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もう年はとれない の商品レビュー

3.5

52件のお客様レビュー

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2024/04/14

87歳のユダヤ人で口の悪いジジイのナチスへの恨みやら金塊探しの話、殺人事件おきて、結構エグい殺され方するけどまあ面白いかな?孫に少しイラつく

Posted byブクログ

2024/01/22

スゴ腕の警官としてかつてブイブイ言わせていたバック・シャッツ。しかし、腕を鳴らしていたのも遠い昔、退職した今は現役時代のような動きのキレもすっかりなく妻と近くに住む孫と余生を過ごす毎日。そんなバックの元にある日、旧友が死の間際に最後の願いを口にします。その依頼とは、かつての大戦の...

スゴ腕の警官としてかつてブイブイ言わせていたバック・シャッツ。しかし、腕を鳴らしていたのも遠い昔、退職した今は現役時代のような動きのキレもすっかりなく妻と近くに住む孫と余生を過ごす毎日。そんなバックの元にある日、旧友が死の間際に最後の願いを口にします。その依頼とは、かつての大戦の際に収容所で2人を凄惨な目に合わせたナチスの将校の行方を突き止め、大戦終了時に持ち出したという金塊を手に入れて欲しいと言うものでした。最期の依頼を託した旧友はほどなく息を引き取り、バックは弱った足腰に鞭打って、宿敵ともいえる件の人物を追跡を決意します。しかし、お宝の噂をどこから聞きつけたのか、金塊を狙う複数の人間達が現れ、バックの調査はいきなり困難を極めることになりました。 主人公のかつての宿敵に対する因縁と200ポンドの金塊という財宝を追跡するという、ある意味分かりやすい王道のストーリーですが、本書を際立たせている設定は、『加齢』 すなわち、タイトルの「もう年はとれないDon’t Ever Get Old」という年を取る事への恐怖にあります。中年や初老を主役に据えた作品はいくつかありますが、今作の主人公のバックは第2次大戦のナチスの収容所を生き延びた(主人公はユダヤ人、宿敵はナチスの将校という設定)なんと87歳。後期高齢者どころかもうすぐ米寿のお祝いです。老いの恐怖をコミカルに描くという意味では、ジョン・スコルジーのSF「老人と宇宙」と共通する印象がある感じです。 とにかく、いまやすっかり足腰の弱った主人公は事あるごとに身体機能の低下を訴えつつ、ダーティーハリーはクリントイーストウッドばり活躍をする本書は、ユーモラスなミステリーでありながら、バックの老いていく恐怖を説得力を持って表現している点で、本当に楽しくも魅力あるストーリーでした。 惜しむらくは中盤に入ってからの展開。主人公を付け狙う関係者の連続殺人が発生し、こっちの捜査に軸足が移ります。「罪を犯す手段と同期を持っている人間が何人もいるにも関わらず、一人も殺人者として直感的にしっくりこないことだ」のセリフ通り、終盤まで全く予想できないフーダニットとして良い出来ではあるのですが、老いの恐怖という本作の魅力が隠れてしまう感じがして、個人的には微妙なところではあります。

Posted byブクログ

2024/01/04

アメリカの作家「ダニエル・フリードマン」の長篇ミステリ作品『もう年はとれない(原題:Don't Ever Get Old)』を読みました。 ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。 -----story------------- 最高に格好いい87歳、伝説の...

