牛を屠る の商品レビュー
屠畜場での就労経験に基づいた興味深いエピソードの数々。毎日のように肉を口にしながら屠畜に関する知識に乏しい読者にとって現場の描写は衝撃的だ。決して快適とはいえない労働環境や被差別部落に対する偏見が影を落とす職場にあって働くことの本質が見えてくる。
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作者が作家になる前に勤めていた埼玉の屠畜場での日々を綴る自伝的エッセイ。 職業的に、差別問題や命のあり方に重きをおかれそうだが、職の尊さをテーマにしているので、親近感を覚える作品だ。 大卒の作者が、初日に先輩から「おめえみたいなヤツが来るところじゃねぇ!」と怒鳴られてから10年間...
作者が作家になる前に勤めていた埼玉の屠畜場での日々を綴る自伝的エッセイ。 職業的に、差別問題や命のあり方に重きをおかれそうだが、職の尊さをテーマにしているので、親近感を覚える作品だ。 大卒の作者が、初日に先輩から「おめえみたいなヤツが来るところじゃねぇ!」と怒鳴られてから10年間、職を全うした経験をは、今の新人社員やこれから職業に就く若者に是非読んでほしい。
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【本の内容】 作家専業となる以前、埼玉の屠畜場に勤めていた日々を綴る。 「おめえみたいなヤツの来るところじゃねえ!」と先輩作業員に怒鳴られた入社初日から10年半。 ひたすらナイフを研ぎ、牛の皮を剥くなかで見いだした、「働くこと」のおおいなる実感と悦び。 仕事に打ち込むことと生きる...
【本の内容】 作家専業となる以前、埼玉の屠畜場に勤めていた日々を綴る。 「おめえみたいなヤツの来るところじゃねえ!」と先輩作業員に怒鳴られた入社初日から10年半。 ひたすらナイフを研ぎ、牛の皮を剥くなかで見いだした、「働くこと」のおおいなる実感と悦び。 仕事に打ち込むことと生きることの普遍的な関わりが、力強く伝わる自伝的エッセイ。 平松洋子氏との文庫版オリジナル対談を収録。 [ 目次 ] 1 働くまで 2 屠殺場で働く 3 作業課の一日 4 作業課の面々 5 大宮市営と畜場の歴史と現在 6 様々な闘争 7 牛との別れ 8 そして屠殺はつづく 文庫版オリジナル対談 佐川光晴×平松洋子―働くことの意味、そして輝かしさ [ POP ] 2009年に解放出版社から刊行された『牛を屠る』が文庫化。牛や豚の解体作業を通して、働くこと、生きることの本質に迫る。 巻末に、佐川光晴と平松洋子との対談(文庫版オリジナル)を収録。 人生は流れであるという感覚について、「のめり込んでいた場所でできる限りのことをやったら、次の世界が始まっていく」という著者の言葉は説得力がある。 「自分の手と直結した何かを使って働」(平松)いたからこそ紡げる言葉があると知る。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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