英文をいかに読むか の商品レビュー
英文解釈系学習書のレジェンド。 僕の手元にあるのは、平成22年第67刷。かすれた活字から古き良き(?)教養主義の香りが漂ってくる。 さすがに古いだけあって難易度順に英文を並べるとかいったサービスはないし、構文解析の手法は今の方が洗練されているのではないかとも思う。 引用部分がぶ...
英文解釈系学習書のレジェンド。 僕の手元にあるのは、平成22年第67刷。かすれた活字から古き良き(?)教養主義の香りが漂ってくる。 さすがに古いだけあって難易度順に英文を並べるとかいったサービスはないし、構文解析の手法は今の方が洗練されているのではないかとも思う。 引用部分がぶつ切りにすぎるうらみもあって、リード文を読んでも、すんなり入っていけないこともしばしば。 ただ、モーム、ディケンズ、オーウェルにラッセルと、英文のクオリティは間違いない。 だから、それなりの覚悟のもと、辞書を引きまくり、品詞分解を試み、頭をフル回転してコンテクストを読み、それでも足りなければ、簡にして要を得た注釈を涙目でチラ見してから英文に戻り、行きつ戻りつしながらまた考える。考えて考えて、ふと辻褄の合う解釈が浮かび、訳文をさっと読んでみる。論理に矛盾がなく、概ね合っていれば、それでよし。余裕があれば、翻訳の妙技を味わってみる。 ”スキミング・スキャニングで情報を取りに行く”ようなただ長いだけのつまらない英文では、ここまでやる気にはなれない。 それにしても、昔の高校生は、語彙力、文法・語法力、論理力に背景知識を総動員するような、こんなレベルの英文解釈をやっていたのかと驚いた。
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受験英語は、いかに内容を理解するかに絞りました。 英文をいかに読んでも、内容が知らないことであれば、単語ひとつがわからないだけで内容が分かりません。 それに対して、内容を知っていれば、単語や熟語を5個や10個知らなくても、文意が分かります。 必要なのは英文をいかに読むかではなく、内容をいかに読むか。 表題は、「英文の内容をいかに読むか」にして欲しい。
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