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幻想の建築 の商品レビュー

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2019/11/05

最初に読んでから、数十年の間にたびたび読み返しています。 目次に上がっているテーマは、「塔」「庭園」「牢獄」「宮殿」「大伽藍」など。建築史とか技術論的なものではなさそうだと匂ってきますが、確かに、工学で捉えられる建築というモノではなく、描かれた空間を含め尋常とは思えない何かを造...

最初に読んでから、数十年の間にたびたび読み返しています。 目次に上がっているテーマは、「塔」「庭園」「牢獄」「宮殿」「大伽藍」など。建築史とか技術論的なものではなさそうだと匂ってきますが、確かに、工学で捉えられる建築というモノではなく、描かれた空間を含め尋常とは思えない何かを造ろうとする精神を追うような文章です。 二笑亭も取り上げられているし、シュヴァルの理想宮、ピラネージの牢獄、ルクーの工場など、いまだに心のざわつくこれらの建物を知ったのもこの本だったかと思う。 で、今になって、当書を建築に関する本と思っていたのは間違いだったと気がつきました。 これは、どうやら狂気に関する物語なのですね。その辺を勘違いしたまま当書に影響されて、学生時代はレポートの方向さえ間違えたようで、思い出したらものすごく恥ずかしい。

Posted byブクログ

2012/08/17

(1972.07.30読了)(1972.06.05購入) ☆坂崎乙郎の本(既読) 「ヨーロッパ美術紀行」坂崎乙郎著、紀伊國屋新書、1965.04.30 「反体制の芸術」坂崎乙郎著、中公新書、1969.10.25

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