった。 生きていることをみんなで隠して秘密にする理由が弱い気がした。知能が高いイタイ人達という印象。
Posted by
いろいろと辻褄の合わなさそうなとこもあるけれど、それでも興味深く、面白く読めた。島田さんの知識欲は限りなく、誇張が激しいのは玉に瑕だが、確かな筆力はやはり魅力だ。 脳科学っていうのは、本当に興味深い。 もしこれが純粋なラブストーリーだったとしたら、もっと皆の共感を得られたかも? ...
いろいろと辻褄の合わなさそうなとこもあるけれど、それでも興味深く、面白く読めた。島田さんの知識欲は限りなく、誇張が激しいのは玉に瑕だが、確かな筆力はやはり魅力だ。 脳科学っていうのは、本当に興味深い。 もしこれが純粋なラブストーリーだったとしたら、もっと皆の共感を得られたかも? って、たぶん島田さんにはそんなこと眼中にないんだろうな(笑)
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
島田荘司作品初読み。 医療ものでもなく、オカルトものでもなく、サスペンスでもスリラーでもミステリーでもなく恋愛における愛憎劇でしたか。。。 思っていた作品の方向性が違うのでラストでちょっと拍子抜け感は否めない。 いくら周りの人が事情を知っているとはいえ生きてる人間を幽霊と思わせるなん無謀な計画がうまく行くはずないじゃん(¯―¯٥)というか生きてる人間か死んでる人間か気が付かないなんて相当病んでないと無理なんじゃないのか?
Posted by
事故に遭って記憶を失ってしまった糸永遥は、TMS(脳に磁気を当てて活性化する)という鬱病治療を受けるも徐々に恋人の幻が見え始める…。 読んでいくうちに遥の事故がきな臭くなるのですが、全体的にあまり意味のない会話が多くて内容が薄味ですし、事故に関して警察の介入や家族からの連絡もな...
事故に遭って記憶を失ってしまった糸永遥は、TMS(脳に磁気を当てて活性化する)という鬱病治療を受けるも徐々に恋人の幻が見え始める…。 読んでいくうちに遥の事故がきな臭くなるのですが、全体的にあまり意味のない会話が多くて内容が薄味ですし、事故に関して警察の介入や家族からの連絡もなくご都合主義的な展開でした。 真相もあらすじから想像出来る数パターンのうちの一つに当て嵌まり意外性はありませんでした。
Posted by
交通事故で記憶障害を起こした遥は、思い出せないもどかしさから鬱病を発症する。TMS治療という最新治療により快方に向かうが恋人の幻を見てしまう。 脳の話は興味深く面白いが肝心のミステリ部分はイマイチ。よく解らない登場人物もいたりして島田荘司とは思えない作品だった。
Posted by
およそ社会問題の中で現代病が騒がれ、社会が富めば食事も良くなり、所謂成人病を発症する。情報化社会が進みPC等が発達するようになれば、脳の病気を抱える患者が急増しているそうです。 その脳の病気は、、外傷性もあるが物理的ショックを伴わないものの大半が鬱病であると言われています。 症状...
およそ社会問題の中で現代病が騒がれ、社会が富めば食事も良くなり、所謂成人病を発症する。情報化社会が進みPC等が発達するようになれば、脳の病気を抱える患者が急増しているそうです。 その脳の病気は、、外傷性もあるが物理的ショックを伴わないものの大半が鬱病であると言われています。 症状は、患者自身の絶望感や、焦り、突発性自殺衝動に発展するものもあるそうです。 この作品は、小説であって学術書ではありません。登場する物や事が本物かどうかも分かりませんが、作風なのか心理と状況描写が繊細であると感じるのは、脳をテーマにしているからです。 まあなんと、切なくなる小説かと思いながら最後まで読みました。 落語で言うところの落ちはオマケです
Posted by
交通事故で大怪我をして記憶を失った遥。治療するうちに記憶は徐々に回復してきたものの、事故前後のことが思い出せない。鬱病を発症した彼女はTMS治療を受けるが、その直後から恋人の幻を見るようになった… 前半は鬱病のつらさや、幻肢や幽霊を見る現象についての脳科学的解説がメイン。後半は遥...
