宗教は人を救えるのか の商品レビュー
宗教というものが現代社会にどのような影響を与えてるかを分析した一冊。 浄土真宗の僧侶ながら、他の宗教にも詳しく、非常に勉強になった。
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宗教が「苦悩」をどうとらえるか。宗教のおける葬儀は死者儀礼と社会儀礼の二面を持ち、古からの「葬儀の型」が死者を弔い、生者の悲しみも癒すことができる。これらを釈徹宗氏は分かり易く説く。▼納得したところは、お布施のように日頃から自分の持ち物から手を離してゆくことが、大切なものを失う日...
宗教が「苦悩」をどうとらえるか。宗教のおける葬儀は死者儀礼と社会儀礼の二面を持ち、古からの「葬儀の型」が死者を弔い、生者の悲しみも癒すことができる。これらを釈徹宗氏は分かり易く説く。▼納得したところは、お布施のように日頃から自分の持ち物から手を離してゆくことが、大切なものを失う日のための日々のトレーニングになり、そうやって身の回り物を整理することが心身や内面の整理につながるという「断捨離」の考え方。物・愛・栄誉・憎しみなどに執着してもいずれは捨てなければならない。それをお布施から学び、準備することができる。▼他に色々となるほどと思わせる記載が多い。
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「老・病・死」に関わる苦悩に向き合うために、仏教を中心に様々な宗教体系から学ぼうとする試みで、丁寧でしっかりとした解説は、大いに納得、引き込まれるものがある。
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宗教というと取っつきにくい印象ありますが本書はなかなかに親しみやすいと感じます。 著者は仏教のお坊さんですが、他のいくつかの宗教とフラットに対比しています。視線の確かさが感じられ信頼できます。 さて、生きていく上での困難であります、老、病、死に対して宗教は救いとなるか?がテーマ...
宗教というと取っつきにくい印象ありますが本書はなかなかに親しみやすいと感じます。 著者は仏教のお坊さんですが、他のいくつかの宗教とフラットに対比しています。視線の確かさが感じられ信頼できます。 さて、生きていく上での困難であります、老、病、死に対して宗教は救いとなるか?がテーマであります。 そして各宗教の教えを、ロゴス(理)、パトス(情)、 エトス(行)、トポス(場)の観点から違いをあぶり出します。 この解説はスリリングです。 でだ、この本を読んで宗教は救いとなるか?と思ったかである。私は…救われる人もいるだろうとは思った。 自分は? 現在、直面する老、病、死が深刻なモノでないため切実に救いを求めていない。死は確かに怖い。この世で一番怖い。ただ、目の前のに見えない。だから、タバコもすうし、バイクにも乗ってみたいと思う。その立場になってみないとわからない。たぶん哲学を学ぼうとはしても、宗教を求めることはしないような気がする。 ただ、本書で指摘されているように、私はごく自然に習慣としての宗教的行為は行っている。初詣にはかららず行くし、交通安全の御守りも買うし、家には結婚式で神社にいただいた、安っぽい神棚つけているし。普通に葬式や法事も受け入れてるし。 そこに神様の存在は強烈には感じられないが、見られてる感は少々あったり、神様いて欲しいなぁてな願望はあったりする。これは宗教心なのであろう。 宗教というものの概念が私のなかでは少し身近なものとなった本書でした。
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宗教において如何に「解決できない苦しみや悲しみを引き受けるか。」、「どうやってあきらめるか」。老病死や別れにかかわる苦悩をどうやって引き受けるか。 というテーマで、「ロゴス」「パトス」「エトス」「トポス」 の切り口で論じている内容。 著者の著作を最近よく読みますが。この本はその中...
宗教において如何に「解決できない苦しみや悲しみを引き受けるか。」、「どうやってあきらめるか」。老病死や別れにかかわる苦悩をどうやって引き受けるか。 というテーマで、「ロゴス」「パトス」「エトス」「トポス」 の切り口で論じている内容。 著者の著作を最近よく読みますが。この本はその中でも、日本の仏教の考え方・成り立ちなどの中心がよくわかる本ではないかと思います。 本著のなかでもかかれてありますが、私も含めて日本人は非常に宗教的なかかわりが強いと思います。 大げさに言うと神や仏。菩薩や如来を感じる瞬間や 場所。気持ちに気付き、心が落ち着くことがよくあるし、ときどき携帯で聴いている御経など、朝仕事に行く前に聴くと気持ちが休まります。
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