御子を抱く の商品レビュー
2024-1-10-1 こういう集団って一般からは忌避されがちだけれど、そこには他人には知り得ない事情や思いがあって、他から干渉されない権利があると思う。集団指導体制っていつの世も難しいってことか。
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埼玉県越谷市某町―絵に描いた様に平和な新興住宅地であるこの町の住民の多くは、ある人物を師と仰ぐ集団の「門下生たち」によって占められていた。 彼らは師亡き後も、その清廉な教えに恥じぬよう行動し、なんとか結束を保っていた。 目覚めぬ遺児「御子」をめぐり牽制し合いながら…。 しかし、かつて御子の生命を救った異端の研究者の死で、門下生たちの均衡は破れた。 「私たちこそが、御子をいただくのにふさわしい」三つに分裂した各派閥によって始まった、熾烈な後継者争い。 立て続けに起こる、凄惨な第二の死、第三の死。 驚愕の真犯人が、人の命と引き換えてまで守ろうとしたものとは!? (アマゾンより引用) 何となく犯人は予想ついたけど、何だかなぁ、な感じのお話
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新興宗教というわけではなく、カリスマ性を持ったある人物を慕い集う人々。本人星川はすでに亡くなっていて彼の三回忌のある事故を機会に事件が起き始めます。ストーリーは石持さんらしいと思います。それほどまでに皆を惹きつける星川の納得できるエピソードが物足りないのと、犯人が動機からも想像し...
新興宗教というわけではなく、カリスマ性を持ったある人物を慕い集う人々。本人星川はすでに亡くなっていて彼の三回忌のある事故を機会に事件が起き始めます。ストーリーは石持さんらしいと思います。それほどまでに皆を惹きつける星川の納得できるエピソードが物足りないのと、犯人が動機からも想像しやすいことであっさりした感じを受けますが、それでも最後の一気に真相にたどり着くスピード感を楽しめました。皆がいろいろな仮説を出して潰していくところも悪くなかったです。切れ者の探偵役がとても清々しく好感が持てました。
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途中から主人公っぽい、クールな女性医学者さんが、石持さんっぽい。(けど、碓氷嬢ほどは冷たすぎずかわゆい。) 探偵役さんが、ちょっと座間味くん風味で素敵。しかし登場時のその場にいたのはよかったのか?そこに実はふかーい伏線があったのか? 御子、がどんなことになっているかは案外予想がついてしまったので(某箱に入った少女を連想)そこが全然見えないとまた着地した時の衝撃も違うのかな。 某ショッピングセンターへ、出産祝いを買いに行く話、があって、ひとりでひやりとする。パラレルワールドなのかしら。
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埼玉県越谷市の新興住宅地には、黒川氏を師と仰ぐ「門下生たち」によって占められていた。彼らは師亡き後も、師の清廉な教えに恥じぬよう行動していた。 遺児「御子」をめぐり牽制し合いながら。 そんな中、事件が起こる。 久しぶりに面白い!! と思えた石持氏の長編。 宗教の世界を普通の社会...
埼玉県越谷市の新興住宅地には、黒川氏を師と仰ぐ「門下生たち」によって占められていた。彼らは師亡き後も、師の清廉な教えに恥じぬよう行動していた。 遺児「御子」をめぐり牽制し合いながら。 そんな中、事件が起こる。 久しぶりに面白い!! と思えた石持氏の長編。 宗教の世界を普通の社会・生活の場に置き換えた設定。 登場人物はみな普通の生活者で、黒川氏を慕い、黒川氏の教えを継承し広げることを宗教ではないと思っている。 舞台設定、登場人物たちのやりとり、謎解きとしてもとても面白かった。 (図書館)
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これまで読んできた石持作品に私が持っていたイメージは、「根っからの悪人が描かれない」ということでした。 殺人者が犯行に及ばざるを得ない状況をこと細か〜く説明して、読者に同情の念をこれでもかと持たせる話の多いこと山の如し(盛 10年前の私だったら「そんな犯人の背負ってる重い過去...