アメリカの作家「ダニエル・フリードマン」の長篇ミステリ作品『もう年はとれない(原題:Don't Ever Get Old)』を読みました。 ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。 -----story------------- 最高に格好いい87歳、伝説の元刑事。 ●「ネルソン・デミル」推薦――「自分が87歳になったときには、「バック・シャッツ」のようでありたい。」 捕虜収容所でユダヤ人のあんたに親切とはいえなかったナチスの将校が生きているかもしれない──臨終の床にある戦友からそう告白された、87歳の元殺人課刑事「バック・シャッツ」。 その将校が金の延べ棒を山ほど持っていたことが知られ、周囲がそれを狙いはじめる。そしてついにわたしも、孫とともに宿敵と黄金を追うことになる……。 武器は357マグナムと痛烈な皮肉、敵は老い。 最高に格好いいヒーローを生み出した、鮮烈なデビュー作!  訳者あとがき=「野口百合子」 *第1位『IN★POCKET』2014年文庫翻訳ミステリーベスト10/読者部門 *第4位『IN★POCKET』2014年文庫翻訳ミステリーベスト10/総合部門 *第5位『このミステリーがすごい!2015年版』海外編 *第5位〈週刊文春〉2014ミステリーベスト10 海外部門 *第5位『ミステリが読みたい!2015年版』海外篇 *第10位『IN★POCKET』2014年文庫翻訳ミステリーベスト10/翻訳家&評論家部門 ----------------------- 2014年(平成26年)に発表され、アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)処女長編賞を受賞し、アンソニー賞新人賞、国際スリラー作家協会賞にノミネートされ、マカヴィティ賞新人賞を受賞、2014年(平成28年)の翻訳後、日本国内でも高評価された作品です… 期待して読みました。 思いかえせば、戦友の臨終になど立ちあわなければよかったのだ… どうせ葬式でたっぷり会えるのだから、、、 捕虜収容所でユダヤ人のわたしに“親切とはいえなかった”ナチスの将校が生きているかもしれない――そう告白されたところで、あちこちガタがきている87歳の元殺人課刑事になにができるというのだ… だがその将校が金の延べ棒を山ほど持っていたことが知られて周囲が騒がしくなり、ついにわたしも、孫に助けられながら、宿敵と黄金を追うことに……。 孫の「テキーラ」とともにナチスの金塊を探る「バック・シャッツ」は、最高に格好いい87歳でしたね… 身体の衰えを孫の「テキーラ」にフォローしてもらい、まだまだ未熟な「テキーラ」の行動を「バック・シャッツ」がフォローするという二人の関係性も良かった、、、 二人は、彼らを利用しようとしている? 戦友の遺族やカジノの集金部長、イスラエルの離散民省の職員、悪徳警官等と対抗しながら、徐々に秘宝に近付いていく… そして……。 初期の認知症を患い、抗凝血剤服用中の87歳元刑事がこんなにカッコイイなんてねー 実際に身近にいたら大変だけどね、、、 続篇も翻訳されているようなので、是非とも読んでみたいですね。

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2023/12/18

主人公の「バルーク(バック)・シャッツ」は87歳のユダヤ人で、常に強烈な皮肉な言葉を発し、何処かしこで紫煙を燻らすヘビースモーカーの爺さんだ。 「バック」は、第二次世界大戦でノルマンディー上陸作戦に従軍し、ナチの捕虜収容所では生死に係る過酷な経験を経た後、何とか生きて母国のアメリ...

主人公の「バルーク(バック)・シャッツ」は87歳のユダヤ人で、常に強烈な皮肉な言葉を発し、何処かしこで紫煙を燻らすヘビースモーカーの爺さんだ。 「バック」は、第二次世界大戦でノルマンディー上陸作戦に従軍し、ナチの捕虜収容所では生死に係る過酷な経験を経た後、何とか生きて母国のアメリカへ生還したタフな男だ。 捕虜収容所で凄惨なリンチを「バック」に加えたナチ親衛隊の将校「ジーグラー」は、戦後のどさくさに紛れてユダヤ人から強奪した多くの金塊を持って海外へ逃亡したとの噂があった。 この設定が核となって、タフな「バック」の物語が綴られる。 アメリカへ生還後に社会復帰した「バック」は、メンフィス警察殺人課の辣腕刑事として、大いに名を馳せた実績がある逞しい男だったが、今では単に年老いた爺さんになってしまった。 ある日、戦友だった「ウォルス」の臨終直前、「ジーグラー」はアメリカに逃亡後、未だ生存していて金塊をも隠し持っているとの言葉を「バック」に遺す。 その噂を聞いても、「バック」は老いと初期の痴呆症を認識していたこともあり、当初は金塊には無関心だったのだが、孫の「ウィリアム」の力に助けられながら、憎き「ジーグラー」と金塊を追うことになる。

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2022/11/12

図書館の秋の読書週間の企画で、題名が分からないようにした袋に 入ったこの本を借りて来た! 袋を開けてみて そういえば、久々に手にする海外物! 昔は、推理小説を、よく読んだ物だが、この手の単行本は、文字が、小さく、薄い活字で、齢を重ねると、読みにくい! 87才、元殺人課勤務の刑...

