エネルギー問題の誤解 いまそれをとく の商品レビュー
題名にあるように誤解が沢山あることに気がついた.示唆に富む指摘が満載だが、まず枯渇年数についての解説が良い.枯渇年数とは、その資源がなくなるまでの時間ではなくて、その年に見つかった資源が使い始められるまでの長さの指標である.従って、この概念自体を問題にする必要はない由、また、エネ...
題名にあるように誤解が沢山あることに気がついた.示唆に富む指摘が満載だが、まず枯渇年数についての解説が良い.枯渇年数とは、その資源がなくなるまでの時間ではなくて、その年に見つかった資源が使い始められるまでの長さの指標である.従って、この概念自体を問題にする必要はない由、また、エネルギーサプライチェーンの発想も良い.要はどのように運んでくるかが重要だ.原子力についても的確なコメントをしている.太陽光発電の「逆潮流」の指摘も的確だ.
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エネルギー問題というのはみんなが違う土俵かついろんな焦点で話をしていて、たいてい平行線、というか話が噛み合わない。 客観的に問題を考えてみよう、という本。 よく、原発は事故コストまで入れると高い、なんていう話をするが、発電コストというのはどこからどこまでを含み、どの部分が高い...
エネルギー問題というのはみんなが違う土俵かついろんな焦点で話をしていて、たいてい平行線、というか話が噛み合わない。 客観的に問題を考えてみよう、という本。 よく、原発は事故コストまで入れると高い、なんていう話をするが、発電コストというのはどこからどこまでを含み、どの部分が高いのか、なんてあまり考えたことがなかった。一次エネルギーを掘り出すところなのか、運ぶところなのか、燃やすところなのか、廃棄なのか。 そういう視点で見てみると、自然エネルギーというのがいかに既存システムに組み込むのが難しいものかもわかる(僕は組み込まないで使え派ではあるが、投機的にはそれは歓迎されない)。 「エコ」という名の思考停止、という項目がある。僕はエコという言葉は使わないが、振り返ってみると、ベストミックス、という言葉で思考停止していた感がある。どのぐらいがベストか、なんて精査したこともないし、そういう資料にあたったこともない。感情でエネルギーを語る人が多いようでいて、実際の政策・投資はまったくそんなことになっていない。どうしてそうなるか、ということを考えるのにもよい本ではなかろうか。
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エネルギー問題の間違った解釈・勘違いは、これからの社会、人類文明の存続を危機にさらすことになる。「誤解」は、ある意味「無知」より悪いかもしれない。本書で化学的なエネルギーの見方をぜひ「新しいもの」として入れなおしてもらいたい。……ということで書かれた本である。 ではいったい何が誤...
エネルギー問題の間違った解釈・勘違いは、これからの社会、人類文明の存続を危機にさらすことになる。「誤解」は、ある意味「無知」より悪いかもしれない。本書で化学的なエネルギーの見方をぜひ「新しいもの」として入れなおしてもらいたい。……ということで書かれた本である。 ではいったい何が誤解なのか。第1章の「大きな間違い」に始まり、エネルギー問題の構造、技術開発、今後などが、6章構成で語られている。「はじめに」の文中に、<多くの人が「初めて聞いた」「目からうろこが落ちた」と言ってくださる。>という言葉が出てくるが、はたして皆さんはどうだろうか……。
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世界中において、現在エネルギーは無くてはならないものになってきている。 そして近年日本ではエネルギー供給のため原子力発電に関しての話題があふれている。 しかし、それらの情報は正しいのか?正しい観点に基づいているのか? 例えば石油の枯渇によるエネルギー不足。 だが、実際それはあり...
世界中において、現在エネルギーは無くてはならないものになってきている。 そして近年日本ではエネルギー供給のため原子力発電に関しての話題があふれている。 しかし、それらの情報は正しいのか?正しい観点に基づいているのか? 例えば石油の枯渇によるエネルギー不足。 だが、実際それはありえないとしている。なぜなら、取出す技術が進歩しているため、今まで使われてきた量ぐらいは取り出せるから。 それよりも、エネルギーは必要な時に必要な量、供給されなければならないこと、供給速度に問題があるとしている。 等々、エネルギーやそれに関わることなど広い視点に基いて書かれている。 火力や原子力、太陽光等、方法は様々であるが、メリット・デメリットを精査し、どんなモデルが適しているかを考えるのが大切であり、そのためには正しい情報を得る必要があると説いている。
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