吉祥寺よろず怪事請負処 の商品レビュー
『少年陰陽師』はアニメ化されたものしか知らなくて、小説(文字)で読むのは、記憶違いがなければこれが最初だと思います。 陰陽師の物語は色々と出ているし、そういったものが主題のお話は好きなので、これも題材としては楽しく読めました。 実家と居候先の親戚の家が造園業を営む、大学生の丹羽...
『少年陰陽師』はアニメ化されたものしか知らなくて、小説(文字)で読むのは、記憶違いがなければこれが最初だと思います。 陰陽師の物語は色々と出ているし、そういったものが主題のお話は好きなので、これも題材としては楽しく読めました。 実家と居候先の親戚の家が造園業を営む、大学生の丹羽保は何かと妖しい存在に好かれやすい体質。 本人は全く自覚がない。 昔からよく、何もないところで転ぶことが多く、幼少期は足に怪我の絶えることがなかった。 10年前に大叔父のガーデニングショップへ、住み込みの庭職人として久世啓介がやってきてからは、躓くといつも彼が手を差し伸べて、扱けて怪我をすることが殆どなくなった。 大叔父の草次郎と彼の息子葉月、無表情で何を考えているのか解りづらい久世啓介に囲まれ、大学入学をきっかけに大叔父の家に居候しつつ、家事をやり、ガーデニングショップを手伝う保のところに、『庭師』だからと舞い込む厄介ごと。 それがいつしか不思議な存在達と出遭い、そして保が知らなかった久世啓介の正体へと繋がっていく。 語り口調は、なんだかおどろおどろしい話にも関わらず、10代の大学生が主人公ということもあって明るく軽い感じ。 堅苦しい単語も殆ど出てこないし、美人の先輩にドキドキしたり、同期生の振る舞いにカチンときたり、素直で少し幼さの残る保目線で語られています。 これはシリーズ化されるのかな? どうなんだろう?? 啓介の背景がまだあまり語られていないので、謎の部分が多いし、続きが出るなら是非読みたいです。
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