タロットの書 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
大アルカナ22枚および小アルカナ56枚の計78枚すべてを一枚一枚丁寧に取り上げて解説したタロット本の古典的名著。とりわけ、占いの典型的意味のみを通り一遍に取り上げて済ます通常の解説本と異なり、小アルカナに分量を割いている点で、本書は画期的だ。 大アルカナは、大まかに3段階に分けて人生の階梯、意識の進化の度合いを描く物語と捉えている。魔術師から戦車までが、ひとが生まれ、社会人となるまでの意識の第一段階。次に成長し、一人前となった大人が本当の自己を知る旅に出るのが、意識下(潜在意識)の第二段階で、力から節制までの各カードが受け持つ。そして最後に、無意識下の元型エネルギーにアクセスするのが超意識の第三段階で、悪魔から世界への各カードがそれを受け持っている。 愚者はいずれの段階にも属さずその外側に位置し、いずれの段階にも出現可能だし、いずれのカードとも組み合わせ自由という立ち位置に置かれている。 他方、小アルカナは、4つのスートと数秘的な示唆から意味を導き出している。もちろん、パメラ・コールマンの絵にまずは依拠して、そこから瞑想的に直感を得る仕方で意味を探る方向性をあくまで遵守している。 総じて、自分の内面の感受性を深め、直感力を鍛える上で最適なインスパイア―の良書であるように感じられた。できれば、本書を手に、カードの一枚一枚をとって、そのカードに示唆されたコメントを手掛かりに、自分なりにそのカード独特の内的世界を堪能することが望ましい。そうすることで、よりタロットを自分のものにしていけると確信させられた。
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1980年代に書かれて、1998年に改訂された本なのだと言う。更にそこから訳本が発行されて、私が手にしたのは2017年の第4刷。30年に渡って、更に海を渡って、著者の解説は活き活きとタロットリーディングを支え続けているのですね。カバラの知識、図柄の歴史的背景、西洋文化、あらゆる見...
1980年代に書かれて、1998年に改訂された本なのだと言う。更にそこから訳本が発行されて、私が手にしたのは2017年の第4刷。30年に渡って、更に海を渡って、著者の解説は活き活きとタロットリーディングを支え続けているのですね。カバラの知識、図柄の歴史的背景、西洋文化、あらゆる見解が盛り込まれていて巡り会うべくして巡り合ったと思える本。占い師にはなっても、商売にはしない、と決めていたからいつもカップの4な占い生活だったが、積極的に学べた本。神から差し出された、4番目のカップ。
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読み終わる時はない気がする。自身の頭の中の整頓と、タロットカードの多彩な意味合いへの単純な興味から、スリーカードやワンオラクルで占いの真似事っぽいことをする時に、時間があればこの本、少なめならタロットバイブルで意味合いを取るようにしてる。非常に楽しい。
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