ノワール文学講義 の商品レビュー
大変勉強になりました。 「ノワール」を定義することの難しさは、オットー・ペンズラー&ジェイムズ・エルロイ編の”The Best American Noir of The Century”の序文でわかっていたことですが、詳細に解説されると「なるほど……」となります。 この本の白...
大変勉強になりました。 「ノワール」を定義することの難しさは、オットー・ペンズラー&ジェイムズ・エルロイ編の”The Best American Noir of The Century”の序文でわかっていたことですが、詳細に解説されると「なるほど……」となります。 この本の白眉は「ファム・ファタール事件簿ーーハードボイルド探偵小説の詩学」だと思いますが、これが博士論文の一節ということにある意味安心しました。 このレベルの評論を軽々と書いていたら、化け物だと思いますし、私も自信を無くしてしまうので。 ダシール・ハメット論を目当てに読んだのですが、全体的に示唆に富んだ素晴らしい評論集だと思います。 光文社古典新訳文庫の『ガラスの鍵』解説は既読でしたが、それでもエキサイティングでした。
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