君は僕の初恋の人 の商品レビュー
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こちらが本編と思って読み始め、あとがきでスピンオフだったと知る失態。結果、こちらから読んでも何の問題もありませんでした。 冒頭、朝倉から「死んでくれ」と言われてしまうほどの「何か」を棚橋がしてしまうのだと分かった上で過去を読み進めるのはどきどきしました。 棚橋のしたことを若さゆえの過ちだとひとことで片付けてしまうには、朝倉の気持ちを思うと可哀想すぎて。すきですきでどうしようもなかった棚橋の気持ちもわかるけど、そりゃ10数年経て教師として再会しても、死んでくれなんて強い言葉で朝倉が拒否しちゃうのも仕方ないよねと。 それでも、ずっと消えない後悔と深い愛情を持ち続けたまま朝倉を求め続けた棚橋を、嫌いにはなれないのですよね、朝倉も、読んでるこちらも。 主人公のふたりはもちろん、高校時代の友人たち(実はこの人たちがスピンオフの主人公なのかな?とか思って読んでおりました)も存在感溢れていたし、本編の方の主人公である花塚と昴もかわいくて、少ない登場人物のみんなに好感を抱いてしまいました。 心理描写がていねいで、良い本を読んだなあと思える作品。
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27歳編では、迫られている朝倉くんの心の葛藤が伝わってきて、ドキドキしながら読みました。あとは、田丸くんとか篠塚くんがホントに性格が良くて、こういう寮仲間がいたらいいなと憧れました。 ただ、高校編に関しては、棚橋くんの裏切りをもう少し丁寧に書いていただきたかったな、という印象です。文章に現れてないけど、実は棚橋くんが知っていたという流れは、本来一種のホラーに近い、強い驚きを読者に与える「おいしい場面」なはずですが、描き方がさらっとしているので、棚橋くんの裏切りが小さいことのように感じられてしまいました。でもその裏切りが最後まで問題となるわけですし、ここが作品のコアになるとこだと思うので、もう少し違う形で読みたかったなと思いました。
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再会物語。 今の私の大好物です。 棚橋は地元でそこそこに名前の知れた病院の末っ子次男坊で、愛想もよく、何でもそれなりにこなして生きてきた。 そんな棚橋と高校の寮で同室になったのは、三白眼で無愛想な朝倉。 棚橋は自分にだけ心を開き、笑顔を見せる朝倉に徐々に惹かれていく。 しかし、棚橋は朝倉に対して、裏切りともいえるような行為を行っていることがわかり、朝倉は棚橋を拒絶する。 それから数年が経ち、母校で数学教師を勤める朝倉の元に、棚橋が社会科教師としてやってくる。 という話でした。 穏やかで。 誰も何も言わないですが、棚橋の朝倉への執着に脅威を覚える話。 でもまあ、再会物ってどちらかが執着しないと偶然でもない限り、再会しないですよね。 必要悪♡ ちょっと別の作品の登場人物が出てくるので、そこの詳細がないのだけモヤモヤするかと思いますが、適度な厚みで読みやすいので。 本と再会物がお好きな方にはオススメします。
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簡単なあらすじは、寮住まいの高校生男子同士(同室)の二人が出会って結ばれたが在学中に破局して疎遠になり、教師になって母校で再会して仲直りするまでの話。 私の好みの文体ではなかったが、キャラ設定は好きかも?かなぁ?
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『壁の中の嘘と秘密』のスピン。前作のふたりもいい感じで登場します。ただ読む前から…あのカバー絵のキツネ目三白眼が気になり、ちゃんと恋愛的感情移入できるかな…て心配だったけど、結構大丈夫でした。 高校時代、同級生で同室だった圭と聖人。息もつけないくらいお互いに夢中になった一年間。ある事件をきっかけに自分を裏切った圭を許さないと自分の人生からシャットアウトしてしまった聖人。あれから10年いまはお互い教師として再び共に寮で過ごすことになった夏が始まる。 ストーリーの肝である学生時代の聖人のビジュアルは、華奢で色白、こぼれそうな大きな瞳の三白眼。不用意に触れたら簡単に手折られてしまいそうな珍しい野の花みたいな、絶滅危惧種の野生動物みたいな。不器用ですぐに人の輪から浮いてしまう聖人。でもそんな聖人が自分にだけ打ち解ける事の優越感。もっともっと自分にだけ頼ればいい。 見た目も育ちもよく、要領のいい甘えっ子の圭はこれまで何かに本気になった事なんてなかった。欲しいものは大抵簡単に手に入った。それでも反感を買わないだけのそつのなさも生まれながらに身についている。そんな圭の目の前に突然現れた不思議な聖人。 外見は不格好な包装紙に包まれているのに、ひとたび中を開けば、甘い甘いお菓子が隠れているみたいな、まだ誰も踏み荒らしていない真っ白な雪に自分だけの足跡をつけるみたいな、いままで誰にも感じたことのない感情。 どんな手を使ってでも聖人を手に入れたかった。自分以外の誰の目にも触れさせたくなかった。 病んでるギリギリなんだけど、なんかすごくわかるその気持ち。 『何で俺なんだよ』 10年経ってもやっぱり聖人から拒絶され、投げつけられた言葉。 でもわからない。理由なんてない。初恋だから。どんなに遠い道のりを歩いても、やっぱりそこに回帰してしまう気持ち。 最後は圭の執念の勝利。 『もう一度おまえの手を握ったら、俺はもう絶対に離さないよ。一生。死ぬまで』 それでもいいの?と愛を乞う圭。 『愛してるって言葉は呪いに似ている』 そう思いながらも、やはり自分もその気持ちから逃れられない聖人。うん、鳥肌が立った。いい意味で。
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あっ続編か…てかスピンオフか… そういえば、こんな教師出てたな… 壁の中の~はほとんど忘れてたけど、普通に読めた。高遠さんにしてはあんまり痛くなかった!!!(喝采
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