交通事故で大怪我をして記憶を失った遥。治療するうちに記憶は徐々に回復してきたものの、事故前後のことが思い出せない。鬱病を発症した彼女はTMS治療を受けるが、その直後から恋人の幻を見るようになった… 前半は鬱病のつらさや、幻肢や幽霊を見る現象についての脳科学的解説がメイン。後半は遥が幻の恋人とともに記憶を取り戻していく過程が描かれている。脳科学の蘊蓄は面白くて、わかりやすい学術書的な側面もある。しかし物語としては非常にシンプルで、映画化前提の作品だったせいかいつものシマソウの力技は感じられず。長編でなくてもよかったのではないかと思った。 帯によると映画版では男女が逆転しているらしいが、どんな感じなんだろう。
Posted by
ちょっと待ってよ~、なんじゃこりゃ。 どうしちゃったのか、島田氏。 脳科学をモチーフにした恋愛ミステリといえばいいか。 ラマチャンドランの実験やペンフィールドのホムンクルスなども出てきて、そのあたりに興味がある人には面白く読める部分もあるが、いかんせん、物語があまりに浅い。あの...
ちょっと待ってよ~、なんじゃこりゃ。 どうしちゃったのか、島田氏。 脳科学をモチーフにした恋愛ミステリといえばいいか。 ラマチャンドランの実験やペンフィールドのホムンクルスなども出てきて、そのあたりに興味がある人には面白く読める部分もあるが、いかんせん、物語があまりに浅い。あの、島田氏だよね?と確認したくなるほどのお粗末さ。登場した意味が分からない人物もいたり、説明に終始する会話や、ミステリ初挑戦の新人の案かと思うような安易なプロットなどなど、いやはやなんとも。 手抜き? 脳科学的な考察部分が興味深かったので、かろうじて星2つ。 がっかりだ~。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
薬に頼らない、うつ病の治療TMSと、手足がなくなっても、手の感覚が残る幻肢をテーマにしたお話でした。 まだまだ未開の人間の脳について少し詳しくなりました。 本は文字が詰まっていなかったので、すぐ読めました。 続きが気になり一気に読み終りました。
Posted by
※ちょっと辛口。 読んでいる最中も、読み終わった後も、不満よりも戸惑いが先行してしまいました。私が今読んでるのって、島田荘司作品だよね、と。それくらい、島田先生「らしくない」作品です。 私自身、島田作品は御手洗潔シリーズを中心とした本格ミステリ物しか読んだことが無いので、それだ...
※ちょっと辛口。 読んでいる最中も、読み終わった後も、不満よりも戸惑いが先行してしまいました。私が今読んでるのって、島田荘司作品だよね、と。それくらい、島田先生「らしくない」作品です。 私自身、島田作品は御手洗潔シリーズを中心とした本格ミステリ物しか読んだことが無いので、それだけで島田作品を論じることはできないとは重々承知の上ですが、それにしてもいつもの島田カラーが感じられない。「幻肢痛」というテーマと絡めてもう少しSF色が強ければ、そうでもなかったのか?映画化を意識した結果、今作のような仕上がりになったのか? 素人がいくら考えたところで分かりませんが、それにしても島田作品には珍しく、今作は迷いない二つ星評価です…。 最後のどんでん返しも、予想もしていなかったから驚かされるはずなのに、それ以上に「あれ、こんな感じでいいのか?」と首を傾げ続けてしまったのですよねぇ(^ω^;)何でや 島田荘司への過剰な期待と、既刊作品と比較しながら読もうという視点さえ持たなければ良かったのかもしれません。 今回はAmazon先生から引用〜(^ω^)φ 医大生・糸永遥は交通事故で大怪我をし、一過性全健忘により記憶を失った。治療の結果、記憶は回復していくが、事故当時の状況だけがどうしても思い出せない。不安と焦燥で鬱病を発症し自殺未遂を起こした遥は、治療のためTMSを受けるが、治療直後から恋人・雅人の幻を見るようになり…。
Posted by