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平安人の心で「源氏物語」を読む の商品レビュー

4.1

24件のお客様レビュー

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2024/09/14

源氏物語の各巻に寄せて、当時の社会を解説。 源氏物語が参考または下敷きにしたであろう和歌や事実、時代を挙げて。 こうしたことを念頭に源氏を読んでいた一条天皇を始め当時の人々は、同時代の躍動感やリアリティを感じてめちゃくちゃ面白かっただろう。 源氏物語は、一人ひとりの女性たちの...

源氏物語の各巻に寄せて、当時の社会を解説。 源氏物語が参考または下敷きにしたであろう和歌や事実、時代を挙げて。 こうしたことを念頭に源氏を読んでいた一条天皇を始め当時の人々は、同時代の躍動感やリアリティを感じてめちゃくちゃ面白かっただろう。 源氏物語は、一人ひとりの女性たちの物語だなー。

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2021/01/09

源氏物語の各章のあらすじを1頁、関連する蘊蓄を3頁紹介してくれる。 めっさ面白かった。(じっくり読んだので時間がかかった) 人妻の不倫が厳しく罰せられるのは武家社会に入ってから以降で、父の財産を子が相続する場合、妻が婚外子を産むとややこしくなるからとか。 如来は極楽浄土の住...

源氏物語の各章のあらすじを1頁、関連する蘊蓄を3頁紹介してくれる。 めっさ面白かった。(じっくり読んだので時間がかかった) 人妻の不倫が厳しく罰せられるのは武家社会に入ってから以降で、父の財産を子が相続する場合、妻が婚外子を産むとややこしくなるからとか。 如来は極楽浄土の住人で、菩薩はまだ修行中だとか(知らなかった) 光源氏は、どんだけ女好きなんだとか、改めて千年前も前に書かれた物語にひれ伏す。

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2019/05/02

元々は週間分冊百科のコラム欄に掲載されていた文章だということで、源氏物語の各帖を肴に、平安時代の生活のあれこれを説明していく、というものでした。 一通り源氏物語は読んできたつもりですが、平安時代の貴族の生活について、知らないことが多かったもんだなぁと自己反省です。

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2019/01/04

源氏物語の巻ごとのあらすじ、平安貴族社会の事情を知ることによって登場人物の行動・心情の理由がよくわかる。桐壺更衣のモデルを一条天皇の中宮定子し、その悲劇性が物語の根幹をなしているという説が興味深い。

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2018/07/29

当時の「常識」から源氏物語を考えることができる。1000年残ってきた軌跡も知ることができ、先行研究も知りたくなった。

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2018/07/06

源氏物語そのものは各帖ごとにあらすじをまとめているもので、当時の時代背景やら社会常識などを解説してくれている。 帖によっては全然ストーリーとは関係ない話のものもあるので源氏物語そのものを楽しみたいなら少々物足りないけど、紫式部や平安時代を含めての源氏解説本としては分かりやすくてお...

源氏物語そのものは各帖ごとにあらすじをまとめているもので、当時の時代背景やら社会常識などを解説してくれている。 帖によっては全然ストーリーとは関係ない話のものもあるので源氏物語そのものを楽しみたいなら少々物足りないけど、紫式部や平安時代を含めての源氏解説本としては分かりやすくておもしろい。 読めば読むほど源氏物語はほんと傑作だなと思えてくるので、伊達に1000年語り継がれていないよなほんと。

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2018/03/10

この本を読んでいると、紫式部のような微妙な立ち位置じゃないと、「源氏物語」はかけないなあと納得です。 王朝のきらびやかな人たちだけにスポットを当ててるわけじゃなくって、光源氏がその気になったときだけちょっかいをかけてる女房(愛人にも数えられない「召人」)にも、ちゃんと和歌を詠む...

