いじめられるということ の商品レビュー
仮説実験授業の小原先生によるブックレット。 タイトルであるいじめについて直接的に扱っているのは前半のみ。後半は子供との関係において、あいだに楽しい授業をおくということが、著者によって一貫してなされてきたことが語られている。 非常に読みやすく楽しくなる文体。 子供との関係性を楽しい...
仮説実験授業の小原先生によるブックレット。 タイトルであるいじめについて直接的に扱っているのは前半のみ。後半は子供との関係において、あいだに楽しい授業をおくということが、著者によって一貫してなされてきたことが語られている。 非常に読みやすく楽しくなる文体。 子供との関係性を楽しい授業を中心として何とかしたいと思っている教師にオススメ。
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副題に「いじめと僕とたのしい授業」とあるように,中学校の現場で,子どもたちとたのしい授業を媒体として付き合ってきた僕(小原茂巳さん)が,いじめ問題をどう解決してきたのかが書かれています。 〈いじめ〉は人間関係とつながっているんだから,人間関係がよくなるような授業〈たのしい授業...
副題に「いじめと僕とたのしい授業」とあるように,中学校の現場で,子どもたちとたのしい授業を媒体として付き合ってきた僕(小原茂巳さん)が,いじめ問題をどう解決してきたのかが書かれています。 〈いじめ〉は人間関係とつながっているんだから,人間関係がよくなるような授業〈たのしい授業〉をぬきにしていじめ問題を考えるのは,少なくとも教師としては,むなしいことだと思うんです。 と小原さん。いじめ問題は「〈たのしい授業〉をしていれば〈いじめ〉は起きない」などというような生やさしいものではないかも知れないけれども,起きた〈いじめ〉を解決するためには,子どもと教師とのいい関係がないとできません。お説教や強制で,子どもたちの本音が動くとは思えないからです。 本書を貫いているシナリオが「土橋君(土橋さん)」を巡る話題です。中学生だった土橋君のこと(1981年5月に書いた文章)からはじまり,30年後に大人になった土橋さんから手紙をもらうまでのこと(2006年2月の文章)が,まるでドラマのようにつながっていきます。その時々のことを授業記録やレポートなどでまとめてきていたからこそできた小さなブックレット本となっています。 昨今の,学力論議に「教育って,こんなんだったっけ?」と違和感を感じながら学校に通っている教師や学校を見つめている大人達に,是非,手にとって読んでもらいたいです。
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