図書館の秋の読書週間の企画で、題名が分からないようにした袋に 入ったこの本を借りて来た! 袋を開けてみて そういえば、久々に手にする海外物! 昔は、推理小説を、よく読んだ物だが、この手の単行本は、文字が、小さく、薄い活字で、齢を重ねると、読みにくい! 87才、元殺人課勤務の刑事と孫が、ナチの時代の金塊と生き残りを探しに! 猛烈な 悪態を述べながら、ユーモアたっぷりに… ヒットラーの拷問の末、身体の一部も損傷しながら、この時代まで、その苦々しい体験が、蘇る。 読んでいて、今、ウクライナで亡くなった人達も、拷問の末亡くなったと聞くと、日本の物価高ぐらい、我慢出来るような気がする。 そして、アメリカという国の銃社会も考えさせられる。 人種差別も当時は、ユダヤ人だけでも、差別化されていた! 最後の方では、病室内でも、銃を携帯。 瀕死の重傷でも、蘇るような主人公! ハラハラドキドキとするような、そして、言葉悪く浴びせる主人公なのに、何故か頑張れ!と応援したくなった! 老化の認知症、メモ書きが、最後の取引に役立っている所も良いと思いながら、読み終えた!

Posted byブクログ

2022/09/07

ダニエル・フリードマン。87歳のもと刑事がかつて自分を酷い扱いをしてナチス将校が金を持って逃げ延びていると聞き、孫の手を借りながらそれらを追う話。将校自体は中盤で見つけるものの、捜索の過程で次々と同じく金を狙う者たちが殺されていき、その容疑が孫にかかる。 皮肉とマグナムが武器の痛...

ダニエル・フリードマン。87歳のもと刑事がかつて自分を酷い扱いをしてナチス将校が金を持って逃げ延びていると聞き、孫の手を借りながらそれらを追う話。将校自体は中盤で見つけるものの、捜索の過程で次々と同じく金を狙う者たちが殺されていき、その容疑が孫にかかる。 皮肉とマグナムが武器の痛快な爺ちゃんがとても魅力的で 婆さんのことをこころの中で本当に大切にしているのは良かったが、推理小説としては特に可もなく不可もなしオーソドックスな結末だったと思う

Posted byブクログ

2022/05/16

一万円選書で紹介された本。哀愁時々フロストのような雰囲気で物語がサクサク進んで読みやすかった。ニューヒーロー誕生!

Posted byブクログ

2021/11/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一万円選書の「上手に歳をとることが出来ると思いますか?」という質問。そもそも"上手に歳をとる"とはどういうことか。歳をとるのに上手も下手もあるかね、と思っていた。少なくとも、バック・シャッツは上手な歳のとり方のお手本にはならない。 無理が利かない体で無理をする。新しい技術をなかなか理解できず、時には古臭いやり方で通そうとする。なかなか厄介なお年寄りかもしれない。けれどなぜか、その厄介さがとてもかっこよく見える。 私にも必ず、自分の衰えに愕然とする日が来るだろう。それでも、気概だけはバックのようでありたい。

Posted byブクログ

2021/11/01

連続殺人犯の目的は欲。仕事上得た情報が「大量の金塊」で自分のものになると察した時、欲が出る。それまで平凡で且つ真面目な刑事人生を送っていた人物だったのがその「欲」で業務上の情報と役柄から殺人を犯し変貌する。 人は大金が目の前に積まれると一寸先は読めない。

Posted byブクログ

2021/06/26

主人公は88歳の元殺人課刑事 引退から20年以上という時から肉体的には勿論だが思考も衰えさせる 衰えのなかで意志だけは現役を保とうとする姿には米国らしいマッチョイズムを感じる

Posted byブクログ