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柳田国男の話 の商品レビュー

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2014/07/23

室井光広『柳田国男の話』東海大学出版部、読了。震災以降、柳田国男に関する論評を多く眼にする。本書もその問題意識から、柳田のアクチュアリティを浮き彫りにする一冊。厄災という不条理に対するやあ犠打の眼差しは、近代主義者に見られない暖かさを秘めているが、それは「煽り」がないからだろう。...

室井光広『柳田国男の話』東海大学出版部、読了。震災以降、柳田国男に関する論評を多く眼にする。本書もその問題意識から、柳田のアクチュアリティを浮き彫りにする一冊。厄災という不条理に対するやあ犠打の眼差しは、近代主義者に見られない暖かさを秘めているが、それは「煽り」がないからだろう。 日本各地を自身の足で闊歩し、近代以前を狩猟した柳田の民俗学を著者は「神聖平人喜劇」と呼ぶ。普通の人の「平語」で語る柳田には、近代/近代以前という二項対立とは無縁なのかも知れない。柳田民俗学の可能性と魅力を縦横に語る一冊。

Posted byブクログ