ジェームズ・ボンドは来ない の商品レビュー
直島に「007」を! ロケ誘致活動に加わった女子高生遥香。 島民の情熱はさまざまな困難を越え夢は実現させることはできるのか? 実話に基づく物語のためか松岡作品にしては地味な印象。 映画やドラマのロケ地に使ってもらって町おこしってのは一時多かったけれど どこも実態はこんなモンだっ...
直島に「007」を! ロケ誘致活動に加わった女子高生遥香。 島民の情熱はさまざまな困難を越え夢は実現させることはできるのか? 実話に基づく物語のためか松岡作品にしては地味な印象。 映画やドラマのロケ地に使ってもらって町おこしってのは一時多かったけれど どこも実態はこんなモンだったのかな。 千里眼や鑑定士シリーズのようなエンターテイメント性を求めると肩透かしをくらうこの作品。 ある島を舞台にしたノンフィクションだと思って読むのが正解かも。
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まったく知らなかった。直島で007の誘致活動が行なわれていたなんて~ 実話に基づくお話しって事で、驚く限り。読み終わってすぐネットで調べまくったし(笑) 今1番行きたい場所、直島が舞台って事で、それだけでも満足だったけど、 全体的に面白かったな。文章も読みやすかったし。
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なんて淋しいタイトルなんだろう、と思った。 “来なかった”ではなく“来ない”。 そう、ジェームズ・ボンドは“来ない”のだ。 今までも、そしてこれから先も。 「007」の新作小説『赤い刺青の男』の舞台として登場したことから、香川県直島が始めた映画誘致の活動の実話を元にした小説。...
なんて淋しいタイトルなんだろう、と思った。 “来なかった”ではなく“来ない”。 そう、ジェームズ・ボンドは“来ない”のだ。 今までも、そしてこれから先も。 「007」の新作小説『赤い刺青の男』の舞台として登場したことから、香川県直島が始めた映画誘致の活動の実話を元にした小説。 ベネッセの各施設が出来る前のプロローグから、ほんの数年前までの長い期間のお話だった。 以前から直島には行きたいなと思いながら、なかなか叶っていないのだけど、こんな活動があったことを知らなかった。 署名は八万人に及んだという。 どこまで実話か調べずに読んだけれど、「赤い刺青の男」記念館は実在するらしい。 「ボンドガールはうちや!」コンテスト(ミスコン)も実際に行われたらしい。 では、その後の出来事も、事実だった、のだろう、か。 熱に浮かされたような署名運動やイベントが盛況なほど、その後に判明した事実が痛い。 責任を擦り付け合う県側と島民たちの小競り合いも苦い。 ラストで主人公・遥香が「日常」を生きていく姿は前向きで地に足がついている。爽やかだと言ってもいいような情景。だけど、そこまで読んできた私には少しほろ苦さが残った。 直島に行きたくなり、「007」の映画を観たくなる(私はD.クレイグver.が好き)けれど、それ以上に小説『赤い刺青の男』が気になって気になって! 巨大な心臓のオブジェの陰からボンドを狙う刺客は・・・河童! 河童!!(思わず二度言う) あああ読みたい誘惑にかられるっ!!!
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松岡さん、9年ぶりの単行本新作…、 といぅことで、結構、期待して読みました…。 実話ベースの、 離島の高校生の青春小説の体となるでそぅが、 何よりもまず、題材がよかったと思います…。 ただ、実話ベースのためか、 物語も長期間となり、エピソードも多くなり、 事象が、坦々と紡がれ...
松岡さん、9年ぶりの単行本新作…、 といぅことで、結構、期待して読みました…。 実話ベースの、 離島の高校生の青春小説の体となるでそぅが、 何よりもまず、題材がよかったと思います…。 ただ、実話ベースのためか、 物語も長期間となり、エピソードも多くなり、 事象が、坦々と紡がれていく形となったため、 物語を俯瞰してしまぃ、移入できなかった…。 例えば、 高校生にフォーカスした構成にしてみると、 辻村深月さんの「島とぼくらと」のよぅな、 teenの青春と挫折と成長を感じられたかも…。 一方で、 地方の、観光振興に係わるドタバタ劇的な、 ハートウォーミング・コメディーとすると、 有川浩さんの「県庁おもてなし課」のよぅに、 主人公は、大人にした方が、よかったかも…。 香川県の紹介ページの更新は、2010年なので、 最終盤の奇跡の部分が、創作になるのかな…? だとすると、最近の様子はどぅなんだろぅ…? 繰り返しますが、題材がとてもよかったし、 007の歴史や、映画化の権利関係などなど、 ちょいとしたトレビアも興味深かったです。 小説としては、並みの評価かもしれませんが、 題材や興味の部分で、甘めの評価にしますね。 ★★★★☆ 【4/26追記】 『007/赤い刺青の男』を読んでみました。 本作品では、『007/赤い刺青の男』を、 若干、こけおどし気味に取り扱っている部分も 感じられますが…、いやいやどぅして、 見事な007でした…。(当たり前ですが…) といぅか…、 松岡さんや、映画化のロケ地誘致に係わった方々は、 本当に、『007/赤い刺青の男』を読んだのだろぅか? と疑ってしまぅくらぃの、好印象を持ちました…。 といぅことで…、 本作品の評価を、★1つ、下げさせて頂きました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
このタイトルを見て、「おお!」となる映画ファンは多いのではないでしょうか。僕も一映画ファンとして思わず手に取ってしまった作品です。 ただ、肝心の内容はどこかボンヤリしていて盛り上がりがない感じ。着眼点は面白いのですが、全体的に味のないスルメを食べているようで、読後もモヤモヤした感じ残ります。 そもそも、青春小説とは何ぞやと考えると、「少年ないし少女が困難を乗り越えて大人への階段へをのぼっていく話」(あくまで大雑把に)ではないかと。まぁ、こう書くと凡庸なんですが、その成長過程は誰しも経験しているからこそ、青春小説や映画はみんなの大好物なわけですよ。しかし、この小説はその“成長”が書けていない。というか、圧倒的に薄い。 一応、田舎育ちの女の子が007誘致活動を通じて生き甲斐を見つけていく話、みたいな大筋はあるんですが、あれ、この主人公なんか生き甲斐的なもの見つけましたっけ?普通に田舎で、田舎の女性らしく、適当な旦那を見つけて、田舎で幸せに暮らしましたとさ、ちゃんちゃん。としか思えなかったんですが。 もっと、田舎の閉塞感とか、それによるコンプレックスとか、そういったものを全面に押し出すべきなんです。活発で明るい性格だから何でも乗り越えられるでは心に全く刺さらない。そういう性格の子でも思春期ならではの何らかの葛藤を抱え、それをがむしゃらに乗り越えていればこそ、読者の共感を得られるのだと思います。「夜のピクニック」や「ひゃくはち」や「風が強く吹いている」を研究した方がいいです(全部、自分が好きなだけ)。 あと、書き方が雑だなと思ったのは、ソニーやフレミング財団の外国人の方々。いやいや、いくらなんでもそんな頭悪くないでしょう。クライマックスのあんなバカみたいな描き方したらイギリス人に怒られますって。直島の人たちも純粋で人情味溢れる人々というより、ただの単純でおバカな田舎者としか思えなかったです。 と、まぁ書いているうちに思わず荒ぶってしまいました。 着眼点は面白いだけに、残念でした。
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