イキルキス の商品レビュー
「イキルキス」5 「鼻クソご飯」4 「パッキャラ魔道」4 「アンフーアンフー」3 「無駄口を数える」3 63 252
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単行本には収録されていない「アンフーアンフー」「無駄口を数える。」の二編が良かった。舞城の小説にしばしば登場する、冷静な登場人物たちが好きで、そうした登場人物たちがこの二編でも活躍?している。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人は死ぬし生き返るし、赤ちゃんは窓からブン投げられても抱きとめられるし、恋心はいつだって暴走するし、何事も必然の上に成り立っていて、その上を私たちは歩いている。 相変わらずの勢い。短編なので凝縮された舞城感が最高。 各話さっぱりとしてるので、案外初めて読む人にオススメできるかもしれない。
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人のままならなさ、自分だけの文脈では世界はわからないということ、そして当たり前だけど他者を操ったり従わせたりは普通はできないよねということが書かれているように思った。 舞城王太郎作品では、そこで暴力が生まれるのかもしれない。人を従わせたいと思って暴力は振るわれるのではなく、なんで...
人のままならなさ、自分だけの文脈では世界はわからないということ、そして当たり前だけど他者を操ったり従わせたりは普通はできないよねということが書かれているように思った。 舞城王太郎作品では、そこで暴力が生まれるのかもしれない。人を従わせたいと思って暴力は振るわれるのではなく、なんで従わないんだよと思って振るわれるように思う。 「パッキャラ魔道」で慎吾くんがお父さんに「お前らもう少し人に対して優しくなんなさい」と言われて「そんなのお兄ちゃんに言ってよー」と言い返したらビンタされるのとか最高にリアル。だってお父さんの方が正しいもんね。でも、この時のお父さんの行動は間違いなのだ。 「イキルキス」でも「鼻クソご飯」でも、誰かが「相手がこっちの正論に従わない」と思った時、暴走してる。それが「アンフーアンフー」「無駄口を数える。」では主人公が冷静になれてるから、暴力が発生しないのだろう。
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あいも変わらず殴りつけるような舞城節は最高。だけど消化不良の作品が多かった印象でした。「いろいろあるけど日常は続くよね」みたいな。『パッキャラ魔道』のにいちゃんとか『無駄口を数える。』の可織みたいな狂気も今一歩な振り切れなさがあった。個人的には表題作のホラー描写がバチクソ怖かった...
あいも変わらず殴りつけるような舞城節は最高。だけど消化不良の作品が多かった印象でした。「いろいろあるけど日常は続くよね」みたいな。『パッキャラ魔道』のにいちゃんとか『無駄口を数える。』の可織みたいな狂気も今一歩な振り切れなさがあった。個人的には表題作のホラー描写がバチクソ怖かったのでもっと深掘りしてほしい、でもそれって舞城作品で求めること?という葛藤が。
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久しぶりの舞城王太郎。 相変わらずの言葉の奔流。 設定、無茶苦茶のストーリーが、ほぼ主人公の内心の独白で進む。とてつもないスピード感で。 この感覚は、なかなか他の人では味わえない。
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舞城王太郎さんのアニメやマンガとかとても面白かったので一度本を読んでみたいなあって読みましたけど、もう二度と読まないかなと思っていたけど… 結局! ーーー 最後のショートショート「無駄口を数える」めっちゃよかった感動しました!
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p.171 腹に刻んだあのムカつく刺青が、きっと西川濠に鼻クソご飯のおかわりを何倍でも与えてくれることだろう。 爽やかなのに、エログロバイオレンス。「無軌道な生、理不尽な奇跡…」というより、殺傷害不良青年小説、と言ったほうがいい感じ。周りが何を言おうがどう分析しようが、キレるし...
p.171 腹に刻んだあのムカつく刺青が、きっと西川濠に鼻クソご飯のおかわりを何倍でも与えてくれることだろう。 爽やかなのに、エログロバイオレンス。「無軌道な生、理不尽な奇跡…」というより、殺傷害不良青年小説、と言ったほうがいい感じ。周りが何を言おうがどう分析しようが、キレるし血は流れ人は死ぬ。精液、睾丸、セックスといった言葉のオンパレードで、電車の中で読んでてひやひやした。 「アンフーアンフー」「無駄口を数える」舞城さんはぶっ飛んで最後が収拾つかなく終わるイメージでしたが、この短編は勢いは弱いものの、まとまりがあってよかった。
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舞城王太郎作品は虚構とエログロからの説教小説だと思ってるからおはなしの中で私にも分かるように説教してほしいんだけどな。この作品は読んでもピンとくる言葉がなくてあんまりハマれませんでした。また気が向いたら再読します。 イキルキスと鼻クソご飯はマジで置いてかれた。パッキャラ魔道はちょ...
舞城王太郎作品は虚構とエログロからの説教小説だと思ってるからおはなしの中で私にも分かるように説教してほしいんだけどな。この作品は読んでもピンとくる言葉がなくてあんまりハマれませんでした。また気が向いたら再読します。 イキルキスと鼻クソご飯はマジで置いてかれた。パッキャラ魔道はちょっと良かった。はじめの3編がごちゃごちゃ過ぎてたせいなのか書き下ろしの2編はすごい普通の説教小説に感じてしまった。
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問題が起き、思慮を廻らせ、自分の中で折り合いがつき、救済がやってくる。そんなストーリーの繰り返しにより短編は紡がれる。「無駄口を数える。」は「微温的」な超短編ながら、言葉にならない言葉を言葉にするという空気感が圧巻。
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