イーハトーブ探偵 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
農学校教師時代の(名探偵な)宮沢賢治。友人・藤原嘉藤治(カトジ)視点で、彼が持ち込む奇々怪々な事件を解決する短篇集。トリックがユニークで、豊かな想像力と理系思考が同居しているケンジだから解けるのかも…と思える。なにより、カトジが非常にまともな感性の持ち主ながら、ケンジのよき理解者なのが嬉しい。
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宮沢賢治を探偵役として登場させ、実際の作品と絡めながら謎解きをするという試みが斬新です。 彼の作品について詳しかったらもっと楽しめたはずなのに、知識不足が悔やまれます。
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http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2014/12/post-de19.html
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良かった!おもしろかったです☆そもそも東北弁が良かった。とはいえ、東北弁に馴染みのない人にはちょっと読みづらいかもとは思いました。宮沢賢治のオマージュ⁇的な作品なのかなと思いました。意外にも本格ミステリだし、宮沢賢治の作品にも絡めてあってなかなかおもしろかったし上手いなと思いまし...
良かった!おもしろかったです☆そもそも東北弁が良かった。とはいえ、東北弁に馴染みのない人にはちょっと読みづらいかもとは思いました。宮沢賢治のオマージュ⁇的な作品なのかなと思いました。意外にも本格ミステリだし、宮沢賢治の作品にも絡めてあってなかなかおもしろかったし上手いなと思いました。今作で名前を知った、藤原かとうじさんという人も含め、妹のトシさんなど実在する人物も魅力的です。続編も読みたいです☆
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宮沢賢治のことについては、大して知らない。雨ニモマケズ…からすると、すごく我慢強い人なのかなと思う。そんな宮沢賢治を主人公とした探偵小説。本当にこの本のような性格だったかは置いておいて、素朴でとても優しい。ただ謎を解決して終わるのではなく、犯人たちの生活、その後のことまで考えて推...
宮沢賢治のことについては、大して知らない。雨ニモマケズ…からすると、すごく我慢強い人なのかなと思う。そんな宮沢賢治を主人公とした探偵小説。本当にこの本のような性格だったかは置いておいて、素朴でとても優しい。ただ謎を解決して終わるのではなく、犯人たちの生活、その後のことまで考えて推理しているので、やはり優しい。「聖人君子で根暗」が良い方向に描かれている。
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登場する宮沢賢治の人物像は、イメージ通りだった。犯行の手口も無茶な事はなく、納得感があった。でも、没入感があまりなかった。 なんでだろうか?主要キャストが2人だけなので話の広がりがなかったのかな? お父さんとの確執、妹とのエピソードなどもっと書ければ盛り上がったんでは。短編だから...
登場する宮沢賢治の人物像は、イメージ通りだった。犯行の手口も無茶な事はなく、納得感があった。でも、没入感があまりなかった。 なんでだろうか?主要キャストが2人だけなので話の広がりがなかったのかな? お父さんとの確執、妹とのエピソードなどもっと書ければ盛り上がったんでは。短編だからスペース的に難しいとは思うが。
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推理小説はふたつの効用がある。一つは、頭の体操のクイズ雑誌が根強く売れるように、娯楽として大きな需要があるので利益が見込めるということだ。一つは、犯人を特定するためにはその周りの風俗・社会状況を詳しく描かなければならないから、対象の周りに興味のある読者ならば格好の解説書になるとい...