これまで読んできた石持作品に私が持っていたイメージは、「根っからの悪人が描かれない」ということでした。 殺人者が犯行に及ばざるを得ない状況をこと細か〜く説明して、読者に同情の念をこれでもかと持たせる話の多いこと山の如し(盛 10年前の私だったら「そんな犯人の背負ってる重い過去なんて興味ないし!謎!謎たくさん書いてよー!」と粋がってたタイプですよ…( ˘ω˘ )粋? 本格推理小説では人物の造形なんて二の次三の次、そこに注力されたら本筋である謎の提起の部分がおざなりになってしまう、なんて生意気にも思っていたんです。 要するに、推理小説の登場人物に感情移入する必要性は全く感じていませんでした。いえ、今も基本的には考え変わってませんけど← そんな今より一際尖ったミステリ観()を持っていた時に出会った石持作品は衝撃的でした。 犯人にめちゃくちゃ感情移入してしまったのに、飽くまで物語の核は人間ではなく「謎を解く」こと。 人間の内面葛藤の描写にかなりページを割いてるのに、「ミステリである」という設定の根幹を邪魔してないんですね(ここ後で書直そうなんか変)。 「普通は許すべからざる」殺人犯を、積極的に応援してしまいそうになるというコロンボ展開も、パズルミステリしか読んでない私にはものすごく新鮮だったんです。 日本の推理小説は新たな次元に入ったのかもしれないわー!と当時感動したことを今でも覚えています。 ですが、石持作品を数作読むうちに、少しずーつ考えが変わってきたんですね。 どうも、石持作品の根幹にあるのは、人間の善良性とか、決してそんなポジティブなものじゃないんじゃないかって。 作品の多くに登場する、「素晴らしい人格者」 に象徴される「否定を許さない善性」が、石持作品の中では専ら殺人という大罪の免罪符に使われまくってる気がして仕方なくなってきたんですよね(汗)。 なんか、まわりくどい言い回しだけど、今感じてるイメージに近い言葉はこれなんです、すみません。 めちゃくちゃ前置き長くなったので本編感想はサラッと…どころか以下略でいきたいと思います← とにかく、今作も上記で述べたように石持ワールド全開でした。素晴らしすぎる故人を偲ぶ人々が、故人とその子供をめぐって葛藤しまくりです。 人間の欲望を剥き出しに権力争い…なんて展開はもちろんありません。 あわや欲をかき、疑心暗鬼に陥りかけた時は、みんなでそろって あゝ、彼(故人)が今の俺たちを見ればどう思うだろう。 こんなことではいけない! 彼の意志を継がねばならないという点で、いがみあっていても俺たちの心は1つ! と己の不出来を恥じつつライバルの善良性も疑ってないんです何それ怖いよォ← 結論・今回は犯人が一番人間くさかったです。 【内容まとめ:るの疲れた←】 俺たちの敬愛し崇拝する営業部長が、若くして突然病に倒れ、帰らぬ人になってしまった!後継である寝たきりの御子をめぐって、三大派閥が火花を散らす中、派閥争いに無関係を貫いていた営業部長の盟友がこれまた突然の事故死!ストッパーとも呼ぶべき彼がいなくなって、俺たち一体どうなっちゃうの〜?! 次回、【昨日の敵は今日も敵!】 俺の腹心だけは死にませんように! 以上です。 いつになく酷い自覚はありますごめんなさい。
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石持浅海による、宗教サークルミステリ。 教祖的に崇拝される人物が亡くなり、休眠状態にある彼の息子を巡って起こる連続殺人事件の話。 クローズドサークルでもないのに緊張感を維持している感じや、感情的な要素もロジカルに噛み砕く点は、相変わらず秀逸。 テーマとしては、そういった著者の作風...
石持浅海による、宗教サークルミステリ。 教祖的に崇拝される人物が亡くなり、休眠状態にある彼の息子を巡って起こる連続殺人事件の話。 クローズドサークルでもないのに緊張感を維持している感じや、感情的な要素もロジカルに噛み砕く点は、相変わらず秀逸。 テーマとしては、そういった著者の作風にとてもマッチするものだったと思うので、もう少し頑張って欲しかった、というところ。 しかし、この人はかなりドライな描写で淡々と話を進めるのに、なぜかよく青春・恋愛要素を盛り込む。今更ながら、ミスマッチのようで科学反応起こしてるような、不思議な感じがする。 3
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もっと宗教色が強くてどす黒いはなしかとおもったら、思いのほかライトだった。だからこそ、最後までページを繰ることが出来た。
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石持さんらしい作品。私には設定そのものが理解しがたかったので、作品に入り込めず。もやっとしたまま終わりました。
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犯人は何故被害者を殺さなければならなかったのか・・・うまい具合に読者を誘導していた。 殺意の前提をうまく隠していたのは見事
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