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ずっと、そばにいる の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2023/04/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

怪談専門誌「幽」の作家さんたちによる〈実話系〉怪談の競作集。この中で目玉というか、やはり一番怖く、面白かったのは冒頭の京極夏彦「成人」だろう。 (以下、内容ネタバレます) 雛人形について綴った子供の作文、中学時代に友人の家で見つけた奇妙な箱の不気味な中身について書いた高校生の作文、さして仲良くもなかった大学の同窓生の家に泊まった際に見た奇妙な夢の話……それらが全て一つの家について書いていることなのだとわかった瞬間の恐ろしさ。裲襠(うちかけ)が衣紋掛けにかかっている仏間。親父さんの謎の言葉。結局のところ、それが何だったのかはわからない。二十年近く経って、かつて大学生だったBはまた思わぬ形でその家に引き寄せられてしまう。ちょっとクトゥルフ味もある。 その他作家陣も著名な人たちばかりであるが、正直、インパクトある作品はなかった。体験談(っぽい作風)がほとんどだからだろうか。そういうコンセプトだから当然なんだけど。心霊の話が多い中、岩井志麻子さんのは自身が引き寄せてしまったヒトコワ話で、印象に残る。

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2021/07/24

面白かったです。 よくあるおばけ〜な話と違って、プロの人の書く恐い話です。 1つ目の話からすごく引き込まれました。

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2020/02/07

怪談本の中では中の上には入れられるくらい面白かったです。普段長編過ぎて読む機会があまりない京極さんの『成人』はなんとはなしの淫靡さと文芸の香りがしました。 作家としての色の濃い方と怪談を語る場でよく見かける方がいらっしゃいますが、文章にすると面白いけど語りはちょっとという方とその...

怪談本の中では中の上には入れられるくらい面白かったです。普段長編過ぎて読む機会があまりない京極さんの『成人』はなんとはなしの淫靡さと文芸の香りがしました。 作家としての色の濃い方と怪談を語る場でよく見かける方がいらっしゃいますが、文章にすると面白いけど語りはちょっとという方とその反対の方といらっしゃいますね。

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2015/10/03

10人の作家による競作集(怪談実話系)ということで、いわゆる実話怪談から実話風ホラー?まで集まってます。ただし競作集といいつつ一部のみ書き下ろしだった。 怖いのは安曇さんの「顔なし地蔵」だが、これは既読。京極さんの「成人」のもやっとしたいやな雰囲気が上手い。これがトップに掲載され...

10人の作家による競作集(怪談実話系)ということで、いわゆる実話怪談から実話風ホラー?まで集まってます。ただし競作集といいつつ一部のみ書き下ろしだった。 怖いのは安曇さんの「顔なし地蔵」だが、これは既読。京極さんの「成人」のもやっとしたいやな雰囲気が上手い。これがトップに掲載されているため、最初に満足感がピークになってしまったというのはもったいない感じも。加門さんの「茶飲み話」も好き。

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2014/11/09

10人の作家さんによる怪談実話系の競作集。京極さんのは別の文庫本で読んだばかりだったので、ちょっとがっかり。 岩井志麻子さんのは怪、というより生きている人間の怖さで、ん?という印象。…この作家さま初読みだったので、なんか微妙な感想でした。 角川フェアの帯POP目当てで手にした一冊...

10人の作家さんによる怪談実話系の競作集。京極さんのは別の文庫本で読んだばかりだったので、ちょっとがっかり。 岩井志麻子さんのは怪、というより生きている人間の怖さで、ん?という印象。…この作家さま初読みだったので、なんか微妙な感想でした。 角川フェアの帯POP目当てで手にした一冊でした。イベントがなければ読まないジャンルだったので、たまにはいいかな、と。

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2014/08/25

実話系の怪談の短編集で、私が怖かったのは祝山を書いた加門七海の茶飲み話と山の怪談本を1度読んだ事がある安曇平の顔なし地蔵。岡山からの帰りの新幹線中で読んだんだけどゾッとした。二人の共通点は、祟りというか、罰が当たるというか昔からの迷信を信じずに禁忌をおかすと悪い事に見舞われるとい...

実話系の怪談の短編集で、私が怖かったのは祝山を書いた加門七海の茶飲み話と山の怪談本を1度読んだ事がある安曇平の顔なし地蔵。岡山からの帰りの新幹線中で読んだんだけどゾッとした。二人の共通点は、祟りというか、罰が当たるというか昔からの迷信を信じずに禁忌をおかすと悪い事に見舞われるという所。そういうことが昔から伝わっていたから、人々はモラルを持って生きてきたのかもしれない。今はそれこそ神も仏も恐れない人々が多すぎるから悪い事をして罰が当たるとか考えず人を簡単に殺めたり昔からの史跡などに落書きしたり壊したりするのかも。怖い話イコール悪いものと考えるのは間違ってると思う。

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