限界にっぽん の商品レビュー
読んでて暗くなる。今はリーマン後ほど酷くはないと思うが、日本という国家は根本的な解決について何も動けていない。個人ができることは自分の能力を伸ばし、日本という国から逃げることしかない。 景気なんて関係ない、とは好況期なら容易にいえることですが、できるものならやはり不況は回避すべ...
読んでて暗くなる。今はリーマン後ほど酷くはないと思うが、日本という国家は根本的な解決について何も動けていない。個人ができることは自分の能力を伸ばし、日本という国から逃げることしかない。 景気なんて関係ない、とは好況期なら容易にいえることですが、できるものならやはり不況は回避すべきですね。。。
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限界にっぽん――悲鳴をあげる雇用と経済 単行本(ソフトカバー) – 2014/3/28 私達の生きる今の時代は、変わらなければ死ぬ時代である 2015年12月7日記述 本書は朝日新聞に2012年8月から2013年11月まで 連載されたものに大幅に加筆されたものである。 新聞の連載、調査報道の記事で読みやすい。 思っている以上に早く読める。新聞の連載をまとめた書籍はたいてい読みやすい。 これは記者の強みというものだと思う。 今どきの企業社会の現実を勉強する意味でも良い。 大学生は是非読んでおいた方が良い。 正社員=勝ち組でもなんでも無いということを理解すべし。 自分で主体的にキャリアを築く重要性が分かる。 会社任せではいけない。 本書ではいわゆる追い出し部屋に関して多く取り上げている。 かつての三洋電機がやったリストラが有名だ。 しかし今や大手企業で人減らしをする場合こういった行為があり得ると思った方が良い。 宅配便事業を日本郵政に売却した日通の事務系管理職達がAmazonの倉庫へ出向させられる。 露骨だなとしか・・・ これはかつて新聞記事でも読んでなかなか衝撃的だった。 書籍化されても同様だ。 本書の良い点は各企業を実名で書いていることだろう。 (リコー、パナソニック、ノエビア、コナミデジタルエンタテイメント、大京・・) たいてい企業批判モノは新聞の広告の問題などもあって難しいのが現実。 その現実にあらがった朝日新聞の軌跡が伺える。 ノエビアのように高級化粧品を売り歩く業務をさせられたり、自分でグループ会社、外と出向先、就職先を探すのが仕事だったり。 とは言っても中小企業ではそんなものもなく首で終わりなのでやはり恵まれているとしか言えないのも事実だが・・ また大手企業でも野村證券をはじめとする金融、メガバンクなどの銀行も追い出し部屋なくても人は辞めまくる業種もあるので・・追い出し部屋ないと 辞めない会社であるとも言える・・難しい所だろうが・・ 日本以外の国の施策、現実も紹介しておりその点も優れている。 個人的にはアメリカデトロイトのクライスラー(米政府の支援あり)の社員に二級社員という存在が出来ている事実は知らなかった。 大変勉強になる。アメリカでも同一労働同一賃金が出来ないとは・・・ まるで米自動車産業は日本のようだ・・・ シリコンバレーとは違うアメリカの現実を見た思い。
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「ネットカフェに泊まれば1000円取られるがマクドナルドなら1杯100円のコーヒーでずっと居られる。非正規職員が職を失った先に辿り着く束の間の休息の場所。明日をも見えない不安の中で社会のセーフティーネットからこぼれ落ちた人の数少ない受け皿となっているのが深夜営業の店である。他方、...
「ネットカフェに泊まれば1000円取られるがマクドナルドなら1杯100円のコーヒーでずっと居られる。非正規職員が職を失った先に辿り着く束の間の休息の場所。明日をも見えない不安の中で社会のセーフティーネットからこぼれ落ちた人の数少ない受け皿となっているのが深夜営業の店である。他方、勝ち組と言われる正規職員も安閑とはしていられない。パナソニック、ソニー、朝日生命・・・・・一流企業に広がる追い出し部屋。過酷ノルマ、連日のダメだし、慣れない肉体労働などで職員に辞職を強要する。心を病み自殺をする人が後を絶たない。仕事が原因で鬱となり労災認定された人がこの10年で5倍に増えている。自殺による社会的損失は3兆円にも及ぶ。超高齢化社会を迎え、成長戦略の鍵を握ると言われる介護分野も課題は山積である。効率を優先するあまり、人員は最低限、職員の処遇も厳しくサービスは低下の一途を辿っている。日本のあらゆるシステムが行き詰まり機能しなくなった姿が「限界にっぽん」である。実名を挙げ洗いざらいレポートする朝日新聞の蛮勇に拝跪。
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読み進めていくと 暗澹たる気分になっていく 確かに「今」起きていることであること それも現在進行過形であること が 淡々とレポートされていく 怖ろしいのは その中に つい先日耳にした 「つらい人のつらい話」が そのまま一例として挙げられていたこと 私たちの国はどこにいこうとし...
読み進めていくと 暗澹たる気分になっていく 確かに「今」起きていることであること それも現在進行過形であること が 淡々とレポートされていく 怖ろしいのは その中に つい先日耳にした 「つらい人のつらい話」が そのまま一例として挙げられていたこと 私たちの国はどこにいこうとしているのだろう 食べること 住まうこと 暮らすこと そんなことが 当たり前である 私たちでありたい
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「なんとか雇用を増やそうとして派遣の自由化を行った。業績改善すれば企業は正社員を増やすと思った。誤算だった。」という坂口元厚労大臣。企業にしてみれば、麻薬が合法化されたので手を出したら中毒になってやめられなくなったという事だろうな。ある意味現在の雇用問題の全ての始まりはここにある...
「なんとか雇用を増やそうとして派遣の自由化を行った。業績改善すれば企業は正社員を増やすと思った。誤算だった。」という坂口元厚労大臣。企業にしてみれば、麻薬が合法化されたので手を出したら中毒になってやめられなくなったという事だろうな。ある意味現在の雇用問題の全ての始まりはここにあるように思う。 その他、最近は派遣よりも出向受け入れが流行っているとか、「償却切れ老人」とか、知らない事もあり参考になった。が、普段新聞を読まないせいか、新聞記者が書く独特の文章には読みにくさを感じるし、基本的に取材内容を情報伝達するだけなので深い論考もない。雇用をテーマに時事問題としてまとめて知るにはよい本だとは思う。
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ネットカフェ難民以下のマクド難民、セーフティネットが機能しない現実に、どう対処すればよいのか。現実的な政治の力が必要。
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