石の神 の商品レビュー
石工という職人の世界で生きる二人の少年を描く。 厳しい職人の世界、貧しさや村外への差別、そして不可思議な存在を交えつつ、青少年の不安定な精神世界や人間関係を描いている。 硬い石に向かって、ひたすら鑿をふるう。その姿と重なって、心にぐっと突き刺さってくる。 相手を意識せずには居られ...
石工という職人の世界で生きる二人の少年を描く。 厳しい職人の世界、貧しさや村外への差別、そして不可思議な存在を交えつつ、青少年の不安定な精神世界や人間関係を描いている。 硬い石に向かって、ひたすら鑿をふるう。その姿と重なって、心にぐっと突き刺さってくる。 相手を意識せずには居られない。分からないけれど分かってしまう。そんな存在と出会えることは、例え苦しくとも、ものを生み出す人にとっては、最良の人生になるのだろう。 一筋縄ではいかない回りの大人たちにもドラマがあり人間味がある。 『天狗ノオト』も良かったし、結構好きな作家かも。寡作なのが少し残念。
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小学生の時に司書さんからお薦めされて読んだ本。石彫の描写がちゃんと石彫の触感を伝えてくる。すごいと思った。
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図書館で手にとって、気になったので読んでみたけど、とても良い!好き!となりました。 文章とか内容とか、はまりました。 久しぶりに入り込めたお話でした。
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兄弟子に殴られるのは日常茶飯事、仕事は教えてもらうものではなく見て盗むもの。そんな石工職人の話。石神を憎み、蹴りつけ、引き倒した捨吉。その時から彼の中には牙を剥いた神が巣くったのだろうか。児童書っぽくない児童書。
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石に魅入られた二人の子供が,石工となる話.捨吉の性格の捻じれのようなものが神の存在と関連していたことが,何か釈然としないが,石工の仕事は過酷でありまた魅力的であった.
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村の境で村人を守る役割を課せられながらも村に入ることを許されず不当な扱いを受けていた男たち。その長であった権平爺は幼い捨蔵を自分たちから引き離すことを選択するも、捨蔵は納得がいかず一人逃げ出し放浪することになる。 石屋「大江屋」で石工をめざし修行に励む寛次郎は、兄弟子たちのもと一...
村の境で村人を守る役割を課せられながらも村に入ることを許されず不当な扱いを受けていた男たち。その長であった権平爺は幼い捨蔵を自分たちから引き離すことを選択するも、捨蔵は納得がいかず一人逃げ出し放浪することになる。 石屋「大江屋」で石工をめざし修行に励む寛次郎は、兄弟子たちのもと一番下として下積みに明け暮れる日々だった。親方はある日、ひとりの弟子を連れてくる。彼の名は申吉――名前を伏せた捨蔵だった。 仕事の呑み込みは早いがとにかく愛想のない申吉。型にはまらない天性の才を垣間見せるも、本気で取り組む姿勢を見せない。一人前の石工を目指す寛次郎はそんな申吉に困惑しつつも、彼の持つ非凡な才能と背負った影を気にかける。 大きな展開があるわけではないのに各々が抱える心情描写が丁寧に描かれ、気付けばすっかり引き込まれていました。 孤独を抱えた申吉と、石工で生きる道を選んだ寛次郎。二人とも幼いながらも自身の経験から、ひとりの人間として自分たちの足で立つ必要性を知っています。無愛想ながらも互いを認め合う後半の描写は、抱えてきた重荷がふと和らいだ瞬間のように思いました。 創作童話シリーズとはあるものの、この作品の味わいは大人になってからの方が沁みるはずです。丁寧に読み進めたい「再生」の物語。
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天狗ノオトに続き… 素晴らしすぎる!!これ、児童文学? 大人が読んでも読み応え充分よ! 子供も、ちゃ~んと味わうんだろぉな。 うん。味わえる。 子供を舐めてない子の感じ、ホント凄い。 感動~~!!
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創作童話ではなく小説だなー。 タイトル通り石の神と石にまつろう話ではあるのだけど、それよりも人間関係の色合いが濃い。 ともすれば陰惨に映る背景が、主人公の未熟な色合いで薄められひたむきさを強く感じた。
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村に入り込むものを追い払う役目を持った男達の中で 一番下の少年。 石工になりたくて弟子入りした少年の 2人の目線の物語。 文字の形が違うので、どちらがどちらの思考なのか 読む前に分かって楽です。 読めば、それはそれで分かるのですが。 拾われてきた少年が誰なのか、すぐに分かりま...
村に入り込むものを追い払う役目を持った男達の中で 一番下の少年。 石工になりたくて弟子入りした少年の 2人の目線の物語。 文字の形が違うので、どちらがどちらの思考なのか 読む前に分かって楽です。 読めば、それはそれで分かるのですが。 拾われてきた少年が誰なのか、すぐに分かりましたが そういう理由で喋らなかったとは…。 てっきり喋るのが面倒だと。 それはそれで、問題あり?w 方や希望してきたもの。 方や石を憎むもの。 双方石に惑わされ、石に振り回され。 何が相手でも、悩んで乗り越えて掴むのは確かです。 しかしあの最後は…ちょっとこの後どうなったのか 気になる所です。
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申吉についていたものは、何だったのだろう。 助けたのは、誰だったんだろう。 不思議な世界を不思議なままに受け入れるのが本当かもしれないが、疑問が残ってしまったのが正直なところ。 それでも、作者の筆力で終わりまでグイグイ引っ張られるように読みました。
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