さよならの儀式 の商品レビュー
NOVA シリーズといってもいいね 漢字四文字から、収録作品をタイトルとするようになったが、中身は NOVA。期待いっぱいで読みすすめることにする。 まずは既読の「さよならの儀式(宮部みゆき)」。いいなぁ。このオチ最高に良い。主題がそこにあったのかという驚きはミステリー風...
NOVA シリーズといってもいいね 漢字四文字から、収録作品をタイトルとするようになったが、中身は NOVA。期待いっぱいで読みすすめることにする。 まずは既読の「さよならの儀式(宮部みゆき)」。いいなぁ。このオチ最高に良い。主題がそこにあったのかという驚きはミステリー風味。機械ではなく人の孤独感がじわじわくる。いい作品だ。じっくり再読したよ。 「コラボレーション(藤井太洋)」も素晴らしい。独特の世界観、インターネット観。その中でのドラマ。新しいSFと言ってもいい。宇宙無しの新鮮なSFだ。 期待していなかった「ウンディ(草上仁)」。楽器生物なんだが、オチはポケモン。でも、音楽演奏シーン描写が圧巻。驚いたのはそこだ。文章ってすごいな。 「エコーの中でもう一度(オキシタケヒコ)」も驚きの音響SF。バイノーラル録音懐かしいなぁ。 「今日の心霊(藤野可織)」は意味不明。ゴミ。 「食書 (小田雅久仁)」も同じでおもしろくない。 「科学探偵帆村(筒井康隆)」 は予想通りおもしろくない。 「死人妻(式貴士)」もサッパリ。そもそも未定稿だし。なんでこれ載せたの? 「平賀源内無頼控 (荒巻義雄)」もパス。 「地下迷宮の帰宅部(石川博品)」もゲームみたいな筋に乗れずパス。 「箱庭の巨獣(田中雄一)」 はマンガ。なかなかに練られたストーリーに感心した。絵はイマイチと思うんだけど、はやりの進撃の巨人チックかな。 「電話中につき、ベス(酉島伝法)」 はおもしろくない。 ロボトミーの「ムイシュキンの脳髄(宮内悠介)」 はいいな。ややこしい背景は別にして、有り得そうな話ってこと。 苦手な「イグノラムス・イグノラビムス(円城塔)」は今回も克服できず。 「神星伝(冲方丁)」は既読だが、今回もパス。 「風牙(門田充宏)」は最初から読まなかった。 選考にあたってのドタバタみたいな話が垣間見れるあとがきはなかなかおもしろい。瀬名秀明氏の一言はかなり強烈だが、それを載せた編集側も偉いな。
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年間日本SF傑作選「さよならの儀式」読了。賞応募作も含めて佳作揃い。どれも良かった。でもそうなると今度は「今年は訳わかんない話がないなあ」と思っちゃうのがこのシリーズっぽさかも。まあ、中盤の大御所3作がその役目を担ってたかも。 個人的に最高なのは漫画の田中雄一「箱庭の巨獣」。 次...
年間日本SF傑作選「さよならの儀式」読了。賞応募作も含めて佳作揃い。どれも良かった。でもそうなると今度は「今年は訳わかんない話がないなあ」と思っちゃうのがこのシリーズっぽさかも。まあ、中盤の大御所3作がその役目を担ってたかも。 個人的に最高なのは漫画の田中雄一「箱庭の巨獣」。 次見たときは円城塔とか沖方丁はもういいんじゃないか?と思ったけど読んだら超面白くて納得させられてしまった。円城塔の揺るが無さと沖方丁の天才っぷり。 あと、草上仁「ウンディ」良かった。感動してほっこり。90年代には完全にスルーして読まなかったんだけど、読んでみようかな、と思わせた。
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