八番筋カウンシル の商品レビュー
脱落。 商店街の面々がしょうもない人間ばかりで、日々政治家やらその辺の人間の醜さを見たくもないのに見せられ食傷気味なために、延々そういった下世話な話を読むのが苦痛になってしまった。主人公たちの魅力を感じ取るまで入り込めなかった。
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再読。「水車小屋のネネ」まで読み続けてきた現在、津村さんの書いていることは一貫しているな・・・と実感。
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大好きで何度も読んでいる本。 だから結末は知っているんだけど、最後ヨシズミがカウンシルでとあることを暴くシーンは毎回読んでいて興奮する。 「おっそろそろくるか…きたー!!」という感じ。 一生地元から出て行かない人たちの描写がリアル。
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ちょっとしんどいなぁな描写が淡々と紡がれる。ドラマチックに展開しないからこそ救われる部分も、掬われる部分もある。 津村さんが書く女性が好きだな。今回はホカリ
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モータープールというものが何なのか分からず、調べたところ駐車場だと分かった。大阪に親戚もいるのに今まで知らなかった。タケヤス、ヨシズミ、ホカリ、カジオらメインの登場人物は育った環境などからもっと荒れた人間になっていてもおかしくないのに皆ちゃんとした良識や倫理観があり、特にカジオな...
モータープールというものが何なのか分からず、調べたところ駐車場だと分かった。大阪に親戚もいるのに今まで知らなかった。タケヤス、ヨシズミ、ホカリ、カジオらメインの登場人物は育った環境などからもっと荒れた人間になっていてもおかしくないのに皆ちゃんとした良識や倫理観があり、特にカジオなんかは自分たち家族が受けた仕打ちを少なくとも表向きにはまったく恨んでないように振る舞っており、正直理解できないところもあるが、人の振り見て我が振り直せというか、軽蔑するものと同じ穴のムジナにならない強い心が今の世の中とくに大切だ。
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昨今の商店街といえば、シャッター通りのようになっているのに開いている店は大した危機感もなさそうで、さらにはどことなくお金に苦労していなさそうな人々のいる奇妙な空間。その裏側を少し覗き見したような気になる。ほんのりミステリー風味。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
商店街で生活している人たち。 小説の新人賞を取ったのを機に、仕事を辞めたタケヤス。 祖父が営んでいた文具店を継ぐために商店街に戻ってきたヨシズミ。 商店街や家族を疎んでいながらも、貯金のためにそこで生活するホカリ。 かつて商店街に住んでいた同級生で、無実の罪を着せられ引っ越していったカジオ。 地主のエトのおじいさんが亡くなり、残された土地にショッピングモールが建設されるという噂が立ち、その関係者ということで戻ってきたカジオ。 賛成か反対か、意見が別れる商店街の青年会。 判断を求められているエトのおばあさん、 土岐田医師と美女のカヤナの関係。 亡くなったヨシズミの祖父が亡くなる直前にいた人たち真相。 いろいろ登場人物たちの特徴や過去が細かくあるんです。 でもいっぱいあって書ききれない。 ネタバレ。 タケヤスの失踪したダメ父が見た告白によって、ヨシズミの祖父が倒れたときにいたのは、カジオではなくて土岐田医師とカヤナ。 それを寄り合いの席で暴露したヨシズミ、かっこよす。 男に寄生しながら地元にずっといるカヤナの存在、なんだか孤独だな。 著者の話は悪いやつを気持ちよく言葉で成敗するシーンが、なんとも痛快。
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カウンシルのメンバーの面々に最初の一言からうんざりさせられたのでなかなか読むのが辛かった。でもいつもの津村記久子の小説だったので主人公と一緒になんかダラダラしながら読んだ。ダラダラ感が好きだ。あと、カヤナの商店街が存続してほしいか聞かれたときの回答が、女だからわからないみたいな答...
カウンシルのメンバーの面々に最初の一言からうんざりさせられたのでなかなか読むのが辛かった。でもいつもの津村記久子の小説だったので主人公と一緒になんかダラダラしながら読んだ。ダラダラ感が好きだ。あと、カヤナの商店街が存続してほしいか聞かれたときの回答が、女だからわからないみたいな答えで、心底ぞっとした。
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津村さんの作品は、どこが面白いのかと訊かれても、はっきり答えにくい。でも、はっきり言えるのは、面白いということだ。会社員や働く人を描くことが多い伊井直行さんの作品もそうだが、気付くと読み耽っている。 3人の元同級生たちが自宅兼店舗がある商店街で日々暮らしている。30歳に近づきつ...
津村さんの作品は、どこが面白いのかと訊かれても、はっきり答えにくい。でも、はっきり言えるのは、面白いということだ。会社員や働く人を描くことが多い伊井直行さんの作品もそうだが、気付くと読み耽っている。 3人の元同級生たちが自宅兼店舗がある商店街で日々暮らしている。30歳に近づきつつある3人の生き方は3者3様で、それなりに考え方はよじれている。そのよじれ方をどう思うかで、本作に対する感想は異なるだろう。自分はばっちりだった。でも、どうしてなのか分からないから★★★★。
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12冊目。小説で賞を取り、その後体調を崩して仕事を辞めた三十路の男が主人公。久々に帰った地元では大型ショッピングモールの建設話が持ち上がり、商店街が巣を突かれたハチの巣のように慌てふためいている。 田舎の閉鎖性の犠牲になったカジオ、友人ホカリを中心として、現在と過去(高校時代...
12冊目。小説で賞を取り、その後体調を崩して仕事を辞めた三十路の男が主人公。久々に帰った地元では大型ショッピングモールの建設話が持ち上がり、商店街が巣を突かれたハチの巣のように慌てふためいている。 田舎の閉鎖性の犠牲になったカジオ、友人ホカリを中心として、現在と過去(高校時代)を行き来しながら物語が進んでゆく。田舎独特の噎せ返るような濃度と臭いの人間関係と、そこそこに爽やかな読後感の共存は、津村記久子っぽいなぁという感じ。 他の小説でも感じたことだが、子供であることの無力感を悔やむ心境と、その成長が知らず知らずのうちに物語として描かれている感じが素晴らしい。 やはりというか、やたらと毒づいた会話やト書きの部分も多いので、嫌な人には嫌な小説ではあるが、それでいて誠実な感じのする主人公は嫌いではない。 しいていえば、過去と現在に行ったりきたりで、作者の表現せんとしていることにうまく付いていけないような感じがした。その意味で、他の小説のほうが自分は好きかも。
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