推理小説はふたつの効用がある。一つは、頭の体操のクイズ雑誌が根強く売れるように、娯楽として大きな需要があるので利益が見込めるということだ。一つは、犯人を特定するためにはその周りの風俗・社会状況を詳しく描かなければならないから、対象の周りに興味のある読者ならば格好の解説書になるということだ。 世の中に宮澤賢治ファンは多い。かくいう私も、もう既に45年来のファンである。岡山の地から既に二回も賢治を慕って花巻を旅したし、一回は偶然、賢治の旧居前で弟の宮澤清六さんと言葉を交わしたことさえある。 だからこそ、こういう小説には惹かれてしまうと同時に、悪態をつかざるを得ない。 時代はまだ賢治が農学校の教師をしていた頃であり、素封家の家の恩恵を受けながらも嫌っていた時である。友人の藤原嘉藤治をワトソンにして、ホームズのように推理をする。私も泊まったことのある大沢温泉の混浴川風呂から見えた河童の話を見事に推理してゆく。いろんな細かい描写が、あゝ大正11年の花巻はこうだったに違いないと思わせてくれて、嬉しくなる。賢治と父親との微妙な関係にも異論はない。しかし、やはりどうしても賢治が殺人事件に首を突っ込むような、こんな大変なことに二度も三度も入ってゆくのが違和感あってたまらない。いくら、そこから派生した詩や短歌が、それとなく提出されようとも、賢治の作品にこれらの事件が大きく影響されなかったはずはないからだ。事件はフィクションだよと、言われようとも、賢治ファンとしては、作品を穢されたようで、やはり我慢出来ないのである。 そういう意味では、殺人事件にもならない第一章と四章、特に一章は、良くで来ていたと思う。ただ、正直続編は読みたくはない。
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宮沢賢治探偵登場の巻。 最初のお話が、日常の謎系だったので、そういう謎ばかり だと思ったら、首なし死体まで登場でのけぞった。 ワトソン役のカトジさんとの関係がほのぼのしていて 微笑ましい。 賢治の作品からインスパイアされてるようなので、 詳しい方が楽しめるのかなと思うけど、知らな...
宮沢賢治探偵登場の巻。 最初のお話が、日常の謎系だったので、そういう謎ばかり だと思ったら、首なし死体まで登場でのけぞった。 ワトソン役のカトジさんとの関係がほのぼのしていて 微笑ましい。 賢治の作品からインスパイアされてるようなので、 詳しい方が楽しめるのかなと思うけど、知らなくても のんきに読むには支障なし。
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名探偵:宮澤賢治 ワトソン:藤原嘉藤冶 ケンジ、カトジと呼び合う。 『ながれたりげにながれたり』 『マコトノ草ノ種マケリ』 『かれ草の雪とけたれば』 『馬が一疋』 短編が4編。 2編めは、ええっ、宮澤賢治なのに血腥い!…と思ったけれど… 岩手の風土や、時代の空気、農民の生活...
名探偵:宮澤賢治 ワトソン:藤原嘉藤冶 ケンジ、カトジと呼び合う。 『ながれたりげにながれたり』 『マコトノ草ノ種マケリ』 『かれ草の雪とけたれば』 『馬が一疋』 短編が4編。 2編めは、ええっ、宮澤賢治なのに血腥い!…と思ったけれど… 岩手の風土や、時代の空気、農民の生活事情が丹念に描かれていて、「賢治の時代」に入り込むことが出来る。 賢治は、村人の困り事の相談に乗ったり、争議の調停をしたりしていたことが、作品からも読み取れるから、具体的にはこんなこともあったかもしれないな、と想像させる。 賢治好きには嬉しい1冊。 方言による会話も、読み進むうちにすっかり慣れた。
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宮澤賢治が探偵役、友人の藤原嘉藤治がワトソン役になって難事件を解決する連作短編集。どの話にも宮沢賢治の詩、岩手の名所や文化財、賢治ファンがニヤリさせられる小ネタが用いられており、なかなか面白いパスティーシュに仕上がっていると思います。 豪快な物理トリックは実際に成立するかは微妙な...
宮澤賢治が探偵役、友人の藤原嘉藤治がワトソン役になって難事件を解決する連作短編集。どの話にも宮沢賢治の詩、岩手の名所や文化財、賢治ファンがニヤリさせられる小ネタが用いられており、なかなか面白いパスティーシュに仕上がっていると思います。 豪快な物理トリックは実際に成立するかは微妙なところですが、この手のトリックを使った作品は最近ではあまり見られないので価値があります。【マコトノ草ノ種マケリ】がお気に入りです。
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