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皆川博子コレクション(6) の商品レビュー

4.5

4件のお客様レビュー

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2020/05/21

表題作は・・・松助と小平次の歪んだ主従関係・・・衆道・・・皆川節すなあ・・・と戦いた。 「二人阿国」こういう皆川作品特有のヒロイン像久々に読んだ気がした・・・。必死に自分の足で立とうとする無力で脆い少女・・・。ちょっと妖櫻記ぽかった。 「蘭鋳」みんな身勝手で、我欲を満たすことでし...

表題作は・・・松助と小平次の歪んだ主従関係・・・衆道・・・皆川節すなあ・・・と戦いた。 「二人阿国」こういう皆川作品特有のヒロイン像久々に読んだ気がした・・・。必死に自分の足で立とうとする無力で脆い少女・・・。ちょっと妖櫻記ぽかった。 「蘭鋳」みんな身勝手で、我欲を満たすことでしか満たされやしないのだ、ってのが・・・悲しいな・・・。あと兄弟弟子ブロマンス。 「琴のそら音」芸術家の残酷。そこに容赦など一切ないし、後悔したってもう遅いのだ。好きだなあ。 「泉の姫」皆川博子作品の男女でこんなハッピーエンドある?????? コレクション6巻以降は、毎回近しいテーマを取り上げた皆川先生のエッセイも収録だそうで。な、なんて豪華な・・・。エッセイの文章まで心ゆくまで皆川節です。ちらりと覗く茶目っ気にフフフッてなる。そして、どこを切り取っても脱帽の博学。あと「嘘と実」みたいな読書家の語る書についてが嬉しい。

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2019/04/21

<収録作品> 鶴屋南北冥府巡 二人阿国 蘭鋳 琴のそら音 泉の姫 浅葱裏の歌舞伎見物 芸能者たちの物語 わたしは、カメレオンより、えらい 嘘と実 綺羅をかざった、男たち。 はじめての舞踊劇 より華やかに、より深く 奇才によって開かれた江戸の花 泡坂妻夫

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2015/09/16

「鶴屋南北冥府巡」「二人阿国」の長編二編と、短編やエッセイを収録したコレクション第6弾。どれも芸能に魅せられた人々の物語、というのが共通点でしょうか。そして当時の時代の風俗等も興味深く読めました。 中でも「二人阿国」が好きだなあ。出雲の阿国は知ってはいたけれど、ここまでの背景事情...

「鶴屋南北冥府巡」「二人阿国」の長編二編と、短編やエッセイを収録したコレクション第6弾。どれも芸能に魅せられた人々の物語、というのが共通点でしょうか。そして当時の時代の風俗等も興味深く読めました。 中でも「二人阿国」が好きだなあ。出雲の阿国は知ってはいたけれど、ここまでの背景事情は知らなかったし。かなり印象が変わりました。決して楽な道ではないのに芸に生きるお国と、お国に魅せられつつ対抗するお丹の戦いとも呼べるような生き様が凄まじく。結末は意外な感じがあったのだけれど、幕引きとしてはとても印象的でした。

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2014/10/11

コレクション第2期の1冊目。巻数は6となる。 第2期は時代小説を収録するようで、6巻には『鶴屋南北冥府巡』『二人阿国』、短篇3本とエッセイを収録。 長篇2本はどちらも芝居・芸能の世界を舞台にしており、皆川博子作品ではお馴染みのモチーフ。そういえば直木賞受賞作の『恋紅』も芝居の世界...

コレクション第2期の1冊目。巻数は6となる。 第2期は時代小説を収録するようで、6巻には『鶴屋南北冥府巡』『二人阿国』、短篇3本とエッセイを収録。 長篇2本はどちらも芝居・芸能の世界を舞台にしており、皆川博子作品ではお馴染みのモチーフ。そういえば直木賞受賞作の『恋紅』も芝居の世界を描いていたな。 解説にもあるが、ミステリや幻想小説とは違い、時代ものは短篇でもけっこう単行本化されているので、コレクションが完結したら大半が手元に揃うことになりそうだ。

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