盤上に散る の商品レビュー
離婚して母親と二人暮らしだった40歳手前の明日香。 その母がガンで亡くなり、遺品整理をしていたら、林悦生という明日香の見知らぬ人物へ宛てた母の手紙を見つける。 投函されることのなかったこの手紙を宛名の男に渡そうと思い立った明日香は、この男の捜索を始める。 先日、宮部みゆきさんの...
離婚して母親と二人暮らしだった40歳手前の明日香。 その母がガンで亡くなり、遺品整理をしていたら、林悦生という明日香の見知らぬ人物へ宛てた母の手紙を見つける。 投函されることのなかったこの手紙を宛名の男に渡そうと思い立った明日香は、この男の捜索を始める。 先日、宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」というとても濃厚な作品を読んだばかりなので、その後に読んだものはどうしても薄味に感じてしまう。 主人公の明日香が謎の男の情報に出会うごとにこの男の正体が少しずつ見えてくるんだけど、その姿や生い立ちの描写が断片的すぎて、彼の生き様に厚みを感じられなかった。 もう少し彼のことを書いて教えてくれないと、心に響かない。 響くだけの材料に乏しい。 男と明日香の母との出会いもあっさりまとめられていたし、登場人物たちの心の重りみたいなものがいまひとつ見えづらかった。 結果、明日香が必死に男を探すだけの物語という印象で終わってしまった。
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伝説の真剣師を追う事により、 その生きざまと人なりに迫る。 1作目と同じく将棋を題材にした作品。 過去の作品に登場した人たちが再登場します。 この作者の作品はかなり好きです。
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タイトルで分かる通り、「盤上のアルファ」の続編というかスピンオフというか。ちらっと登場した伝説の真剣師・林鋭生のお話です。 なかなかに面白かったです。鋭生の半生を追い求めていくわけですが、決して明るいものではないその半生が語り口調というかいつもの関西なまりの登場人物たちによって暗...
タイトルで分かる通り、「盤上のアルファ」の続編というかスピンオフというか。ちらっと登場した伝説の真剣師・林鋭生のお話です。 なかなかに面白かったです。鋭生の半生を追い求めていくわけですが、決して明るいものではないその半生が語り口調というかいつもの関西なまりの登場人物たちによって暗くなりすぎず、むしろちょっと笑える明るくも感じられるというのがいいですね。 最後の方はさすがにシリアスな展開でコミカルな描写がないせいかちょっと尻すぼみにも感じましたが、そもそもそういう話だったんだよな・・と気づかされました。
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伝説の棋士を探す。母が遺した手紙を渡すために。 探す道程で出会うインパクトあり過ぎの人々。 この人が描く人々は本当に面白い。ついつい笑う。 紆余曲折を経て再び合間見える伝説の棋士。 それぞれが重ねた年月と思いがぶつかる場面は圧巻。
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面白かったー!別に感情移入はできなかったのだけど、キャラクターの魅力で読み切った。「盤上のアルファ」の続編のような装丁だけど、今回は将棋そのものが基軸というわけではなくちょっとミステリー要素もあって、より大衆的な作品だった気がするなぁ。終盤に入っての早く続きが読みたい!結末が知り...
面白かったー!別に感情移入はできなかったのだけど、キャラクターの魅力で読み切った。「盤上のアルファ」の続編のような装丁だけど、今回は将棋そのものが基軸というわけではなくちょっとミステリー要素もあって、より大衆的な作品だった気がするなぁ。終盤に入っての早く続きが読みたい!結末が知りたい!感はすごい引力を持ってた。うん、面白かったー(*´ω`*)
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