サマーサイダー の商品レビュー
とにかくジャケ買い。青春ものかなと予想しながら読み進め、確かに3人の青春の痛みがあった。夏に読みたくなる小説があるけれど、本作もある意味思い出すことになった。どう着地するのか期待しながら読み思いもよらぬ展開で少し唖然とした。 虫が苦手な方は読み進めることができないんじゃないかな、...
とにかくジャケ買い。青春ものかなと予想しながら読み進め、確かに3人の青春の痛みがあった。夏に読みたくなる小説があるけれど、本作もある意味思い出すことになった。どう着地するのか期待しながら読み思いもよらぬ展開で少し唖然とした。 虫が苦手な方は読み進めることができないんじゃないかな、、。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
倉田ミズ、三浦誉、恵悠の幼馴染3人組の、眩しくて痛くて切ない夏の記憶。通り過ぎてゆく思春期、蝉の生涯、夏、どれもが一瞬で弾けてしまうその様をサイダーに例えているのかもしれない、と思った。それでも最後まで恋心はなくならなくて、ぶどうの匂いの話、ミズはちゃんと覚えていて。三浦誉君が大好きになってしまいました。ナイフみたいに尖っていて、周りにぶつかるたび自分も傷ついていく。闇の中で彼がミズと触れ合うシーンは本当に官能的で美しくて、忘れられないシーンの1つ。蝉がまた鳴き始める頃になったら、きっと読み返すんだと思う。懸命に青春を生きた彼らの夏を、忘れないでいたい。
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夏の終わりにぴったりのタイトルかなと手にする。 何回かの夏に絡み合うトラブルと幼馴染み達。季節感を感じる文章でした。 壁井さんの描く少年達はどの作品でも愛情を感じます。
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浜松町、談にて一押しの本だったので購入。 前半と後半で雰囲気が大きく変わっていく。 だんだん暗くなる視野狭窄とは逆に徐々に明るさを増す真夏のコントラストが際立つ。
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独特の一人称三人称の切り替わり、男2人に女1人の組み合わせ、性格もそんなに似てない彼らが見つけた夏休み、「先生」の秘密。真夏の一瞬の儚さ、ふと通り過ぎる日陰の風、肌に当たるサイダーの冷たさ。
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幼馴染3人のひと夏の物語。タイトルや表紙から、爽やか青春ものというイメージで読み始めたが、ホラーやミステリーの要素もあり、青春のなかに仄暗さや恐怖などといったものが漂っていた。読んでいてゾワっとするところも多々。不器用な少年少女たちの抱える、苦しさや切なさがとてもよく描かれている...
幼馴染3人のひと夏の物語。タイトルや表紙から、爽やか青春ものというイメージで読み始めたが、ホラーやミステリーの要素もあり、青春のなかに仄暗さや恐怖などといったものが漂っていた。読んでいてゾワっとするところも多々。不器用な少年少女たちの抱える、苦しさや切なさがとてもよく描かれている。「ひとつひとつの個体の存在意義。そんなことを考えるのは人間くらいのものだ」。生まれた瞬間から目的地が決まっているのと、生きながら目的地を探すのとでは、自分にとっての幸せはどちらなんだろうかと考えてしまった。
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基本がキャラ読みなので笑 ちょっと読み進め遅くなってしまいましたが、前半と後半で話の雰囲気が異なっていて面白かったです! でも描写がグロテスクなんだけど、リアルさもあって怖い(;゜゜) でも学生の儚げで危うい感じが表現されててすごいと思いました。 グロテスクさがなければ、...
基本がキャラ読みなので笑 ちょっと読み進め遅くなってしまいましたが、前半と後半で話の雰囲気が異なっていて面白かったです! でも描写がグロテスクなんだけど、リアルさもあって怖い(;゜゜) でも学生の儚げで危うい感じが表現されててすごいと思いました。 グロテスクさがなければ、他の作品も読みたいなぁー
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そう言えば去年の夏? 結構前に読んだのを今頃思い出した。市川春子の挿絵が見たいだけで図書館借り。期待してなかったせいか、久々に 読むジュブナイル小説だったせいか、まぁまぁ面白かった。お転婆なヒロインと幼馴染みの男子2人が、思春期ごろから意識し合って…みたいな甘酸っぱいティーンもの...
そう言えば去年の夏? 結構前に読んだのを今頃思い出した。市川春子の挿絵が見たいだけで図書館借り。期待してなかったせいか、久々に 読むジュブナイル小説だったせいか、まぁまぁ面白かった。お転婆なヒロインと幼馴染みの男子2人が、思春期ごろから意識し合って…みたいな甘酸っぱいティーンもの。作者が女性だからであろう、美少年(だよな?)の描写が生々しくてエロいかんじだが健全すぎる内容なのでご心配には及びませんよ。ハンディキャップを持った聡明で強く美しい少年と、以前のガキ大将が成長してイケメンになってる子と、彼らが反発し合ったり信頼し合ったり、その辺の揺れも宜しい。女の子視点で読みやすい。
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市川春子のイラストはずるい。 不可思議でホラーでそれでいてひりひりするほど甘苦い青春の夏模様。 佐野の生態とか、市川春子のイラストがなければちょっとぐろくて御免である。 だけど儚くて美しさまで感じてしまった不覚。 三浦と倉田の関係は、とても好きだけどあまりにも恵が残念キャラに...
市川春子のイラストはずるい。 不可思議でホラーでそれでいてひりひりするほど甘苦い青春の夏模様。 佐野の生態とか、市川春子のイラストがなければちょっとぐろくて御免である。 だけど儚くて美しさまで感じてしまった不覚。 三浦と倉田の関係は、とても好きだけどあまりにも恵が残念キャラになりすぎてせつない。どうか救いを。
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市川春子さんの表紙に惹かれて買ったけれど、内容もわりと好みだった。不気味さとやり切れなさを程々に残しつつも、王道を外さない爽やかな青春ものとして纏まっていた印象。 (ラノベを書かれている方ということで敬遠していたが、最近ではジャンルの垣根が曖昧になっている、というか、もうそうい...
市川春子さんの表紙に惹かれて買ったけれど、内容もわりと好みだった。不気味さとやり切れなさを程々に残しつつも、王道を外さない爽やかな青春ものとして纏まっていた印象。 (ラノベを書かれている方ということで敬遠していたが、最近ではジャンルの垣根が曖昧になっている、というか、もうそういった括りで考えない方が良い、文章のリズムが自分に合うかどうかという話だと最近ようやく気付いた。) 文体はカジュアルだが、淡々とした語り口で、すらすらと話は進む。中学生と高校生の、微妙な心情の変化と、梅雨明けから一気に夏へと向かうじっとりとした暑さが絡み、今の時期と重なって場面場面が迫り来るようだった。登場人物のキャラクターはそれぞれ濃いながらも、どことなく既視感のある要素も持ち合わせていて、身近に感じた。 脱皮や蝉の描写には確かにぞっとしたが、市川春子さんの扉絵の美しさに中和された感がある(ファンの欲目かもしれないが)。『虫と歌』で寿命が来て冬を越えられなかった彼らを思い出した。 細かな設定や種明かしについて語られ過ぎない点も良かった。
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