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原点としての水俣病 の商品レビュー

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2021/04/12

大学院在籍時から水俣病の真相究明に尽力し、それゆえに東大に「万年助手」として据え置かれた宇井純(1932-2006)のアンソロジー。全3巻のうち本巻では、水俣病とのかかわりや宇井さんが東大で開講した自主講座「公害原論」に関する文章が収められる。各テーマとも、1960・70年代から...

大学院在籍時から水俣病の真相究明に尽力し、それゆえに東大に「万年助手」として据え置かれた宇井純(1932-2006)のアンソロジー。全3巻のうち本巻では、水俣病とのかかわりや宇井さんが東大で開講した自主講座「公害原論」に関する文章が収められる。各テーマとも、1960・70年代から晩年までの文章が収録されていて、足跡をたどることができる。 宇井さんは自らと周囲の東大教授との違いを、現場主義だと振り返っている。「しょっちゅう水俣に行き、そして患者に会い、患者の話を聞いて、自分の行動を選択してきた。あの患者を前にしたら、うそはつけないですよね」。この姿勢を貫き通した生涯だったといえるだろう。

Posted byブクログ