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ヘンリ・ナウエンに学ぶ の商品レビュー

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2017/08/02

聖学院大学で開かれたシンポジウムの発表と論文を集めたもの。当日の主講師であった大塚野百合氏の論考は、氏らしく年齢を感じさせないハキハキした感じで、ご自身のナウエンとの出会いなどを語っている。 小渕春夫氏の論考は、ナウエンを「閃き」という角度から論じていて最もオリジナリティを感じた...

聖学院大学で開かれたシンポジウムの発表と論文を集めたもの。当日の主講師であった大塚野百合氏の論考は、氏らしく年齢を感じさせないハキハキした感じで、ご自身のナウエンとの出会いなどを語っている。 小渕春夫氏の論考は、ナウエンを「閃き」という角度から論じていて最もオリジナリティを感じた。氏によると、ナウエンは「閃き」の思想を、20世紀カトリックの思想家バーナード・ロナガンから得たという。いつか取り組んでみたいと思わされた。 その次の論考は黒鳥偉作氏と平山正実氏の共著となっているが、前半を故・平山氏、後半を黒島氏が執筆している。両者とも医者であり、医学的な視点からナウエンを分析したり、ナウエンの意義を論じている。私はどうも、医学のサイエンティフィックなアプローチはあまり馴染まない。 最後は、シンポジウム当日は司会をしていた堀肇氏の論考。ナウエンにおける「孤独」(ロンリネス)に焦点を当てて論じている。 すでにナウエンにある程度馴染んでいる人が読むとよい示唆が得られる本。

Posted byブクログ