君の悲しみが美しいから僕は手紙を書いた の商品レビュー
自分にとって大切な言葉に出会うとは、見えないお守りを身につけるようなものかもしれない。それは危機にあるときよみがえってきてぼくらを助けてくれる。 人は試練を生きなくてはならないときがある。そんな日々にもきっと、この手紙に引いた宮崎さんや近藤さんの言葉が、そっと君を守ってくれる。...
自分にとって大切な言葉に出会うとは、見えないお守りを身につけるようなものかもしれない。それは危機にあるときよみがえってきてぼくらを助けてくれる。 人は試練を生きなくてはならないときがある。そんな日々にもきっと、この手紙に引いた宮崎さんや近藤さんの言葉が、そっと君を守ってくれる。君を深いところで支えてくれる。(p.126) →ことばはたくさん知るほどこたえを出すのに迷うし、しかし同時に助けにもなる。本や生の人の声を聴いた上で、自分がどうしたいかを考えて決める糧としていきたい。
Posted by
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB16573073
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
◆東日本大震災から三年。大切な人を失った若い人たちに、思想家・詩人である筆者は手紙を書いたーーしかし、この本は、すべての喪失(ロス)を抱える人・すべての喪失(ロス)を恐れる人のための本となっている。 ◆悲しみには、どうしようもなく意味がある。悲しみには、悲しみを救う力がある。わたしの悲しみが誰かの悲しみを救い、誰かの悲しみがわたしの悲しみを救う。悲しみは言葉となって、時空を超え、喪失を抱えたわたしたちの内に寄り添うのだ。 ◆石牟礼道子『苦海浄土』「名残の世」「花の文をーー寄る辺なき魂の祈り」マルクス・アウレリウス『自省録』宮崎かづゑ『長い道』ディケンズ『クリスマス・キャロル』
Posted by
人を失うこと。大切な人を失うことは、愛を知ること。そして、大切な人を失っても、本当はその人は亡くなってなんかいなくって、そばにいるよということ。 そんなふうなメッセージをもらったような気がする。
Posted by
誰もが小説や詩、それらを誰もが書けるわけではないけれど、手紙を書くことはできる。 そこが並列になって、初めて、ああそうだ、と納得した。 たとえ拙くても、ことばを届けることができる。届けたい気持ちを、ことばにすることができる。 翻って、わたしたちは、それが手紙のかたちでなくても、受...
誰もが小説や詩、それらを誰もが書けるわけではないけれど、手紙を書くことはできる。 そこが並列になって、初めて、ああそうだ、と納得した。 たとえ拙くても、ことばを届けることができる。届けたい気持ちを、ことばにすることができる。 翻って、わたしたちは、それが手紙のかたちでなくても、受け取ることもできるのだ。 届き、届けられることばがある、と思えることはとても心強い。 どうか、深い悲しみのうちにある人に、必要なことばが届きますように。 とりあえず、ディケンズを読んでみよう。
Posted by
- 1