トリカブトの花が咲く頃(上) の商品レビュー
主人公がもはや人間でないところに衝撃を受けました。原野に理性があるのが新鮮で圧倒的なスケールの物語。しかし完全な理性の原野かと思いきやそうでもなく、その後登場する黒牛のほうが肉体的にも精神的にも完成されたまさに神のような存在に描かれていた。黒牛に憧れてしまった。今回は一文一文が長...
主人公がもはや人間でないところに衝撃を受けました。原野に理性があるのが新鮮で圧倒的なスケールの物語。しかし完全な理性の原野かと思いきやそうでもなく、その後登場する黒牛のほうが肉体的にも精神的にも完成されたまさに神のような存在に描かれていた。黒牛に憧れてしまった。今回は一文一文が長く連なっており、修飾語もふんだんで、丸山健二としては珍しい文章でした。形式が独特だし語彙が難解なので好き嫌いが出ると思うけど私はこういう文章が好きなのかもしれません。
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これは小説なのか、と目にした瞬間思った。 どちらかといえば、長編詩といった趣の本。自然の描写が圧倒的。
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マルケンに魅せられる。 最初・・、ほんの少しがまんして読み進めるがよし。 些細な難語は野に咲く名も知らない花のように通り過ぎればよい。 そうすると・・・、不思議な世界が突然現れる。 そして・・・一気に読み進む。 おもしろい。 詩篇・・・・、吟遊詩人である。
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この作品は文学界的には本当に新しい系統だとは思う。最初から最後まで私自身が読んだ事のない書式なので戸惑いがすごかった。著者の作品は純文学が多いようだがこの作品はどのジャンルになるのだろうか。上巻はついていくのに必死だったの作品全体を通しての感想は下巻に書きたい。
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