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人間らしくヘンテコでいい の商品レビュー

4.4

5件のお客様レビュー

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2020/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

鎌田寛さんは西高の先輩で一度講演も聞いたことがあります。医者であると同時に、世界を旅して「命」や「人生」について考える姿勢の深さに驚かされました。医者という職業は自分の手で命を救うことができるし、人に安心感を与えられるという素晴らしい職業で、正直僕はとてもあこがれています。医者になることはとても努力が必要だし、なってからも大変だけどなんとなく心の奥であこがれているので、この気持ちが続いたらいつかチャレンジするかもしれません。人の命を救うことはやっぱりすごいなと思うので、これからも考えていきたいなと思いました。それも自分の「へんてこ」な部分かもしれませんね。

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2016/09/05

人間はある部分では残酷な面と、助け合ったりより良くしていこうとする面がある。そこに疑問を持ち、人間の進化と軌跡を現地に行きながら考察するという内容。 鎌田先生の専門じゃないのになと思ったが、先生じゃないと書けない内容だった。 中でもサヘル・ローズさんのエピソードやがんの闘病につい...

人間はある部分では残酷な面と、助け合ったりより良くしていこうとする面がある。そこに疑問を持ち、人間の進化と軌跡を現地に行きながら考察するという内容。 鎌田先生の専門じゃないのになと思ったが、先生じゃないと書けない内容だった。 中でもサヘル・ローズさんのエピソードやがんの闘病について死の間際まで授業した方のエピソードに感動した。

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2016/08/19

人は砂漠で哲学者に変わる 食べ物を分け合うことで、将来の一夫一婦制とつながっていく。我々人類の祖先は少しずつ生き方を変え、他の動物との違いを広げていったのである 成人の脳の重さは体重の約2%だが、摂取するそうエネルギーの20%近くは脳で消費されてると言われている。脳が発達するため...

人は砂漠で哲学者に変わる 食べ物を分け合うことで、将来の一夫一婦制とつながっていく。我々人類の祖先は少しずつ生き方を変え、他の動物との違いを広げていったのである 成人の脳の重さは体重の約2%だが、摂取するそうエネルギーの20%近くは脳で消費されてると言われている。脳が発達するためには、どうしてもエネルギー効率の良い食物を取る必要があったのだ アインシュタインは言っている。「人間性について絶望してはいけません。なぜなら私達は、人間なのですから」 困難な状況に陥ったとき立ち直るために大切なのは、愛する人がいることと働く場があること。どちらかがあれば人間は立ち直るきっかけをつかみやすい

Posted byブクログ

2014/07/05

人間というヘンテコな生物はどこから生まれ、そしてどこに向かっていくのかが、鎌田實さんの視点で描かれた本。結論はタイトル通り、人間はみんなそれぞれヘンテコでいい、ということ。 この本からは3つのメッセージを受け取った。 ①人間には、天使の部分と悪魔の部分があること 本能と理性...

人間というヘンテコな生物はどこから生まれ、そしてどこに向かっていくのかが、鎌田實さんの視点で描かれた本。結論はタイトル通り、人間はみんなそれぞれヘンテコでいい、ということ。 この本からは3つのメッセージを受け取った。 ①人間には、天使の部分と悪魔の部分があること 本能と理性、意識と無意識、その間に混沌とした心がある。それをどうコントロールするのかが人生だという鎌田さんの思考が、自身の”父親の首を絞めた”経験をベースに展開している。 2013年の広島の死体遺棄事件や、女児虐待事件、自分の母親に毒を盛りながらその過程をブログに書き綴る少女など、「人間はなんでこんなことをするんだろう」と思うようなことをしてしまうことがある。と、同時に、現在女優やタレントとして日本で活躍するサヘルローズさんの幼少期、彼女を瓦礫の中から救い、義母として育てたイラン人の女性や、その二人が日本で彷徨っている際、仕事や住まいの面倒を見た給食のおばちゃんなど、人間は天使のような側面も見せることがある。 なぜ人間はこんなにも複雑なのか。鎌田さんの持つこの問の答えの1つが、脳の構造だった。人間の脳には3つの部分がある。大脳新皮質、大脳辺縁系、そして視床下部。大脳新皮質は理性を、大脳辺縁系は感情を司る。視床下部という部分は本能を司り、別名爬虫類脳と呼ぶらしい。この爬虫類脳が活発に動き、破壊衝動を生むのだという。これを理性でどう手なづけるかが生きるということだと、鎌田さんは言う。では、どのように手なづければいいのか。それは「考え続けること」だという。 ②命は大きな流れの中で、バトンタッチしながら生きていること。自分もその一部なのだということ これは様々な書物や宗教の教示でも述べられていることだと思うが、鎌田さんは1つの具体例をもってそれを説明する。それがミトコンドリア。本書いわく、現存人類のミトコンドリアのDNAを分析し遡っていくと、数十万年前の1人のアフリカ人女性に行きつくらしい。その人のミトコンドリアをミトコンドリアイヴと呼ぶ。そこから分化して、人類は発展している。 そう考えると、自分と遠く離れた大地の異邦人が、なぜかそこまで遠くない存在のように感じられた。 ③何事もポジティブに捉えることで生まれるエネルギーは清く強いこと 本書では多くの”ヘンテコ”な人が紹介されている。その中の一人が富永房江さん。幼いときにかかった風邪による高熱で両腕が麻痺。それから足を使って絵や詩を書き、作品とその向きな生き方が注目を浴び、現在日本各地で活動している。 その人が本書で、次のような言葉を述べている。 ”最初は用を足した後、他人に拭いてもらうのが嫌だった。でも旅をするには誰かにやってもらわないといけない(彼女はアフリカなど海外にも旅をしている)。(中略)今日、用を足した後誰に拭いてもらおうかな、と考えると楽しくなるんです。食事の介護は、女性じゃなくてもいいから、イケメンにしてもらおう、なんてね” 生きる中で彼女は色んなことを体験したのだと、文章を読んで感じた。その中で何が大事かを判断し、多くのことを諦めながら、でも前向きに強く生きているのだと。その姿勢を強く尊敬した。僕もそうあろうと、強く思った。 最後に印象に残ったフレーズを挙げる。上は、サヘルローズさんの明確で力強い夢。下は、相対性理論とは何かと聞かれたアインシュタインのチャーミングな回答である。 ・女優として力をつけ、アカデミー賞を受賞し、あすかー像をお母さんにプレゼントすること。そして地元のイランに孤児院を作り、子どもたちを救うこと。 ・熱いストーブの上に一分手を置いておくと一時間のように感じる。好きな女の子と一時間一緒にいるとまるで一分のように感じられる。これが相対性理論だよ。 たまに行き詰った時に、読み返したくなる一冊。

Posted byブクログ

2014/07/02

この本、いい意味で裏切られました。 出張先に向かう新幹線の中で何度でも涙を拭ったことか。 医者として死に接した事を素直な言葉で表現しているのだが、それが胸にささります。 冒頭の、一章だけでも読むべき。

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