ねえ、委員長 の商品レビュー
一つ目を読み終えて宙ぶらりんな結末に落胆、続いて別の主人公の話を読み進めてさらに三つ目に突入して終わりの想像ができてしまった。でも「ねえ、委員長」の終盤からぼろぼろ泣いてしまった。繭子が鹿山くんの作品をべた褒めし、その揺るがない想いに(ああ、鹿山くんのことがこんなにも好きで好きで...
一つ目を読み終えて宙ぶらりんな結末に落胆、続いて別の主人公の話を読み進めてさらに三つ目に突入して終わりの想像ができてしまった。でも「ねえ、委員長」の終盤からぼろぼろ泣いてしまった。繭子が鹿山くんの作品をべた褒めし、その揺るがない想いに(ああ、鹿山くんのことがこんなにも好きで好きで文章にも惚れ込んでいるのかな)なんて考えたら切なくなった。でも大人になって他に認めてくれる人が見つかって。読みながら(いやそれあり得ない!その間どうやって生きてたの!)とか冷静な思考が邪魔をしつつも、すごく優しい世界に浸れた
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ものすごい小説だった。 3作品を納めた恋愛小説集。 タイトルを隠し、あらすじだけで選ぶのという趣向の本屋で30歳の誕生日に偶然手に取ったもの。 その日に一気に1冊読み切りました。 本当にこの小説に出会えてよかった。 今風に言うと「エモい」という言葉になるのだろうけれど、その言葉に...
ものすごい小説だった。 3作品を納めた恋愛小説集。 タイトルを隠し、あらすじだけで選ぶのという趣向の本屋で30歳の誕生日に偶然手に取ったもの。 その日に一気に1冊読み切りました。 本当にこの小説に出会えてよかった。 今風に言うと「エモい」という言葉になるのだろうけれど、その言葉に収まりきれない情緒的で希望溢れる作品集。 誰かに手渡したくなる、そんな感情が詰まっています。 さあ、夜は長い、2周目を読み始めよう。
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世間一般的に言うと"間違ってる"生き方をしていて 周りからは嫌われている。 だけど理解して受け入れて背中を押してくれる "たった一人"がいれば生きていける。 勝手なレッテルを貼られては虐げられ、どちらかといえば陰でひっそり慎ましく生きている...
世間一般的に言うと"間違ってる"生き方をしていて 周りからは嫌われている。 だけど理解して受け入れて背中を押してくれる "たった一人"がいれば生きていける。 勝手なレッテルを貼られては虐げられ、どちらかといえば陰でひっそり慎ましく生きている、 だけどしっかり自分の信条を掲げて真っ直ぐ生きることをやめない。 そんな登場人物達が出会い、別れて、 再会するまでを描いた愛おしい青春短編集。 私はYour song が一番好きでした。 作品紹介とはまた別ですが 「まるで音楽のような、読む手を止まらせてくれない先へ先へと駆り立てる力を市川さんは持っている」 解説の金原瑞人さんの言葉に共感の嵐です
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
Your song 泉川 陸上部。 村井祐希 転入生。変な男の子。 吉川絵里 よそのクラス。サッカー部のマネージャー。 泥棒の娘 ぼく 父親の都合で、十四の春に人口二万ほどの小さな町の中学校に転入。 彼女 隣のクラス。一年のときに北のほうから転入してきた。 ねえ、委員長 鹿山宏樹 通学路の途中の道端に座り込んでいた繭子を助けた。 森永繭子 光に弱い。春の季節に貧血の発作を起こす。学級委員長。図書委員と兼任。 ゆきな 鹿山の父が行く飲み屋の店のオーナーの娘。繭子のひとつ年下。 加藤 繭子の中学時代の文芸部の先輩。地元の国立大学に通っている。
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自分の中の何かが響き合うような作品だった。 言葉に出来ない感情を、どうやって伝えたら良いのだろう。そもそも言葉になんかならない、ただただ身体で、心で感じる最も大切な何か。 それを言葉にせずとも伝わる2人。羨ましいとも違う、静かな、そして温かな気持ちになりました。 これは、私にと...
自分の中の何かが響き合うような作品だった。 言葉に出来ない感情を、どうやって伝えたら良いのだろう。そもそも言葉になんかならない、ただただ身体で、心で感じる最も大切な何か。 それを言葉にせずとも伝わる2人。羨ましいとも違う、静かな、そして温かな気持ちになりました。 これは、私にとって救いという気持ちなのだと、思います。
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3つからなる学生時代の恋愛小説。 少女漫画のような恋愛とは違う、心地よいお話。 どれも健気で幼くて切なくて。 一生懸命に青春を過ごしているのが爽やかで私には眩しかった。
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Chaptersという本屋さんでマッチングした小説。まさかの7年前にすでに読んでいた作品が届いたので、再読という形になりました。 読んでいても、思い出せなくてどういう展開になるのかがすごく気になって読みました。どの短編も独特な世界観でとても面白かったです。現実にはないような展開ば...
Chaptersという本屋さんでマッチングした小説。まさかの7年前にすでに読んでいた作品が届いたので、再読という形になりました。 読んでいても、思い出せなくてどういう展開になるのかがすごく気になって読みました。どの短編も独特な世界観でとても面白かったです。現実にはないような展開ばかりですが、初恋をした気持ちを思い出せる、そんな作品でした。
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どこの国の話なのか忘れちゃうような空気感と、登場人物たちの喋り口調。少数の感じやすい人と、マジョリティのそうじゃない人に一線を引いて、その感じやすい人間に暖かい光を当ててるところが好き!思春期ならではの脆さと瑞々しさに溢れてる
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3作品とも、自分だけは相手の良さを見抜いている、という登場人物が出てくる。 好きな人は、自分だけには特別に見えるってこと。
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大人の手前にいる高校生の、繊細で脆い優しさ、そして強さを軸として織り成される短編集です。 こんな高校生達がたくさん存在してくれるよう願いたくなる、そんな登場人物ばかりでした。
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