詠う!平安京(5) の商品レビュー
5巻まで読了。 最初は不思議な設定だなーと思って読んでいたんだけど、歌の力で闘うというスタイルがだんだん馴染んできた。個人的には、軽いと見せかけて一途な在原業平推しなので、もっと主人公と絡んで欲しい…。100夜も通ったのに、彼の扱いが雑じゃないだろうか。小野小町の出番ばかりが多い...
5巻まで読了。 最初は不思議な設定だなーと思って読んでいたんだけど、歌の力で闘うというスタイルがだんだん馴染んできた。個人的には、軽いと見せかけて一途な在原業平推しなので、もっと主人公と絡んで欲しい…。100夜も通ったのに、彼の扱いが雑じゃないだろうか。小野小町の出番ばかりが多いような。 と、ストーリーは満足なのだけど、この作者に不満が一つ。 巻末にSpecial Thanks的なページがある。読者へのメッセージ、アシスタントへの感謝の意まではまぁいいのだけれど、出版社であるスクエニに対するメッセージはいただけない。担当編集、編集長、その他関係者の方へ、として感謝が述べられているのだが、本人は謙虚さのつもりで書いているのかもしれないけど、そのコメントを読者に見せて欲しくなかった。実際、作者は新人か何かで、編集者と二人三脚で話を作っているのかもしれない。けれど、この本の中心はあくまでも著者である。未熟な自分は編集部のアドバイスに助けられている、なんてコメントは、お金を払って作品を買っている読者に失礼ではないだろうか。一言で言えば、プロらしくない姿勢だと思う。自分は未熟だなんてエクスキューズ(誰に対してだかわからないけど)を商業作品に書く意味がわからない。そんなコメントを掲載させる担当編集も、何を考えているのだろう。楽しい話だったな、と思って読んだ後に、そんな言い訳ページを見せられるガッカリ感を想像できないんだろうか。著者には「今この作品は自分が作りうる最高の面白い話だ」と自信を持って出して欲しい。たとえ実際は自信がなかったとしても。それが読者に対する誠意ではないかと思う。
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