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ルポ高齢者ケア の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/09/10

地方や都市の具体的な事例を踏まえ、日本の高齢化の諸問題にどう行政が包括的に課題解決するかのヒントが得られる本でした。

Posted byブクログ

2020/05/08

これから到来する超高齢社会は、大量に高齢者が死んでいく社会である。 それに直面するのは、70歳や80歳の高齢者ではなく、現在40歳代、50歳代、そして65歳前後の団塊の世代である。 著者は次のような危機感を抱く。 施設や病院から非人道的な扱いを受けた家族の無念の言葉。「なぜ、...

これから到来する超高齢社会は、大量に高齢者が死んでいく社会である。 それに直面するのは、70歳や80歳の高齢者ではなく、現在40歳代、50歳代、そして65歳前後の団塊の世代である。 著者は次のような危機感を抱く。 施設や病院から非人道的な扱いを受けた家族の無念の言葉。「なぜ、人生の最後になって、こんなひどい目に合わなくてはならないのか」(p10) 「普通に老いて、普通に死ぬ、…そんなことができるのはむしろ一握りの恵まれた、幸せな高齢者」(p10)ではないか。 10年前にそう考えたが、現在、ますます情況はひどくなっているのではないか。 そして今後ますますそうなっていくのではないか。 本書は、この危機感とともに都市と農村部での超高齢化対応の実践例を報告しながら、二つメッセージを伝えようとしている。 「高齢者を地域で支えようにも、地域自体が活力を失っているときにどう支えることができるのか。地域包括支援システムとはいっても、それを駆動させる地域の力が枯渇しているならば、絵に描いた餅に過ぎなくなる。地域づくりとは端的に地域の再活性化だと言い換えてもいいが、高齢者へのケア(システム)の充実は、地域の活性化と両輪である」(p15) 「活力ある地域のケアは、活力と受容性の溢れた良質なものになる」(p15) 「医療・介護一体改革法案」(地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案)が5月15日に衆議院を通過し、これから高齢者の医療と介護の仕組みが大きく変わっていくわけだが、その影響をもっとも受けるはずの団塊の世代の人々や、40歳代以上の人々が、それぞれの将来を考えるための格好の読物となっている。

Posted byブクログ

2015/01/18

「高齢者ケア」という言葉の持つ重みと感触がより現実的になりつつあることは、両親の老い、そして「地域」の一人ひとりの高齢者とのやり取りから切に感じている。専門分化を織り直す「地域づくり」という言葉が福祉や教育において盛んに使われるが、その前線に在ってハブ的機能を果たし易い「地域おこ...

「高齢者ケア」という言葉の持つ重みと感触がより現実的になりつつあることは、両親の老い、そして「地域」の一人ひとりの高齢者とのやり取りから切に感じている。専門分化を織り直す「地域づくり」という言葉が福祉や教育において盛んに使われるが、その前線に在ってハブ的機能を果たし易い「地域おこし協力隊・集落支援員」は、その眼中には想定されていないばかりか、そもそもそのような「抜け道」的な利活用は行政ロジックに存在しない、のか。

Posted byブクログ

2014/08/15

○フリージャーナリストの佐藤氏の著作。 ○高齢者医療、介護事情に関する作品の多い著者による、これからの高齢社会を見据えた対応策について、最新の取組を踏まえながら提案を行うもの。 ○結局のところ、誰かが「見守る」必要があるなかで、それを誰が担っていくのかが課題。医療の充実の必要性と...

○フリージャーナリストの佐藤氏の著作。 ○高齢者医療、介護事情に関する作品の多い著者による、これからの高齢社会を見据えた対応策について、最新の取組を踏まえながら提案を行うもの。 ○結局のところ、誰かが「見守る」必要があるなかで、それを誰が担っていくのかが課題。医療の充実の必要性とそれを実現するためのコストなど、理想と現実については、もう少し踏み込んだ方がよいと感じた。 ○少なくとも、高齢社会への社会のシフトの必要性は感じるが、少子化社会の到来による(介護を含めた)労働者不足、「見守る人」不足について、もう少し実態を踏まえて欲しかった。

Posted byブクログ

2014/07/23

高齢者ケアの今後を考えるルポである。抑えた筆致で様々な地域の特徴について述べている。地域にはそれぞれの事情があるので、モデルにはならないが参考にはなる。都市部郊外の例である柏プロジェクト。孤独死を防ぐ新宿区の取り組み。路上生活者と山谷の高齢問題。認知症に対する熊本モデル。群馬県上...

高齢者ケアの今後を考えるルポである。抑えた筆致で様々な地域の特徴について述べている。地域にはそれぞれの事情があるので、モデルにはならないが参考にはなる。都市部郊外の例である柏プロジェクト。孤独死を防ぐ新宿区の取り組み。路上生活者と山谷の高齢問題。認知症に対する熊本モデル。群馬県上野村の過疎再生モデル。石巻の状況。それぞれの地域事情に合わせて工夫している所にヒントがあると思われた。

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2014/06/24

1.柏プロジェクト:高度成長時代の団地をいかに再生するか? 2.「死に至る孤立」を防ぐ:新宿区の取り組み.どうしたら孤独死を防げるか. 3.高齢弱者という課題(=ほとんどスキップ) 4.認知症ケアと「地域の介護力」=熊本モデルの紹介.認知症疾患医療センターの2層構造も,もとは熊本...

1.柏プロジェクト:高度成長時代の団地をいかに再生するか? 2.「死に至る孤立」を防ぐ:新宿区の取り組み.どうしたら孤独死を防げるか. 3.高齢弱者という課題(=ほとんどスキップ) 4.認知症ケアと「地域の介護力」=熊本モデルの紹介.認知症疾患医療センターの2層構造も,もとは熊本県の発想だった. 5.過疎地域の再生モデル:群馬県上野村.ダムに対する公的補助が多分多いので資金もたぶん潤沢?→ということであまり参考にならんか?  6.もう一つの「石巻の記録」

Posted byブクログ