民族の創出 まつろわぬ人々、隠された多様性 の商品レビュー
出雲、蝦夷、熊襲などの例を挙げて1990年代以降の新たな民族アイデンティティ創出の動向を紹介する。しかしながら、現代ではこのような明治以前の民族区分には自分を当てはめられない人の方がはるかに多いと思われ、有効性には疑問を感じた。これらの民族意識では大和民族との対立物として自民族を...
出雲、蝦夷、熊襲などの例を挙げて1990年代以降の新たな民族アイデンティティ創出の動向を紹介する。しかしながら、現代ではこのような明治以前の民族区分には自分を当てはめられない人の方がはるかに多いと思われ、有効性には疑問を感じた。これらの民族意識では大和民族との対立物として自民族を捉えているが、大和民族なるものがそもそも実体がないのではないか。一方、巻末に挙げられている池間民族は有望な事例と思った。
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大和民族という単一民族といわれる日本は、明治政府が創作した「想像の共同体」であって、「本来は多民族国家」だということを、出雲を中心にエミシ(東北地方)、クマソ(南九州地方)、池間民族(宮古列島の一部集落と池間島)などの、いわゆる古代ヤマト民族に属しない民族の事例をあげながら、日本...
大和民族という単一民族といわれる日本は、明治政府が創作した「想像の共同体」であって、「本来は多民族国家」だということを、出雲を中心にエミシ(東北地方)、クマソ(南九州地方)、池間民族(宮古列島の一部集落と池間島)などの、いわゆる古代ヤマト民族に属しない民族の事例をあげながら、日本も多民族を前提とした多元的な国家像であるべきと提案した著作。
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創られた単一性日本の中で私は誰なのか? と問いながら読み進んだ。 結局辿り着いのは、やはり歴史であり文化の根差す場所…。 もっと色々、ご先祖さまの話を聞いておこう。
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