生き物が見る私たち の商品レビュー
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イチヂクは生命力強い ガジュマルも仲間 熱帯雨林の火事の後で最初に生えてくるキープラント ゲノム刷り込み、哺乳類は単為生殖がない理由 女性の遺伝子(性染色体)はXXなのでスペアがある 男性はXY、Xひとつに命運を託す、ダメだとALSや色弱に
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対談形式の本ってのは、性に合わなくてなかなか読まないのだが、テーマが面白そうなので読んでみた。日本には8種類のオサムシがいて、その分布を地質学者が見て、日本列島の成り立ちと重なり合うという「発見」があって、それ以降、学際を超えた研究が進むようになったという話は興味深かった。うろう...
対談形式の本ってのは、性に合わなくてなかなか読まないのだが、テーマが面白そうなので読んでみた。日本には8種類のオサムシがいて、その分布を地質学者が見て、日本列島の成り立ちと重なり合うという「発見」があって、それ以降、学際を超えた研究が進むようになったという話は興味深かった。うろうろする遺伝子(ウィルスの話)やがんを考えるという章も今の自分の病気と関連があり、興味を持って読んだ。タイトルから、生き物が人間をどう見ているのか、という話なのかと思ったのだけど、そういう話はなかったような気がするのだが。どうしてこのタイトルなんだろう。内容は「生き物『を』見る私たち」だと思ったが。あるいは「を」ではなく「から」か。
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◆一生をイチジクの中だけで過ごすハチ♂って可哀そう?◆ イチジクコバチのオスはイチジクの中で生まれてその中で死ぬ。でも、日本から一度も出ない人だっているんだから幸せかどうかはその人次第。(ちなみにイチジクコバチ♀は外を飛び回る)科学が苦手という和田誠さんはわからないことは「わから...
◆一生をイチジクの中だけで過ごすハチ♂って可哀そう?◆ イチジクコバチのオスはイチジクの中で生まれてその中で死ぬ。でも、日本から一度も出ない人だっているんだから幸せかどうかはその人次第。(ちなみにイチジクコバチ♀は外を飛び回る)科学が苦手という和田誠さんはわからないことは「わからない」と率直に言い、中村桂子さんが紹介する生き物たちの物語をしっかりと受けとめる。ウィルスはウロウロする遺伝子、ムシが教えてくれる大陸移動…“科学は特別なものではない”と感じることが出来る面白問答。
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科学にはまったく縁がなさそうな和田誠さんが生命誌研究者の中村桂子さんに聞く、という本。和田さんの質問、というか合いの手は、全体をリードするものではないけれど、絵とあいまって、ゆるやかである、という雰囲気を作るのに成功している。 本文中に「人間は猿がグルメ化したものである」という...
科学にはまったく縁がなさそうな和田誠さんが生命誌研究者の中村桂子さんに聞く、という本。和田さんの質問、というか合いの手は、全体をリードするものではないけれど、絵とあいまって、ゆるやかである、という雰囲気を作るのに成功している。 本文中に「人間は猿がグルメ化したものである」という話があった。食べ物が生物の有り様を決めるという話。コンピュータを操作する猿がいても、それはたまたま目の前のものをそうしているだけで、100年たっても猿は猿。反面、人は知識を蓄えることが出来たから、食べ物以外で有り様が決まってしまうようになったのだ。本にもしょっぱさや味の薄さがあって、その時々でどっちが好きとも言えないときがある。この本の味はけっして濃くないが、ダシが効いているというか、そんな感じだ。「遺伝子」と「遺伝」の、日本語、英語、中国語の話とか、直接生命と関係ない人為的な話のほうに、どちらかというと惹かれちゃうなあ。
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