この本を読んでいると、紫式部のような微妙な立ち位置じゃないと、「源氏物語」はかけないなあと納得です。 王朝のきらびやかな人たちだけにスポットを当ててるわけじゃなくって、光源氏がその気になったときだけちょっかいをかけてる女房(愛人にも数えられない「召人」)にも、ちゃんと和歌を詠む機会とか、心情描写を与えていたりだとか、零落した姫君の末摘花の不器用だけど実直な愛とか。偉い博士が作法をセレブたちにクスクス笑われて「なんと無礼な!」とかいってぷんぷん怒る姿とか。 すごく人間観察が効いていて、目に浮かんでくるんですよね。 恋愛もの的イメージが強い「源氏物語」ですが、実は恋愛だけじゃない。人間模様が細かくて生き生きしている。 「源氏物語」とあるけれど、この本一冊で平安王朝時代の雑学を幅広く知ることができます。 もちろん、「源氏物語」をよりよく、深く知るための雑学なのですが、わかりにくい当時の人の感覚も、「なるほど」と納得できました。 「平安人の心で」とある通り、平安時代当時の感覚を少しでも想像できるようにと、当時の風習や、時代背景、紫式部の出自と心情表現、和歌に根差した題名の解説などなど、大ボリュームの内容。 加えて、この本、最後の記事に「紫式部が源氏物語を書いた原点」として、中宮定子の話が出てきているのです。 今、図らずも、同じ山本淳子さんの「枕草子のたくらみ」を同時並行的に読んでいるので、いろいろと感慨深い。 もしかしたら、「私が源氏物語を書いたわけ」という同じ山本さんの本でこのあたりが深く掘り下げられるのだろうか? 図書館で借りたけれど、これは買わないともったいない。

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2017/12/26

図書館で。面白かったけど読み終わるのに時間がかかりました。 源氏物語は小説(現代語訳)や漫画で何度か読んだ事はあるのですが細かい所忘れているなぁ…という感じ。一帖づつ説明され、その時代背景や事象を丁寧に解説してくれるのでとても楽しく読みました。そしてこの作品が書かれた時代背景を...

図書館で。面白かったけど読み終わるのに時間がかかりました。 源氏物語は小説(現代語訳)や漫画で何度か読んだ事はあるのですが細かい所忘れているなぁ…という感じ。一帖づつ説明され、その時代背景や事象を丁寧に解説してくれるのでとても楽しく読みました。そしてこの作品が書かれた時代背景を知るというのは作中人物の行動や心境がより身近に感じられてすごく良いテキストだなぁと思いました。今の感覚で光源氏は~だの、藤壺の女御は…とか判断するのは怖いことだな、とも思いました。 とは言えそんな昔の人達も今の人と同じように権力を手に入れようと足掻いたり、権力者に怯えたり、愛しあったり憎みあったりと…人というものは昔も今も変わらないものだなぁと思う所も多々あり面白いと思うわけです。 正直、源氏物語は今の高校生が読んでも面白さはわからないだろうな、と思う。反対に変に潔癖な時代だから光源氏なんてフケツよ!とか反感買って終わりそうな気がしなくもない。わからなくもないけど、ウン。個人的にはもう少し大人になってから読んだ方が良い作品だとは思うけど本読まない人は学生時代に強制的に読まされないと大人になったら本なんて手に取るのもイヤって人多いからなぁ… まあその辺り難しい所ですな。 それにしても紫式部の時代、物語はサブカルチャーだったってのは面白かったです。

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2015/06/28

平安人の視点で源氏物語を読めるように,その背景となる平安時代の貴族社会を紹介した本. 源氏物語の五十四帖(長い部分は2節にわけてある)のそれぞれに対し,1ページの要約と3ページの解説というスタイルですすむ.要約は本文から読み取れるよりも,思い切って踏み込んだものになっている.解説...

平安人の視点で源氏物語を読めるように,その背景となる平安時代の貴族社会を紹介した本. 源氏物語の五十四帖(長い部分は2節にわけてある)のそれぞれに対し,1ページの要約と3ページの解説というスタイルですすむ.要約は本文から読み取れるよりも,思い切って踏み込んだものになっている.解説の部分が秀逸.かならずしもその巻に密着したものではなくて,平安時代の政治や社会の常識から,紫式部が源氏物語を書いた背景,貴族の生活など,まさに平安人が源氏物語を読んだときに常識としてもっていたことがいろいろ紹介されている.源氏物語を読む上でよい伴侶だと思う.

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2015/03/29

源氏物語の各巻の要約と、その内容に関する背景の解説が続いていく構成で、源氏物語と交互に読んでいくのに非常に親切。内容に関する背景の解説は、内容にあまり関しないときもあるけれども。源氏物語自体は長すぎて途中で断念してしまい、これを読んで源氏物語を読んだ気になることにしました。

Posted byブクログ