Xenogears PERFECT WORKS the Real thing の商品レビュー

芸能・芸術・エンタメ・アート

2018/02/21

スクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたプレイステーション用ＲＰＧゲーム『ゼノギアス』の絶版だった設定資料集の復刻版です。

そもそも『ゼノギアス』というのは作品世界に流れる悠久の歴史のごく一部である"エピソード５"のことであり、実は劇中の時代から約１万５０００年前に人類が地球を巣立った"エピソード１(星間戦争時代)"から設定は練られているというから驚愕です。

本書の内容としましてはデウス誕生からゲーム冒頭までを史実と共に解説する"歴史の章"、複雑にからむ国家や組織といった勢力を解説する"社会構造の章"、実際にプレイヤーがゲームとして動き回ることのできるワールドマップから世界を捉え直す"地理の章"、世界各地で遭遇する数々のモンスターの生態を考察する"モンスターの章"、世界を理解するうえでもっとも重要かつ難解な科学背景を分かりやすく解説する"科学の章"、戦火の絶えない地上に降りた殺意の巨人の諸設定を紐解く"ギアの章"、劇中キャラクターの思考・行動・設定の詳細などをゲーム登場以前のエピソードを踏まえて解説する"キャラクターの章"、ストーリーを構成する数々のドラマを考察する"ドラマの章"、そして各キャラクターのフルカラー原画やそこに至るまでの膨大な設定原画を集めた"ギャラリーの章"に分かれています。

ゲームの設定資料集という位置付けではありますが、正直に言って手軽に眺めるというレベルの内容ではありませんし、入道雲などの低層雲やうろこ雲などの高層雲・富士山・ジェット機・ラジオゾンデが対流圏や成層圏のどのあたりに達するのか、モースの硬度計で見た鉱物の硬度比較、不確定性定理上での粒子の相互関連系の解であるハイゼンベルク提唱のＳ行列といった書いている私でも理解に苦しむ分野への言及が多く含まれており、読み進めるためにはかなり体力を必要とします。

ですが例えばオープニングの台詞に登場する単語であるオメガ１はデウス本体でありアルバ１は生態素子ペルソナであることなどが全て知れる、『ゼノギアス』のファンにはたまらない密度の情報源である一冊です。

2014/05/25

資料用。

膨大すぎて、ゲームやり直さないと覚えてないことだらけ。
設定資料とはこういうもののことをいうんですよと、どこかに言いたい。