日本史汚名返上 「悪人」たちの真実 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ちょっと贔屓の引き倒しのような側面も あと取ってつけたような心理学解説は無理やり 短い文章で10人をサクサク、あまり意外性は無い 平将門、徳川綱吉、道鏡 田沼意次、蘇我入鹿、井伊直弼 吉良上野介、平清盛、足利尊氏 織田信長
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日本史で悪人と言われた人々は、実は悪人ではなかった。平将門、徳川綱吉、道鏡、田沼意次、蘇我入鹿、井伊直弼、吉良上野介、平清盛、足利尊氏、織田信長の10人が取り上げられている。2014年出版かあ。自分の中では、他の著者の本で読んでいて、すでに常識になっていることが多かった。もうこの...
日本史で悪人と言われた人々は、実は悪人ではなかった。平将門、徳川綱吉、道鏡、田沼意次、蘇我入鹿、井伊直弼、吉良上野介、平清盛、足利尊氏、織田信長の10人が取り上げられている。2014年出版かあ。自分の中では、他の著者の本で読んでいて、すでに常識になっていることが多かった。もうこの本はちょっと古い?テレビ番組の書籍化ということで余裕もなく、記述も浅いような気がする。和田秀樹との対談ではなく、井沢元彦が一人で語ったほうがよかったかもしれない。
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「歴史は勝者によって記される」。よって、検証を進めてゆくと歴史上に悪人がいなくなってしまう。 名前からして悪人っぽい松永弾正も、先日のNHK「知恵蔵」で擁護・再評価されていた。ああ、山田風太郎『伊賀忍法帖』での悪人ぶりは盛られていたのか! 悪に徹した人物が出てくるのが時代...
「歴史は勝者によって記される」。よって、検証を進めてゆくと歴史上に悪人がいなくなってしまう。 名前からして悪人っぽい松永弾正も、先日のNHK「知恵蔵」で擁護・再評価されていた。ああ、山田風太郎『伊賀忍法帖』での悪人ぶりは盛られていたのか! 悪に徹した人物が出てくるのが時代小説で、善悪あわせ持つ人物なら歴史小説という区分も成り立ちそうだ。
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所謂悪人のレッテルを貼られた人物たちを対談形式で実像を示す試み。 当然のことながら人間なので100%ワルなどこの世にはいないはずだが…
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平清盛 東日本と西日本は別の国。 1000年前から政治にはお金が必要。 徳川綱吉 政治のシステムを変えた傑物 学問を尊ぶ価値観の源流を作った。 生命尊重という価値観を広く行き渡らせるのにも教育が必要。 道鏡 道鏡があしざまに言われているのは、天皇制を存続させるためだけなのね。...
平清盛 東日本と西日本は別の国。 1000年前から政治にはお金が必要。 徳川綱吉 政治のシステムを変えた傑物 学問を尊ぶ価値観の源流を作った。 生命尊重という価値観を広く行き渡らせるのにも教育が必要。 道鏡 道鏡があしざまに言われているのは、天皇制を存続させるためだけなのね。 物事の多様な見方を疎外するような制度なんてなくてもいいんじゃないか。 田沼意次 江戸時代は農民しか税を納めていなかったの!? 私は日本史の基礎知識が不足しているわ。 江戸時代を理解するには、朱子学が必要みたい。 蘇我入鹿 国際派と国粋派の戦い。 井伊直弼 ドナルド・ウィニコット Donald Woods Winnicott 攘夷論が大日本帝国を作ったのか。 吉良上野介 ある一定の型に則る物語が成立すれば、他の見方は排除される。これもスキーム?おそろしいな。 でも生きて行くには必要なことでもあるんだろうな。 一歩進むごとにあれはどういうことだろうか、これはどういうことだろうかと考え込んでいたら人生を生きられない。 そんな人がもしも幸運を持っていたら、歴史に名を刻む哲学者になれるかもしれないけど、いわゆる幸せで満ち足りた人生というものは諦めなくちゃならなくなりそう。 普通の人は、自分が信じていることのほとんどは仮説で、決まり切ったことはないだろうということを、意識のどこかに置いておくことさえできたら上等かな。 平清盛 江戸時代以前は世界各国に日本人街があったんだ? 国際化…今の政治も、思いっきり国粋派だし、退屈。 足利尊氏 日本の歴史の主流の見方の中には、「天皇制は尊いもの」という先入観が大前提としてある。歴史家たちは自覚しているの? よく歌の文句に、辛く悲しい思いをしたら優しくなれる、なんてあるけど、それはその人が両親の愛情をしっかり受けて育っていたらという前提があるのね。親の愛を受けられずに育った人は、辛い目にあったら、次からは自分が辛い思いをするかもしれないと思っただけで、その芽を潰そうとするんじゃないか。源頼朝や徳川家康みたいに。親からの愛を受けられなかった人は極端な敵味方に分ける対人関係を取ることが多い。 織田信長 織田信長は神になろうとした。田舎の成り上がり者である自分に権威をつけるためだ。世の中を変えるために権威を必要としたからだ。 徳川家康は織田信長のことも良く見てたのかな。江戸時代、徳川将軍は本当に神のような存在だった。 この本で取りあげられている「悪人」たちにほぼ共通している点は、人に期待されたらその通りにしてしまうこと、また期待されたことをやり遂げるだけの有能さを持っていること、かな。大局を見る冷静な目も持っていた。自分の中からわき出る、どうしてもこうしたい!という情念は持っていなかった。なんらかの願望を持っていたとしても薄かったように思える。 この本を読んだ限りでは。もっと歴史の本を読みたい。史料を読むべきとも思うけど、今の知識量で読んで理解できるとも思えない…。でも読みたい。
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