線型代数講義 の商品レビュー
16年前,次の仕事が見つかるまでの間の勉強の為に受講を始めた放送大学の講義。線型代数を担当していたのが高橋礼司だった。ブルバキ全盛を過ごした自身が東大でシュパイザーの本を使い彌永教授から幾何学の授業として線型代数を習ったという序文に惹き付けられた。早くに群論を導入し,後半すぐに複...
16年前,次の仕事が見つかるまでの間の勉強の為に受講を始めた放送大学の講義。線型代数を担当していたのが高橋礼司だった。ブルバキ全盛を過ごした自身が東大でシュパイザーの本を使い彌永教授から幾何学の授業として線型代数を習ったという序文に惹き付けられた。早くに群論を導入し,後半すぐに複素数を構成してユニタリー行列,古典群,ローレンツ群へ進む。線型写像の核や像の性質,特にそれらが元の線型空間の部分空間を成すことの説明が簡便だった。今になってこの講義テキストが合本出版される事情は分からないが,名著の復活を喜びたい。
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